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ブックマーク / shinjihyogo.hateblo.jp (30)

  • 小田嶋隆『東京四次元紀行』について - 兵庫慎司のブログ

    小田嶋隆の遺作となった……いや、この後も、すでに書かれたものをまとめたが出る可能性はあるし、大いに出してほしい、買いますので、とも思うが、少なくとも「生前に出た」という意味では遺作となった、著者初の小説が『東京四次元紀行』である。 「あとがき」に明記されているように、この短編小説集の元になった雑誌連載は、2014年の春、月刊サイゾーと、季刊の総合誌SIGHTで、ほぼ同時に始まっている。 SIGHTの方は『小田嶋隆の私物小説』というタイトルだった。自分の記憶に残っている「物」をモチーフにして、過去のことを書いていく、という設定なので、ご人の発案で、そういうタイトルに決まった。 SIGHTでは、その前の号までは、『小田嶋隆の万巻一読 ベストセラーを読む』という連載が、長いこと続いていた。ざっくり言うと、「その時に売れているベストセラーを読んで批判する」という趣旨だった。そうではなく、肯定

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    toya 2022/06/25
  • 『カムカムエヴリバディ』の、ジョーのジストニア発症について - 兵庫慎司のブログ

    うわ、ジョーをジストニアにするか!? 金子隆博が音楽担当のドラマで! と、びっくりした。NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の話である。ササプロのコンテストで優勝し、レコーディングとコンサートを行うために東京へ行ったジョー(オダギリジョー)だが、なぜか突然トランペットが吹けなくなってしまい、レコーディングもコンサートも中止、事務所をクビになって、失意のうちに大阪に帰って来る。 で、なんやかんやあって、るい(深津絵里)と結婚して京都へ移り住み、ふたりで回転焼き屋を始める──という、1月26日(水)放送の第60話まで観て、この「吹けなくなった件」はいったん終わり、と判断し、これを書いているわけです。 なんで書いているのかというと、このドラマを観ている知人が、「ジョーの心の不調で演奏ができない、は、ちょっと説得力がないなあと思う」と書いていたので、ああそうか、そういうふうに思う人もいるか

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    toya 2022/01/27
    イップス(当時はおそらく名前がついていない)かと思っていた。スポーツの用語なのか
  • コロナ禍がきっかけでライブに行かなくなった、という現象について - 兵庫慎司のブログ

    普段はインタビューをするのが仕事だが、自分がインタビューを受けている、という、ちょっとめずらしいテキストが、先日アップされた。 これ。 🍷新着🍷 今回は音楽ライターの兵庫慎司さんに、コロナ禍での音楽業界についてうかがいました。 2000年代に入ってからCD売上が激減し、ライブやコンサートにシフトしていた音楽業界に、新型コロナウィルスはどのような変化をもたらしたのでしょうか?@bar_bossahttps://t.co/AVV2cDicIw — cakes(ケイクス) (@cakes_PR) 2021年9月22日 渋谷のワインバー、bar bossaの店主であり、小説やコラム等を書く文筆家でもある(もはやそっちの方が有名か)、林伸次さんのcakesの連載。もともと林さんは、『bar bossa林伸次の毎日更新表では書けない話と日記』というメルマガをやっていて(毎日更新で月額300円。僕も

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    toya 2021/09/26
  • ヤバイTシャツ屋さんの「sweet memories」を聴くと思い出すこと   - 兵庫慎司のブログ

    ヤバイTシャツ屋さんに「sweet memories」という曲がある。 これ。 www.youtube.com 小学5年の秋頃に、同級生の女の子が、下駄箱で、自分の上履きをべていた。という、こやまたくやの実体験を歌った曲である。 この曲、1コーラス目でその衝撃の事実を歌い、間奏(ギターソロ→ベースソロ)をはさんで、 「授業中、鉛筆、消しゴム かじったりするタイプの子やし 別に上履きべるのもわりかしなんか受け入れられた」 と、続く。 いやいやいや、受け入れられないでしょ。引くでしょ普通。と、インタビューで言ったのだが、「いやあ、でもその時は、なんか、そやったんですよねえ。鉛筆とか消しゴムとか、かじる子やったし」と、この歌詞のとおりに答える、こやまたくやさんなのだった。 ちなみに、この歌詞、ちょっと脚色があって、彼女が上履きをべているところを、実際に目撃したのは、こやまさんではなかったそ

