【細見るい】財務省は9日、国の借金残高が6月末で1008兆6281億円になり、初めて1千兆円の大台を超えたと発表した。年間の国内総生産(GDP)のほぼ2倍に達し、国民1人あたり約800万円の借金を抱えている計算になる。 安倍政権が打ち出した「10兆円の景気対策」などで借金がふくらみ、3月末の約991兆円から約17兆円増えた。内訳は、政府が金融機関などの投資家からお金を出してもらうために発行する「国債」が約830兆円▽金融機関から直接融資を受ける「借入金」が約55兆円▽政府が為替介入する時などのお金をまかなうために金融機関などに発行する「政府短期証券」が約123兆円。 政府の借金は、バブル崩壊後の1990年代後半の景気対策や2008年秋のリーマン・ショック後の景気対策、高齢化による社会保障予算の増加などでふくらんできた。今年度予算は総額92・6兆円のうち42・8兆円を借金(国債)でまかな