通常国会が24日に開会し、昨年12月に成立した特定秘密保護法は、引き続き主要なテーマのひとつとなる。この法律に賛成した長谷部恭男(はせべやすお)・東京大教授(憲法)と、反対の立場をとる杉田敦(あつし)・法政大教授(政治理論)に改めて、秘密法の論点は何かや、そこから見える日本の政治・社会の課題や展望について、語り合ってもらった。 杉田敦・法政大教授 長谷部さんはなぜ、秘密法に賛成されたのですか。 長谷部恭男・東京大教授 国を守るためです。単に領土を守るとか、国民の生命と財産を守るということではない。日本国憲法の基本原理である立憲主義を守るということです。 杉田 一般的にはその説明がわかりにくい。立憲主義とは通常、憲法をつかって権力を制限するものだと理解されていますが。 長谷部 世の中にはいろいろな考え方をする人がいて、しかも何が正しくて何が正しくないか、そう簡単に決着がつかない。多様な考えを