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    toya 2021/04/10
  • クラブハウスとラジオの話、というかラジオの話 - 兵庫慎司のブログ

    日常的にラジオをよく聴いている人で、クラブハウスにハマっている人って、少ないんじゃないか、と思う。あくまで僕個人の印象だが。 クラブハウスってラジオみたい、という声があることは、知っている。TBSラジオ『深夜の馬鹿力』2021年2月8日の放送でも、伊集院光が、そのことについて触れていた。 クラブハウスは、招待制だったり、アンドロイド端末では聴けなかったりして、誰もが自由に触れられる音声メディアではない、そこがラジオとは違う、というような話を、彼はしていた。 勝手に補足すると、自分がそこにいて話を聴いていることを、周囲が認識できるようになっていることや、挙手して当てられれば自分も発言ができる、だから面識のない相手と直でコミュニケーションが取れる、つまりSNSであることが、ラジオと違う。というのも、大きいと思う。 しかし。そのへんを全部無視して、単なる「人の話を聴くメディア」として捉えると、も

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  • 本人に言うなよ - 兵庫慎司のブログ

    知人の作家からきいた話。 「○○さんの、大好きです。図書館に入るのを楽しみに待っています」 とか、 「○○さんの大ファンです。新しいが出ましたね、今メルカリ待ちです」 というようなリプが、日常的に、ごく普通に、いろんな人から飛んでくるのだという。 イヤミとかで言っているのではない。というか、イヤミなのであればまだ理解できるが、じゃなくて、素直な好意の表明として、そう伝えてくるのだそうだ。 マジか。どうなってんだ、この世の中は。 と、頭を抱えたくなるが、こんなような「失礼」は決してめずらしくない、普段から平気で飛び交っている、それがSNSの世界である、というのは、まあ、事実だ。 と書いているこの文章にも、「何が失礼なんですか?」みたいな声が飛んできかねない、とすら思う。 あのね、「図書館に入るのを楽しみに待っています」というのは、「あなたのにカネは払いません」と言っているのと同じなんで

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    toya 2020/12/15
  • リモート・インタビューの話   - 兵庫慎司のブログ

    「民生さんがおまえに敬語使うとるんが気持ち悪い」 というLINEが、リアルサウンドの奥田民生のインタビュー(https://realsound.jp/2020/06/post-570533.html)を読んだ、地元の友人から届いた。 高校の同級生で、当時僕とバンドをやっていて、奥田民生がアルバイトしていた広島駅そばのスタジオ、スズヤに一緒に通っていた、つまりOTとも面識がある奴なので、よけいにそう思ったのだろうが、それ、言われるまでまったく気がつかなかった。読み直して「ほんとだ!」ってなりました。 なんでそうなったのか。リモートでインタビューを行ったからだと思う。 そのインタビューの時のPCの画面、僕とOTとリアルサウンドの編集者の、3人が映っている状態だった。なので、質問をするのは僕だが、OTがしゃべる時は、ふたりに向かって答える、という具合になる。だから、敬語になったんだと思う。 リモ

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    toya 2020/06/24
  • 高田文夫になりたかった 真面目はいやだ   - 兵庫慎司のブログ

    という歌詞が、グループ魂の「高田文夫」という曲の中にある。曲名がすべて人の名前になっている『20名』、2015年リリースのアルバムの収録曲だ。 宮藤官九郎という表現者について、俺はすごくよく知っているとか、深いところまで理解しているとかは、全然思わないが(僕より100倍詳しい同業者、いくらでもいるので)、ことこの曲に関してだけは、彼の気持ちの芯の部分が俺はわかる。と、聴くたびに思う。今でもライブで聴く機会があるたびに(ってグループ魂、コロナ以前から長いことライブやってないけど)、つい、泣きそうになってしまう。 それは、宮藤官九郎のファンだから、というよりも、10代の頃『ビートたけしのオールナイトニッポン』を聴いて、たけしの次に高田文夫に傾倒して育った、という部分で、彼と同じ人種だからだ、と思う。彼の2学年上の自分が。 ずっと笑っていたい。まじめなことや重たいことや、めんどくさいことやシリア

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  • ユニコーン『服部』の本が出ました - 兵庫慎司のブログ

