わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日本近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 渡部泰明『和歌史 なぜ千年を越えて続いたか』(角川選書、2020年10月)。万葉集から江戸後期歌人香川景樹までの、和歌史である。「はじめに」を入れて全20章で各章のタイトルは、大部分が歌人の名から成る。有名歌人をもって章立てとし、時代順に並べて「和歌史」と称するのは、一見凡庸な構成に見える。だが、本書は違う。本書の副題、「なぜ千年を越えて続いたか」という問いが、モチーフとなっており、その問いへの解答に向けて、各章が組み立てられているので、それぞれの歌人とその歌が連携し、ま
京都漱石の會、第18回定例会、御所西京都平安ホテル、2016年11月13日 kyotososeki.at.webry.info [概要] 〈死後の生〉などと書くと、怪談やオカルトの話かと敬遠される向きもあるかもしれませんが、そうではありません。作品が発表された「後」のことを考えてみよう、そういう文学史の考え方もあるのだ、というお話をさせていただくつもりです。 一般的な文学史というものを思い浮かべてみましょう。日本の近代文学史の最初は、坪内逍遙の『当世書生気質』におかれることが多いです。一八八五(明治一八)年に発表されました。二葉亭四迷の『浮雲』が一八八七年。森鷗外『舞姫』が一八九〇年。夏目漱石の『吾輩は猫である』が一九〇五年。こう並べていくと、文学史の流れが見えてくるような気がします。 が、考えてみますと、これらはすべて発表年を並べています。人名と発表年をずらずらと並べたものが文学史――な
信じられない話ですが、日本では一時期、文学といえば私小説のことでした。 笑い事ではなく、その災禍はいまも希薄化しながら続いているとも言えます。 たとえば作家を〈自由業〉だと考える習慣は、この希薄化した災禍の一部です。 私小説に反対した後続の作家たちの作品も、読者にはほとんど私小説であるかのように、その生活の反映であるかのように読まれました。 では何故、私小説はそんなにも成功を収めたのでしょうか? それを知るには、日本の近代文学の歴史を簡単におさらいする必要があります。 1.戯作者上がりの新聞記者 江戸時代を通じて、執筆専業で食えたのは滝沢馬琴ひとりでした。 幕末~明治初期にかけて活躍した仮名垣魯文も、戯作者の兼業としては伝統的な売薬を営み、維新後は商品広告である「引札」の執筆で禄をはんでいました。 やがて日本でも新聞という新しいメディアがはじまり、その会社員となり定収を得ることで魯文ははじ
わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日本近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 同僚の合山林太郎氏さん、元々得意な英語を生かした職に就きたかったらしい。大阪大学でOUSSEPという留学生のための英語授業カリキュラムがあり、我々も3年に1度オムニバス形式で担当し、私などは四苦八苦しつつ、結局TAの力を借りてやっとのことで1コマをやっているのだが、合山さんなどは、その英語力を” excellent !” と授業アンケートに書かれるくらいで、前回はコーディネータとして、数回授業を担当されたほどである。実際、英語で留学生の方と会話しているのを聞いたことがある
File Not Found. 該当ページが見つかりません。URLをご確認下さい。 お知らせ 事件・事故のジャンルを除き、過去6年分の主な記事は、インターネットの会員制データベース・サービスの「京都新聞データベース plus 日経テレコン」(http://telecom.nikkei.co.jp/public/guide/kyoto/)もしくは「日経テレコン」(本社・東京 http://telecom.nikkei.co.jp/)、「ジー・サーチ」(本社・東京、 http://www.gsh.co.jp)のいずれでも見ることができます。また、登録したジャンルの記事を毎日、ネット経由で会員に届ける会員制データベース・サービス「スカラコミュニケーションズ」(本社・東京、http://scala-com.jp/brain/) も利用できます。閲読はともに有料です。 購読申し込みは下記のページから
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