アマゾンジャパンは10月20日、個人がKindleストアに本を出版できるサービス「Kindle ダイレクト・パブリッシング」(KDP)が、電子書籍に加えて紙書籍の出版にも対応したと発表した。欧米などでは2016年から提供してきたが、日本での対応は初。 ユーザーは、KDPアカウントを取得し、出版したい本の情報を登録して原稿(PDF形式)をアップロード。販売価格を決めるだけで紙の書籍を個人出版できる。初期費用は不要で、注文を受けてから印刷するため在庫を抱えるリスクもない。 出版した書籍は日本の他、米国やヨーロッパなどからも購入可能。紙書籍の場合、出版者へのロイヤリティーは最大で販売価格の60%分だが、印刷費を差し引いて入金する。 関連記事 盛り上がる「テーブルトークRPG」に二次創作ガイドライン、KADOKAWAなど6社が策定 KADOKAWAなど6社は、合同でTRPGライツ事務局を設立し、T
アマゾンは、注文に応じて1冊ずつ本を印刷して販売する「プリント・オン・デマンド(POD)」の設備を報道陣に公開した。具体的な売上金額は明らかにしていないが、日本では2012年から17年の間に20倍以上に成長しており、アマゾンは個人出版の市場拡大につなげる考えだ。 公開されたのは、千葉県市川市の物流拠点内にある設備で、バレーボールコートほどの広さに印刷や製本などの機械が計11台並ぶ。通常は1日18時間ほぼ絶え間なく稼働している。 10年にサービスが始まり、16年からはカラーにも対応。アマゾンのサイトから本の注文を受けると、サーバーからデータをダウンロードして印刷、製本、出荷する。関東地区なら、午前中に注文すれば最短でその日のうちに本が届く。現在、約300万冊分のデータが登録されており、うち9割は洋書だという。 最大の利点は、出版社が在庫…
のらねこさんは、ThinkPadをパーツから組み立てる本や、NUC(小型デスクトップPC)をモバイルする本などを同人誌として頒布している方。のらねこさんのモバイルNUC本がKindle Unlimitedに登録されているのを私が見つけ、その後彼のTwitterを見るとこのように発言されていたという流れです。 Kindle Unlimitedで読まれるとどれだけお金がもらえる? Kindle Unlimitedの報酬体系について、彼とAmazon公式サイトからの情報を合わせると以下のようになります。 まず、AmazonはKindle Unlimitedで作品を読まれた作家さんたちに払うお金を「グローバル基金」という形で毎月用意します。これを、その月に読まれた全世界全作品の合計既読ページ数で割り、それに各作家の読まれたページ数を掛けることで報酬を算出します。 つまり自分の作品が全世界の作品に対
インプレス総合研究所が7月28日に『電子書籍ビジネス報告書2016』を発売し、2015年の電子書籍市場の様相が明らかとなった。4月に刊行された出版科学研究所の『2016年版 出版指標年報』も昨年の電子書籍市場の概要を伝えているが、過去の統計データとの連続性を鑑みると『電子書籍ビジネス報告書』の存在意義はいまなお大きい。そこで、今月はまず、この数字をみるところから話をはじめたい。 同報告書によると、2015年の「電子書籍」の市場規模は前年比25.1%増の1,584億円(出版科学研究所では同年の電子出版市場規模を1,502億円と推計している)。「電子雑誌」の市場規模は前年より大きく伸びて66.9%増の242億円で、両者をあわせた電子出版市場は1,826億円だった。 もっとも、電子書籍市場の大半(81%)を占めるのは引き続きマンガ(コミック)であり、前年度から254億円増加の1,277億円。それ
先日、私の電子書籍へのプロの方による校正箇所を紹介したところ、同じ方から、今回の電子書籍の発行部数についてメールをいただきました。こちらが大変興味深かったたため、許可をいただきお裾分けします。 プロの校正の方からいただいたメール 3ヶ月で3000部はスゴイですよ! 専門書出版社での経験談 初版3000部を売り切るのは年単位 電子書籍の印税率って高いですね! 自費出版なら電子書籍のほうがいい? コメント プロの校正の方からいただいたメール 3ヶ月で3000部はスゴイですよ! 3ヶ月で3000部と伺い、それは、相当に優秀な売れ行きと数値だと思いました。 しかし、ブックマークコメントを見ると、「そのくらいしか売れないのか」「もっと売れてほしい」という傾向でしたので、一般の方の書籍発行部数に対する認識と、実際の発行部数との間には、相当な乖離があるのだなぁと改めて感じました。 以下、雑学の域になりま