    「ユニコーン『服部』ザ・インサイド・ストーリー」というが、11月21日にリットーミュージックから、発売になりました。 ABEDON、EBI、川西幸一、手島いさむ、奥田民生、当時のマネージャー:原田さんと銀二郎さん、ディレクター:マイケルさん、プロデューサー:笹路正徳さんなどなど、『服部』に、もしくは『服部』の時期のユニコーンに関わった、メンバーとスタッフ総勢20名以上にインタビューをして、『服部』とはいったいなんだったのか、いかにとんでもない作品だったのか、そしてそのとんでもなさはどのようにして実現したものなのか、などを、解き明かしていくです。おかげさまでとても順調に売れていて、評判もいいようです。ありがとうございます。 ユニコーン『服部』ザ・インサイド・ストーリー リットーミュージック刊 1,800円+税 この、4年前にフラワーカンパニーズのを作った時の編集者が、「やりません?」

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  • チュートリアル徳井申告漏れの件で考えた、「『面倒力』の脅威」について - 兵庫慎司のブログ

    チュートリアル徳井義実の申告漏れ。7年で1億2千万円という金額や、個人的な旅行代や洋服代を経費として計上していたのが、所得隠しと認定されたことに関してはともかく、びっくりしたし、理解不能だったのは、2016年から2018年までの3年間、収入をまったく申告していなかったことだ。 そんなの、僕程度の収入の奴でもありえない。ましてや、長年テレビに出続けている、大金を稼いでいることが誰の目にもあきらかな芸能人なんだから、そんなの一撃で刺されるに決まってるじゃないか。というかよく3年も刺されなかったな。その方が不思議だ。 とにかく、なんで税務申告しなかったの? 会社組織にしてたのに! 税理士いるでしょ? しかし。10月23日の夜、徳井が開いた記者会見での言葉を読んで、腑に落ちた。 あ、だからみなさんも納得してね、ということではありません。あくまで僕個人が感じたことです。 徳井はこう言ったのだ。 「納

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    toya 2019/10/24
    わかる……「その社会的制裁+3,400万円と面倒を天秤にかけて、面倒が勝っていた、という。すごいですね、「面倒力」って」
  • 「思ったこと」と「伝えるべきこと」の間 - 兵庫慎司のブログ

    NGT48加藤美南のインスタSTORY誤爆で研究生に格下げ&NGT全メンバーのSNSが停止させられた事件。山口真帆の卒業公演を伝えるテレビ画面の写真に「せっかくネイルしてるのに チャンネル変えてほしい」と書いてアップしてしまった、あれです。「友達だけに公開しようと自分の心境をストーリーに述べたのですが、間違えて全ての人に公開してしまいました」「親しい友達にしか見せないとはいえ、人の気持ちを考えていない投稿でした」と、人が謝罪したやつ。 NGTとかAKSとかに関して、というかそもそもアイドルというものに関して、僕はまったく詳しくないので、それについて何かを書いたり言ったりすることは普段ないんだけど、それでもこの件に関しては、ちょっと考えてしまった。 何を。「自分が思ったこと」イコール「誰かに伝えるべきこと」というふうに、人間の感情を改造してしまうSNSって、恐ろしいなあ。ということを、です

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    toya 2019/05/24
    これ、いつも政治家に対して思ってる
  • そのへんで見かける有名人 - 兵庫慎司のブログ

    某バンドマンにきいた話。 「○○(バンド名)の××(彼の名前)、笹塚駅で見かけた。家、このへんなのかな」 などとツイートしてミュージシャンのプライバシーを暴いてしまう困った人は、だいたいにおいてファンではないという。ファンはそのへん気を遣ってくれるから見かけたとしても書かない、自分のことを知っているけど自分のファンではないロック好き、ぐらいの人が、気軽に書いちゃうのだという。 なるほど、と、とても納得した。ミュージシャンに限らず、芸人さんでも俳優でも誰でもそうですが、みなさんやめましょうね、そういうふうに書いたりするのは。と言いたいが。 困ったことに、「書きたい!」という側の気持ちも、すごくわかるのだった。特に東京に住んでいると。なんで。だってしょっちゅういるんだもん、そのへんに。 僕は18歳まで広島にいて、大学で京都に4年住んで、就職してから現在までの28年ずっと東京にいるのだが、いまだ

