厚生労働省の薬事・食品衛生審議会 食品衛生分科会での審議の結果、牛肝臓を生食用として提供されることが禁止されるようです。つまり、レバ刺しが禁止になるということです。すでに、レバ刺しについてはこれまで何度も書いてきたのですが、禁止を前にした報道などで気になることがいくつかあったのであらためて書いていみます。 新鮮だから大丈夫、衛生に注意を払って提供している、食中毒を出したことはない という主張についてレバ刺し禁止の決定打となったのは腸管出血性大腸菌(O157をはじめとする重篤な食中毒を起す菌)がレバー内部から発見されたことです。しかし、レバーからは腸管出血性大腸菌をはじめサルモネラ、カンピロバクターなどの菌は検出されていました。ただ内部に存在する(取り除いて提供することが不可能)ということが判明しただけです。現在、レバ刺しを新鮮だから、衛生に注意を払っているからと自信をもって提供しているとい
本日の日経に次のような社説が掲載されました。 「レバ刺し禁止令」の愚かしさ 食の安全・安心のために、行政が手を尽くすのは当然のことだ。だからといって、こうも短絡的な「禁止令」がまかり通っていいのだろうか。牛の生レバー(肝臓)をめぐる法規制の動きである。 中略 対象は生レバーに飛び火し、腸管出血性大腸菌O(オー)157がレバー内部から検出されたのを受けて一気に全面禁止の方向となった。「レバ刺し」などのメニューが完全に消えることになる。 ただ1つの事業者が引き起こした不祥事を機に「官」による規制が際限なく広がる、典型的なパターンだろう。耐震偽装事件のあと、建築基準法が強化され、業界を萎縮させたのと同じだ。2012/4/4付 日本経済新聞社説 魚拓 どうも、この社説をよむと、記者はレバ刺しをはじめとする肉の生食について、時間をかけて啓発を行ってきた歴史が有るのをご存知無いように思えます。今回は、
ユッケの話から滅菌の為の食品への放射線照射の話が盛り上がってたのでまとめました。外国では普通に行われている他、意外なものに普通に行われているのは意外でした。
印刷 ユッケによる集団食中毒事件を受けてできた生食用牛肉の新基準について、生肉を提供している飲食店など全国の445施設のうち94%が基準に違反していたことが、厚生労働省のまとめでわかった。違反施設のうち肉の加熱が不適切なケースが9割を超えていた。 新基準では、生食用牛肉を提供するには肉塊の表面を加熱し、加熱部分を取り除くことなどを義務づけた。厚労省は新基準が守られているかの調査を都道府県などに要請していた。 対象は営業許可を受けている全国の飲食店や食肉販売業、食肉処理業の計約153万施設。施行後も生食用牛肉を扱っていたのは445施設あり、昨年12月末までに立ち入り検査した。 購読されている方は、続きをご覧いただけます
印刷 生食用食肉による食中毒発生件数 牛の肝臓(レバー)の内部に食中毒の原因となる腸管出血性大腸菌がいることが、厚生労働省の調査でわかった。初めての確認となる。O(オー)157など腸管出血性大腸菌は毒性が強く、死亡する危険もあり、生レバーの提供は禁止となる可能性が高まった。 厚労省は20日に開かれる審議会に結果を報告する。委員の意見がまとまり次第、生レバーの提供を禁止するかどうか決める。禁止になれば、食品衛生法で罰則つきの規制をすることになる。 牛の肝臓内には食中毒を起こす細菌のカンピロバクターがいることはわかっていたが、より重症化のおそれのある腸管出血性大腸菌は確認されていなかった。 調査は、厚労省が東京都や大阪市など16自治体の食肉衛生検査所などに依頼し、品川邦汎(くにひろ)岩手大学名誉教授がまとめている。 8月から9月までに食肉処理された計約150頭の牛の肝臓を調べたところ
焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件を受け、生食用牛肉の新基準が10月から施行されてまもなく1カ月。専用の加工設備の設置や、肉表面の加熱殺菌などを義務付ける厳しい内容に、一部の焼き肉店などでは“闇ユッケ”も提供され始めている。業界側は「新基準は現実的に不可能」と基準の見直しを求めている。(油原聡子、長谷川陽子) 「ユッケありますか?」 都内の繁華街にある焼き肉店。男性店員に尋ねると、「これ、前に出していたものと同じです」とメニューの「和牛生ロース」を指さした。運ばれてきたのは、タレに漬かった細切れの牛肉に卵の黄身。まぎれもなくユッケだ。 メニューには「加熱してお召し上がり下さい」との注意書きがある。しかし、店員は「そのまま食べて大丈夫です」。店によると、以前のユッケと同じ手順で作っており、値段もそのまま。店員は「ユッケと書いて売ることはできないので…」と本音を漏らす。 生肉メ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日、三菱重工業と開発した大型基幹ロケット「H3」試験機2号機の打ち上げに成功したと発表した。同機には大型衛星のダミーと公募で選ばれた小型衛星2... マイクリップ登録する
