関西で行われる「関西演劇祭」でフェスティバル・ディレクターを務める板尾創路さんが、演劇にまつわる様々な方と対談する連載企画。今回ゲストでお迎えしたのは、京都を拠点に活動し、唯一無二の作品を生み出し続けるヨーロッパ企画代表で脚本・演出家の上田誠さん。以前から親交のあるお二人に、土地や環境が演劇に与える影響や、演劇に求めるものについてお話を伺いました。 “職人カタギ”な上田誠が映画制作で意識したこと −板尾さんは、上田誠さんの作品やヨーロッパ企画についてどのような印象を持たれていますか? 板尾「以前、スズナリで上演された作品を見に行きました。映画『リバー、流れないでよ』も見たけど、上田くんらしい作品でしたね。劇団の皆さんも出演しているので懐かしくて、みんなおっちゃんになったなぁと思って(笑)。上田くんの脚本は独特で、面白い作品を何年も生み出し続けてすごいですね。京都人やなという感じもする。脚本