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    toya 2019/04/19
  • ラジオとツイッターの相似点 - 兵庫慎司のブログ

    できればラジオで募った情報はラジオあてにいただきたいのですが……まあ図々しいと思われるならしかたなしですが、ラジオとツイッターってむずかしいなあ。 伊集院光、2月5日のツイート。ラジオのコーナーで募った情報を、彼のツイートへの返信として送られても困る、ということであって、「そりゃあそうよね」と納得するしかない話だと思うのだが、それに対して「なんでダメなんですか?」とか「ラジオでツイッターアカウントを取ればいいのでは?」というような声が上がっていた。 まず、彼の番組のリスナーとして、というか、ラジオ好きとして、めっちゃイライラした。ちょっと考えりゃわかるじゃん、なんでダメなのか。理由は山ほどあるけど、まず何よりも、投稿を募る→リスナーが番組に送る→それを番組が選んで放送で紹介する、というのがラジオのコーナーであって、ツイートありにしちゃうと「リスナーが番組に送る」の段階でそのネタが世間に公開

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  • 日本の俳優、男前 - 兵庫慎司のブログ

    この間、リアルサウンド映画部の依頼で、NHK連続テレビ小説『まんぷく』に岡崎体育が出演したことについて、コラムのようなものを書いた。その中で、岡崎体育が演じたチャーリー・タナカ、あの役をほかの俳優がやるとしたら誰が近いか、という話を入れようとして、駒木根隆介と加藤諒のふたりはパッと浮かんだが、それ以上思いつかなかったので、「俳優 男 20代 30代」で検索をかけたり、いろんな事務所の所属俳優一覧を見たりして、あれこれ探した。で、思い知った。 日の俳優って男前ばっかりなのな。 今さら気づくことか。と自分でも思うが、でも改めてそう実感したのだった。 売れている役者はもちろん、全然知らない人まで含めてそう、おしなべて男前。なのでなかなか行き当たらない、チャーリー・タナカを演じてもおかしくないフォルムを持った俳優に。 たとえば他のジャンル、お笑い芸人やミュージシャンと比べると、はっきりと差がある

    日本の俳優、男前 - 兵庫慎司のブログ
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    toya 2018/12/17
    わかる。わかる。
  • いいじゃねえか違ったって - 兵庫慎司のブログ

    この間、こんなツイートをした。 僕が好きな映画友人がボロクソに言っているツイートが流れて来て、「俺はおもしろかったけど!」と彼に送ろうとした次の瞬間、そうやって「俺は違う」と伝えないと気がすまない時点で病んでいると気がついてやめた。いいじゃねえか違ったって。 これ、1週間でリツイートが250を越え、いいねが1350を越えた。普段はリツイート1ケタがあたりまえなので、びっくりした。で、そういえば、1年くらい前にも、ちょっとびっくりした、というか興味を持った、これに近いことがあったのを思い出した。 2017年の夏、SUUMOのサイトの作家やライターが自分のなじみの土地について書くコーナーの執筆依頼をいただき、地元広島について書いた。その中に、僕の周囲の東京に住んでいる広島出身の人はみんな地元が好きで、いつかは帰りたいって言うんだけど、みんな僕と近い業種で、それだと東京にいないと仕事ができない

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    toya 2018/12/07
    「批判されたのはいいとしても、こいつ次に俺に会った時どうするんだろう、と思っていたんだけど、どうもしなかった。普通に和やかに接して来て、その件については何にも触れない」
  • ライブハウスが遠い - 兵庫慎司のブログ

    なんの正当性も説得力もないことはわかっているし、共感と反感だと後者が圧倒的多数になるであろうことも予測している。が、がまんできないので書く。 ライブハウスが遠い。 Zepp Tokyo、Zepp DiverCity、新木場スタジオコースト。気がついたらここ2~3ヵ月、この3つのライブハウスにばかり行っている気がする。遠いのだ、家から。めんどくさいのだ。渋谷なら、恵比寿なら、あるいは中野サンプラザくらいまででも、うちから自転車でピュッと行けるのに。 いや、重々わかっている。たとえば南砂町や西葛西にお住まいのあなたからしたら「は? 私んちからは近くて便利なんですけど」という話でしかないことは。わかっているがしかし、1991年に東京に出て来てからこっち、渋谷から5駅以内に住み続けて来たのは、長年勤めた会社が渋谷だったというのがいちばんの理由だが、もっともライブが多い場所が渋谷、というのも歴然とあ

