9月に翻訳刊行された単行本『リサーチのはじめかた 「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法』は、「⾃分にとってほんとうに重要な問い」を見つけて研究を設計し、〈⾃分中⼼の研究〉をつづける⽅法を、演習問題を交えてやさしく講義したリサーチガイドです。刊行予告後に大きな反響が寄せられ、刊行前重版が決定、1万部を突破しました。 そもそもどうしてこの本を書こうと思ったのか? 研究において最も大事なことは何か? 本書の著者、トーマス・S・マラニー氏(スタンフォード大学歴史学教授)とクリストファー・レア氏(ブリティッシュ・コロンビア大学アジア研究教授)が、アジア研究協会(ASS)に向けて語ったインタビュー記事を公開します。【翻訳:安原和見】 ――『リサーチのはじめかた』は「アジア研究」の本ではなく、一般的な研究の方法を述べたガイドブックですね。どうしてこのような本を書かれることになったんですか。 トム:
0.Ars longa, vita brevis 本稿は、査読論文がなかなか書けずにいる人文系の大学院生に向けて書かれている。 日本の人文系の院生は研究職を目指している場合が多く、そのためには業績が必要になる。具体的には、諸学会が発行するジャーナルに学術論文を投稿して、査読と呼ばれる審査過程をクリアし、採用・出版にこぎつけなくてはならない。 わたしはまだ就活を経験していない院生だが、大学による公募要項を見るかぎり、業績は最低3本必要である。だから、博士号の取得を終えた時点で就活に移るとすると、博論のまえに3本の査読論文を書かなくてはならないことになる。……じつは実情はそうではないのだが、とりあえずこの前提で話を進めよう。 ところで以前、私は「文体を作ろう!」というエントリを書いたことがある。そこで紹介したのは、英作文の初級者から中級者に移行するための、そのためだけの、方法論だった。当時の私
以前、別のブログに書いていた内容の、加筆修正の上での再掲になります。社会人だけでなく、留学生で私の研究科・研究室に来たいという方にもご参考になるかと思います。 はじめにここでは、社会人で社会科学系の大学院に行きたい人向けのガイド、というよりも「注意書き」をまとめています。これまでに大学院進学をご希望される方とお話しする中で、たまに、ご期待と提供できるものの間にずれがあって、入学されてから期待外れになってしまっては申し訳ないな、と思うことがありました。そんなときは誤魔化さずに率直にお伝えするのですが、そうしたことの中で、共通的な事柄をまとめています。 なお以下の話は、2年制の修士課程(博士前期課程)、または、3年制の博士後期課程の大学院で、修士論文/博士論文を書いて修了するところを想定しています(※注1)。一部の専門職大学院では1年間で修士号取得できたり、修士論文を書かずに修了できますが、そ
かれこれ三年以上ほぼ毎朝論文を読んでいます。 ほぼ毎朝、というのは本当にほぼ毎朝です。この三年のうち読まなかった日はワクチンの副反応でダウンしている日など、あわせて 10 ~ 20 日ほどでしかありません。この日課だけでも 1000 本以上は論文を読んだことになります。 論文読みの日課についての知見が溜まってきたのでこの記事で共有します。 主な想定読者は研究者と学生の皆さんですが、それ以外の論文読みに興味のある皆さんにも有用な情報が詰まっているはずです。 日課の流れ Readable について 🧐 論文の選び方 自分の研究内容と直接関係あるものを読む(特におすすめ) 完全にランダムに選ぶ 被引用数の多い順に選ぶ(特におすすめ) トピックごとに重要な論文を読んでいく 研究者ごとに論文を読んでいく 📝 論文メモの書き方 ⏳ 時間を計測する 🤗 論文メモを公開する 📜 表現集の作成 🔨
0 はじめに 私は修士修了後に会社員として働きながら研究を続けており、そのことについて修士の方を中心に問い合わせを受けることがよくあります。少しでも参考になればと思い、私の経験について書きます。とりいそぎまとめたものなので荒くてすみません。 この記事は私の出身研究室の人向けに書いたものなので、研究室や分野が異なる方には参考にならないかもしれません。 1 自己紹介 1-1 経歴 2017年3月に東京大学大学院人文社会系研究科の社会学研究室の修士課程を留年してM3で修了後、博士課程に進学せずに会社に勤めながら査読論文を書いています(現在2本アクセプトされました)。この記事を書いた時点で会社員として3年目の5月なので、ストレートに博士に進学していればD3の学年になります。 また、2018年9月に転職して現在2社目です。1社目では都内にあるコンサルでコンサルタントとして働き、2社目では都内に本社を
このテンプレートをダウンロードして開くと、次のようなスライドが現れます。どこに何をどのように書けばよいかの案内や、よくつかう図形のパターンもCopy&Pasteで使えるようにしています。著者もこれで手早く色々な資料を作成しています。 そもそもスライドテンプレートとはパワーポイントを開いて「新規」メニューを選ぶとずらりと出てくるスライドのひな型のことです。文字や図を配置するための枠やフォント、カラーパレットなどが初期設定されたものです。ビジネス向けや教育向けのテンプレートも豊富に用意されていますが、研究発表用にカスタマイズされた良いテンプレートが用意されていないのが実情です。この記事で紹介するテンプレートを使うと、たとえば次のようなスライド資料を楽に作ることができます。 研究発表用テンプレートの特徴難解な話を分かりやすく説明するためには、 □話の3要素【論点、論点の答えとなるメッセージ、メッ
※以前の記事「ICT時代の日本史文献管理考」の続編?です。 ※例によって、自分のやり方を書いてみて、もっといい方法が無いか考え直す作戦ですので、アイデアがあったらおよせください。 日本史の研究について、少し前に出た『わかる・身につく歴史学の学び方』は、問題意識の持ち方、概説書と研究書の違いはもとより、レジュメのまとめ方まで書いてある至れり尽くせりの本で、既に歴史学を学んだ大人がこれからの歴史学を学ぼうとする人に向けてできることは何かを考え抜いたと感じる良書だった。 わかる・身につく歴史学の学び方 (大学生の学びをつくる) 作者: 大学の歴史教育を考える会 出版社/メーカー: 大月書店 発売日: 2016/11/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 研究史の整理に関しては、「自分のオリジナルの文献リストをつくり、自分の視点からの研究史の整理をしていってもらいたい」
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