東京都の豊洲市場をめぐる問題について、都知事在任中に築地市場からの移転を決めた石原慎太郎氏(84)が3日、記者会見した。土壌汚染のある土地を選んだ責任を認めた一方、「私は都職員や議会が判断したものを裁可した」などと繰り返し、経緯の解明は進まなかった。 会見は、「言うべきことを言う」という石原氏の意向で開かれた。 土壌汚染が残る東京ガス工場跡地を選んだ理由について、石原氏は1999年の知事就任時には既定路線だったとしたうえで、「都の部局長が『今の技術で(除去は)大丈夫』と言った。都が専門家も含めて検討し、議会も了としたので裁可した」とした。 売却を渋る東ガス側を説得した交渉経緯については、側近の浜渦武生副知事(当時)に一任しており、「報告を受けてない」。2011年に土地売買契約額を土壌汚染がない前提で560億円と算定したことについても「審議会が専門家も含めて決めたこと」とし、判断への関与を否