すでにほとんどの文書作業においてはMicrosoft Officeの代替となるGoogle Docsが、EPUBへの書き出しに対応したと公式ブログにおいて発表がありました。 EPUBは言わずと知れた電子書籍のためのフォーマットで、非常に汎用性が高く、長文の文書を保存するのに向いています。 Google Docsは目次、図表、数式などといった機能をすでにもっていますので、それらが今回のEPUB書き出し機能に対応しているのか、簡単なWordファイルを読みこませるところからはじめてテストしてみました。 てきとうなWordファイルをGoogle Docsに読み込ませる まず、元となる Word ファイルを Google Docs に読み込ませます。これは「ファイル」→「開く」から、アップロードを選んでファイルをドラッグ&ドロップします。 今回使ったのは34ページ(5000ワード、32000文字)で
マルチパブリッシングとは何か? 「マルチ」を付ける前に、まず「パブリッシング」の定義なのですが、皆さんどう理解されていますか? 文樹さんのセッションでは 公(Publish)にすること と定義されていました。 ちなみに、別のレポートでご紹介しましたAutomattic社の高野さんの基調講演では「パブリッシング」の定義を 表現したいメッセージをパッケージ化して届けること とされていました。 一般的には書籍などの出版がイメージとして最初に来るのですが、Kindleで電子書籍を配信することや、ブログを執筆して記事を公開することもパブリッシングと捉えることができます。 そういう意味で WordPressは「パブリッシングプラットフォーム」 なんですよ、ということです。 パブリッシングを簡単にできるWeb上のツールなわけです。 で、前述の「破滅派」はWordPressで制作されているのですが、投稿さ
どうも鳥井(@hirofumi21)です。 紙の書籍に対して、Amazonのレビューや書評ブログによく書かれている批判で「書籍にするために、余計な内容を付け加えて間延びしてしまっている」という批判があります。 これって電子書籍であれば解消できることだと思うんですよね。今日はそんなお話について少し書いてみようかなと思います。 スマートフォン一台あれば何でも読めてしまう時代に、間延びした紙の本なんて読む気がしない。 紙の書籍でソフトカバーで売られているようなタイプであれば、だいたい10万文字ぐらいで書かれています。 スマートフォン1台あれば、いつでもどこでも何でも読めてしまう時代に、明らかに1冊の本として体裁整えるためだけに10万文字に増やしただろうって透けて見える本なんて、確かに読む気がしません。 でも、それは決してテーマや内容が悪いわけではない。紙の書籍というフォーマットが内容の邪魔をして
by Ronnie Pitman 電子書籍を作るには通常、専用のソフトウェアが必要になってきますが、WordファイルやPDFファイルをアップロードしたり、テキストを手打ちするだけで簡単に電子書籍を作る事ができるネットサービスが「Romancer」です。専用のリーダーも不要でブラウザから作った電子書籍を閲覧・共有したり、Amazon Kindle向けのファイルも作成できるという、かなり便利そうなサービスになっていたので、どんな感じなのか実際に使ってみました。 Romancer(ロマンサー) https://romancer.voyager.co.jp/ Romancerを利用するには会員登録する必要があるので、まずはトップページにある「新規会員登録」をクリック。 メールアドレスとパスワードを入力し、必要がなければメールニュース受取の「いいえ」のチェック欄と「規約に同意しますか?」のチェック欄
私はこれまで、出版業界で働いてきました。とはいえ、一般的な書籍やコミックなどのメインストリームを手がけたことはなく、「情報誌」という少し特殊な分野にいました。情報誌は、インターネットの登場とともに、ユーザーに対する情報の届け方や収益構造が激変しています。ここにきてようやく「電子書籍元年」を卒業できそうな一般書籍よりも、かなり早い段階で変革の時を迎えたのではないかと思います。 そこで本稿では、私が見てきた情報誌の変遷の歴史を記すとともに、その変化を手がかりとして出版がこれから辿るかもしれない、一つの可能性について考察してみたいと思います。 制作工程の主役が紙からオンラインへ 私が情報誌の会社で働き始めたのは2000年頃ですが、そこではとにかく何でもFAXでした。クライアントから送ってもらう原稿もFAX、取材して入稿するのもFAX、校正バックもFAX、事務所のFAXは片時も止まることがないほど
