京都・西陣の摩訶不思議な空間と洋館をたどる取材は、京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」に届いたメールから始まった。 「上京区、西陣の地域に住んでいる者です。昨日、私の住む地域に、近所の森を伐採し、敷地内の建物を取り壊して大型分譲マンションを建てる計画のチラシを渡されました。工事は3月1日から8月31日までとのことです」 メールによれば、この森には築100年の洋館があり、写真や絵画の展示、コンサート、家庭菜園やツリーハウス作りがおこなわれていた。設定された空間ではなく、活動する人同士が自然につながり、新たな表現が生まれる「文化の発信地」だったという。 名前は…