菅義偉官房長官は11日の記者会見で、安倍晋三首相が「水俣条約」採択会議へのビデオメッセージで「日本は水銀による被害を克服した」との趣旨の発言をしたことに関し、「水俣病問題を過去の問題とは思っていない」と説明した。 同時に「わが国が水俣病発生後に水銀のリスクを大きく減らし、熊本県水俣市の人々が環境先進地域を目指して取り組んできたことを踏まえ、首相は『克服』と表現した」と強調。今後の対応について「水俣市の方々が安心して暮らせるよう、解決の方向に向かって全力を尽くす」と述べた。
麻生太郎財務相のナチス発言に関する申し入れで首相官邸を訪れたが、「門前払い」された民主党の高木義明国対委員長(中央)ら=7日午後、樫山晃生撮影 民主、みんな、共産、生活、社民の野党5党は麻生太郎副総理の「ナチス発言」に抗議する声明をまとめ、菅義偉官房長官に声明を渡そうとしたが、首相官邸は7日、5党の代表に対し、「約束がない」として門前払いにした。 声明は麻生氏の発言を「ナチズムを肯定する釈明の余地のない暴言」と批判し、安倍晋三首相に麻生氏の罷免(ひめん)を要求。5党の国会対策委員長は7日午後、声明を菅官房長官に手渡すため官邸を訪ねたが、正門前で職員に制止された。 民主党の高木義明国対委員長は官邸前で記者団に「数の力で聞く耳を持たず、野党を相手にしない横暴には屈するわけにいかない」と怒りをあらわにした。一方、政府高官は「麻生氏はナチスを肯定していない。(声明は)事実誤認が甚だしい。受け取
安倍首相は7日の参院予算委員会の集中審議で、国内で在日韓国人・朝鮮人らをインターネットで中傷したり、排斥するデモを行ったりする動きがあることについて、「一部の国、民族を排除しようという言動があることは極めて残念だ」と非難し、控えるよう呼びかけた。 首相は「日本の国旗がある国で焼かれようとも、我々はその国の国旗を焼くべきではないし、その国のリーダーの写真を辱めるべきではない。それが私たちの誇りではないか」と強調。首相の会員制交流サイト「フェイスブック」にも同様の書き込みがあるため、「エスカレーションを止めるコメントをしたい」と沈静化に努める考えを示した。 首相はまた、日本の防災技術について、「東日本大震災の経験と教訓を踏まえ、海外展開して各国の防災技術の向上に貢献することは、震災で海外から多大な支援をいただいた我が国の責務だ」と述べ、積極的に輸出する意向を示した。
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