「ただ書いてストアに載せれば売れるわけではない」――電子書籍の“献本”を支援するサービス「KENPON」がスタートした。 電子書籍と紙書籍の価格比較サービス「電子書籍サーチ」などを運営するフリープログラマーのfujinyoさんは5月28日、電子書籍の献本を支援するサービス「KENPON」を、電子書籍サーチ内でスタートした。 指定したメールアドレス最大30件に、10MバイトまでのPDFファイルを送付できるサービス。ブログに電子書籍を取り上げてもらうため、作家がブロガーに献本するという使い方を想定。自費出版の電子書籍プロモーションの“助け舟”として使ってほしいとしている。 TwitterかFacebookアカウントで認証した上で、著者名、メールアドレス、献本コメント、献本先メールアドレスなどを入力、献本したい電子書籍のPDFファイルをアップロードすると、指定したアドレスあてにファイルを送信でき
EPUB 第25回 セルフパブリッシング狂時代 * – epubcafé 登壇者がライブドアブログ担当ディレクターの佐々木大輔さん、ブログ「みたいもん!」のいしたにまさきさん、業界関係者にさまざまな波紋を投げかけたブログ「電子書籍の世紀-21st century eBook Story-」の鈴木秀生さんで、テーマがセルフパブリッシングということで、こりゃ面白そうだと行ってきました。司会は電書ちゃんのでんでんコンバータを作った高瀬拓史(ろす)さんです。 ちなみに日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーなので会員社なら無料ですが、フリーランスだとお金がかかります。2000円ですけど。登壇者のどなたか失念してしまったのですが「セルフパブリッシングがテーマということで著者の方が多いかと思っていたら、意外と出版社の方が多かった」とおっしゃっていましたが、まあ会員社の方が多かったのだろうな、と。 で
3月6日、アップルが電子書籍ストア、iBookstoreを日本でもオープンしました(アップル社のプレスリリースはこちら)。これにあわせて電子書籍アプリのiBooksもバージョン3.1にアップデートされており、iPhoneやiPad、iPodといったiOS対応のスマートフォンやタブレットをもっていれば、iBooksのアプリから電子書籍を購入できます。 これで2010年頃からの電子書籍ブームを引き起こした「黒船」勢、つまりアマゾン、グーグル、アップルの電子書籍ストアがすべて日本でもオープンしたこ とになります。 iBookstoreでの本のカテゴリ分けは、「フィクション(小説)」「マンガ」「ビジネス/マネー」「ミステリー/スリラー」「ライトノベル」(注:本稿執筆時点。その後拡充されています)。それぞれに有料と無料との区別がありますが、いまのところ、それ以上のサブカテゴリは設定されていません。哲
デザインエッグは3月1日、個人でISBNを取得し、書籍をAmazon.co.jpから出版できるサービス「MyISBN」ベータ版を公開した。料金は4980円。 ISBN(国際標準著書番号)は、世界共通で図書を特定するための番号。出版社などから刊行されて出版取次や書店で流通する出版物のほとんどに適用されている。従来の電子書籍や同人誌などの個人出版物は、ISBNが付与されていないため国会図書館などで正規の図書保存ができない。 MyISBNはPDFファイルなどの原稿をアップロードすれば、ISBNを発行する日本図書コード管理センターへISBNの代行取得業務をすることで、個人でもISBNを付与した出版物を作成できるサービス。ISBNを取得した原稿は、そのままAmazon上でプリントオンデマンドで販売できる。紙媒体でもISBNのついていない書籍は流通に乗せることが難しいが、このサービスを使えば、流通に乗
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