生食用のお肉は普通は流通していないというのはまったく知らなかった。飲食店で出しているのだから当然、生食OKだと思っていた。 食の安全情報blog あらためて、肉の生食は危険です。 生肉以外の生食はどの程度安全性が担保されているか? 肉の生食関連エントリまとめ 「食品衛生の窓」東京都福祉保健局:ちょっと待って!お肉の生食 厚生労働省は、「生食用食肉等の安全性確保について」の通知で、生食用食肉の衛生基準を示していますが、平成20年度にこの通知に基づいた生食用食肉の出荷実績があったのは、馬の肉・レバーだけでした。牛肉については国内と畜場から生食用としての出荷実績はなく、一部生食用として輸入されているものがありますが、その量はごく少ないものと考えられます。また、鶏肉は生食用の衛生基準がありません。したがって、牛肉、鶏肉は、生で食べると食中毒になる可能性があります。 気をつけないと。そして、以下のニ
「ユッケが、人気商品だったので――」。焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」で発生した集団食中毒で、同チェーンを運営する「フーズ・フォーラス社」(金沢市)の勘坂康弘社長は2日、同社で記者会見し、生肉の提供が危険だと認識しながらも、販売をやめられなかった理由をこう説明した。 今回の問題の背景には、消費者のニーズが高い一方で、厚生労働省が定める「生食用」の牛肉が市場にはほぼ流通していないというギャップがあると指摘する声も出ている。 厚労省が定める生食用の食肉に関する基準では、決められた場所と手順に従って牛などを解体するほか、販売時には「生食用」と明記する必要がある。 しかし、同省監視安全課によると、生食用の食肉処理施設は全国に12か所あるが、出荷されているのはいずれも馬肉で、「2008、09年度は生食用の牛肉の出荷がなかったことが確認されている」とする。同省は、市場に流通している牛肉については、保健
板橋が誇る 「殺人ユッケ」 でお馴染みの大和屋商店さんだが、マスコミ各社が集まっているのってなんで大山の商店街の中にある 「営業所」 の方だけなんだろう? ※今は大和屋商店の本社が遊佐商店街の方で、営業所の方が下の写真で紹介している住宅街の中だという指摘を頂きました。なんせ何十年もやってる古い店なもんで、情報の時系列がグチャグチャになってて申し訳ない。 大きな地図で見る ↑このDOGカフェとさぼてんの間の奥まったところにある怪しい建物がそれなんだが、事件後いつもTVカメラが張り付いてて邪魔なこと邪魔なこと。 しかしオレの記憶が確かならば、大和屋商店さんというのはもっと住宅街の中にある小汚い肉屋だったはずなんだが。 それがここ。 まあ御世辞にもキレイとは言えない外観で、ここで黙々と肉を捌いていたはずなんだが、こっちにはマスコミは来てるんだろうか?さすがに住宅街だからクレームが来るのか? 外に
【注意喚起】社会通念上ユッケと呼称される生の食肉を食べたことによる腸管出血性大腸菌食中毒で、死者が出ています!(令和4年9月) 肉の生食には、食中毒のリスクがあります。このため、牛レバーや豚肉(内臓を含む)は、生食用としての販売が禁止されています。 牛肉では、法律に基づく規格基準に適合したものに限り、販売等が認められていますが、子供、高齢者、抵抗力の弱い方は、重篤な食中毒となるおそれがあるため、生食はしないでください。 鶏肉やその他の食肉についても同様に、生で食べると食中毒になる可能性があります。 東京都では、肉の生食等による食中毒予防のポイントをまとめ、普及啓発用リーフレットを作成しています。ぜひご利用ください。 肉の生食による食中毒予防のポイント 1 お肉は生で食べると、食中毒になることがあります 肉の生食等による食中毒の原因菌である「カンピロバクター」や「腸管出血性大腸菌(O157な
執筆者 笈川 和男 保健所に食品衛生監視員として37年間勤務した後、食品衛生コンサルタントとして活動。雑誌などにも寄稿している 食品衛生監視員の目 笈川 和男 2011年3月25日 金曜日 キーワード:食中毒 食品衛生監視員の一部は以前から、講習会等で「生卵、生カキ、生肉、出すな食べるな」と啓発していた。生卵の病因物質はサルモネラ・エンテリティディス(以下SE)。生カキはノロウイルス、生肉はカンピロバクターと腸管出血性大腸菌O157(以下O157)である。これらの共通点は極めて少ない量、100個以下で感染発症することである。そのため二次感染が発生しやすい病因物質であり、昔風に言えば伝染病菌である。 鶏卵が関係するSE食中毒は1988年に英国で大発生して、英国政府は「(スキヤキなど鶏卵を生で食べる)日本食に注意」と大々的に注意喚起をした。1989年になるとわが国においても鶏卵が関係するSE食
執筆者 瀬古 博子 消費生活アドバイザー。食品安全委員会事務局勤務を経て、現在フーコム・アドバイザリーボードの一員。 今月の質問箱 瀬古 博子 2011年5月4日 水曜日 キーワード:メディア 食中毒 「集団食中毒で男児死亡、生肉のユッケが原因」、「生食用でない肉をユッケに」、「別の焼肉店でも男児死亡…加熱用肉を生食提供」・・・。 富山県と福井県で起きた食中毒に関する新聞記事ですが、「生食用」に言及した見出しには違和感を覚えました。今回の問題で重要なことは、「どんな肉でも生食は食中毒の原因となりうる」ことではないでしょうか。 腸管出血性大腸菌による食中毒と肉の生食について、5つのポイントを示します。 (1)腸管出血性大腸菌は、牛の腸管などに存在しています 腸管出血性大腸菌O157の場合、と畜場に運ばれてくる牛の保菌率は10%を超える状況とされています。牛は、腸管出血性大腸菌を保菌していても
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く