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    toya 2018/11/28
  • 丸山晴茂のドラムについて - 兵庫慎司のブログ

    サニーデイ・サービスの通算4枚目のアルバムであり、ほぼアマチュア状態で始まったこのバンドが完成した作品である(と僕は思っている)『サニーデイ・サービス』。1997年10月21日リリース。 演奏が素人だったり稚拙だったりしても、それが武器になったり魅力になったりすることがある、それがロック・バンドというものである、ということは、まずオリジナル・パンクで知ったし、90年代になってからは、初期ペイヴメントなんかのローファイなバンドたちからも学んだ。 しかし、そういうガシャーンとした音ではない、アコースティック寄りで静かな歌もののバンド・サウンドでも、そういうことが起こり得る、それによって他の誰にもとっかえが効かないバンド・グルーヴが生まれるケースもある、ということを、最初に思い知らせてくれたのが、僕にとってはこのアルバムだった。 僕は、デビューから解散までの間のサニーデイ・サービスのアルバムでは

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    toya 2018/07/18
  • 自分の写真の話 - 兵庫慎司のブログ

    仕事をした時に「写真を送ってください」と言われることがある。そのたびに、軽く困る。 書いた原稿を掲載する、もしくはアップする際に、書いた人の写真も付けるので提供してください、ということだ。今「アップする」と書いたが、雑誌とかの紙媒体よりも、ウェブの方が、そう言われることが多い。 自分の写真を、積極的に出したい方ではないのだと思う。と、意識したことはなかったが、たとえばライターとかラジオのパーソナリティーとかで、アーティストの写真を撮ってツイッターとかにアップする時、自分も一緒に映る人、多いでしょ。自分は決してそうしない、ということに、今、書きながら気がついて、「あ、そうなのか、俺」と自覚しました。 そもそも写真を撮るのは好きな方だと思うが、撮られるのは苦手だ。旅先でも、景色や他の人は撮るけど、自撮りしたり、誰かに頼んで撮ってもらったりしたこと、ない。なので、スマホに自分の写真、全然入ってい

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    toya 2018/03/23
  • どうやって食ってるのかわからない人 - 兵庫慎司のブログ

    音楽業界・出版業界に入って26年目、フリーのライターになって3年目になるが、入ってわりとすぐに気がついた、きっとこの業界が他の業界と違うところのひとつなんだろうなあ、と思うポイントに、 どうやってってるのかわからない人がけっこういる というのがあった。 マネージメントで、セールス・動員がこれくらいのバンドがひとつしか所属していないのに、社長・社員・メンバーみんななんでえてるんだろう?みたいなわかりやすい例もあったし(レコード会社から育成金とかが出ていてそこから給料を払う、というシステムだったことをのちに知る)、「この人、当になんでおカネを得ているのか全然わからない」というわかりにくい例もあった。 で。気がついたのですが。 今の自分、限りなくその後者に近いことになってないか? 音楽を中心にしたフリーのライター、と名乗っているし、実際にその界隈で仕事しているが、この間も「ライターとしてメ

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    toya 2017/11/21
  • ハガキ職人だった話 - 兵庫慎司のブログ

    大学を出て株式会社ロッキング・オンに入社した時、最初に驚いたことのひとつに、「世の中にはこんなに文章を書いている人がいるのか」というのがあった。 仕事として、ではなく、その前の段階の話です。学生時代から自分でディスク・レビューを書いたり、もっと長いやつを書いてロッキング・オン(洋楽の)に投稿したり、ミニコミを作ったり、小説やなんかを書いてみたり──つまり、職業ではなく趣味で、あるいは将来的に職業にしたいという気持ちで、文章を書く人ってこんなに多いのか、と、びっくりしたのだった。 今ならブログとかSNSとかあるが、インターネットが普及するよりはるか前の時代のことです。 つまり、自分は全然そうではなかった、ということだ。 を読むのは好きだったし、学校の作文とかはさして苦労せずに書けたので、そのへんのジャンルは苦手ではないという意識はあったが、それも理数系よりは得意という程度で、とりたてて好き

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