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ブックマーク / yamadashoji.net (11)

  • 図書館資料のメール送信も骨抜きにされてしまいそうだ | YamadaShoji.net

    文化研究者・山田奨治の仕事Blogは熟考中のことを書いているので、後で考えを変えることがあります。内容は個人的なもので、所属組織の立場、考え、意見等を表すものではありません。) 今年6月からはじまる図書館から個人へのデジタル化資料のメール送信等の補償金額が、書籍の場合でページ単価の10倍、新聞・雑誌は最初のページが500円で2ページ目から100円(それに図書館の手数料を加算)になることが、図書館等公衆送信サービスに関する関係者協議会で決まったとの報道があった(2023.5.22追記:正確には協議会で協議し、図書館等公衆送信補償金管理協会が認可申請した)。 「図書館資料のメール送信制度、利用者の負担金額は「ページ単価の10倍」に」讀賣新聞オンライン、2023年3月27日。 (2023.3.29追記:日の朝日新聞記事によると、補償金が500円を下回る場合は500円に、送信できるのは原則、著

  • 図書館資料の海外送信について、参議院委員会での質疑まとめ | YamadaShoji.net

    文化研究者・山田奨治の仕事Blogは熟考中のことを書いているので、後で考えを変えることがあります。内容は個人的なもので、所属組織の立場、考え、意見等を表すものではありません。) 日の参議院文教科学委員会で著作権法改正案の審議があり、そのなかで図書館資料の海外へのデジタル送信について答弁があったので、要点をまとめておきます。わたしの理解した範囲でのまとめなので、正確なところは中継映像なり、後日出てくる議事録なりで確認してください。 動画はこちらを参照。 赤:赤池誠章議員(自民)、文:文化庁・矢野次長 (13:45〜)赤:海外在住の研究者等から利用したいとの声があがっている。どう対応していくのか。 (16:53〜)文:海外からの利用の可否については、法律上、図書館資料のメール送信等に関する送信先を国内に限っているわけではない。しかしながら、個々の図書館等がその設置目的等に応じて、送信先の範

    egamiday2009
    egamiday2009 2021/05/26
    要注視。「法律上、外国を除外していないことを確認できた意義はあった。だが、細部は今後の関係者協議とガイドラインに丸投げに近いので、これからも注目が必要」
  • 『著作権は文化を発展させるのか−−人権と文化コモンズ』 | YamadaShoji.net

    文化研究者・山田奨治の仕事Blogは熟考中のことを書いているので、後で考えを変えることがあります。内容は個人的なもので、所属組織の立場、考え、意見等を表すものではありません。) こんなを7月末ころに出版します。予約・購入はこちらから。 著作権のパラダイム転換へ 複雑になるだけの著作権は当に文化のためになっているのか? それはユーザーの権利を阻害していないだろうか? 書はこうした観点から、権利論とコモンズ論を基軸に人文社会、自然科学の知見を幅広く援用し、そもそも文化とは何かまで根底的に問い直す。ユーザーの人権という視点から、数百年に及ぶ著作権のパラダイム転換を提案する意欲作。 「ひとは影響を受けた作品を身体化し、所有している。作品のユーザーにも人権にもとづく権利があるのではないか。「文化」は集団的なものであり私的所有とは相性が悪いのではないか。そういった考えが書の底流にある。これは

  • 著作物利用の補償金は悪手か? | YamadaShoji.net

    文化研究者・山田奨治の仕事Blogは熟考中のことを書いているので、後で考えを変えることがあります。内容は個人的なもので、所属組織の立場、考え、意見等を表すものではありません。) 平成30年の著作権法改正で「授業目的公衆送信補償金」ができたときに、何だかなーと感じていた。 これによって、予習復習用に授業以外の機会に生徒の端末に他人の著作物を使った教材を送ったり、授業をオンデマンド配信したりを、比較的簡単な手続きでできるようになったのは確かだ。 ところが先日、教員をしているある大学から具体的な書類がきて、補償金制度は長期的には悪手だったのではないかとの思いを強くしている。 【引用等の例外を忘れさせたいのか】 送られてきたのはまず、授業目的公衆送信補償金管理協会(SARTRAS)が作った「「授業目的公衆送信補償金制度」の概要」というPDF。それから、利用報告書のエクセルフォーマット。 同補償金

    egamiday2009
    egamiday2009 2021/03/20
    “補償金の負担が日本の教育のデフォルトになることが考えられる。そうして義務教育のために補償金がかかりつづけることをどう考えるのか”
  • 図書館のデジタル・ネットワーク対応のための著作権法改正案について(海外日本研究者向け) | YamadaShoji.net

    文化研究者・山田奨治の仕事Blogは熟考中のことを書いているので、後で考えを変えることがあります。内容は個人的なもので、所属組織の立場、考え、意見等を表すものではありません。) ある国際会議での報告のために書いたものをここに載せておきます。 日図書館のデジタル・ネットワーク対応のための著作権法改正案について (海外の日研究者のかたがたに向けて) 1.背景 国立国会図書館NDL)がデジタル化した資料のうち、著作権が残っているが入手が困難な資料等(約150万点)については、承認を受けた図書館に設置されたPCで読むことができます。「NDLオンライン」で検索した結果に「図書館送信」と表示される資料がそれです。海外においても同様のサービスを受けることができるのですが、厳しい基準があって、現在までに承認を受けた海外図書館は北米の1館、欧州の1館だけです。そのサービスでは利用者が図書館の指定P

    egamiday2009
    egamiday2009 2020/12/14
    “「海外にいる外国人がおなじサービスを受けられるようにしてほしい」と要望しなければなりません。そうでないと、海外からは大きな要望はなかったとされてしまいます”
  • 国会図書館の海外デジタル送信が絵に描いた餅になってしまう | YamadaShoji.net

    文化研究者・山田奨治の仕事Blogは熟考中のことを書いているので、後で考えを変えることがあります。内容は個人的なもので、所属組織の立場、考え、意見等を表すものではありません。) 国立国会図書館が持つ絶版等資料をデジタル送信するサービスが、国内の大学・公立図書館に普及している。2018年には、それを外国の図書館にも広げる著作権法改正がされ、2019年4月22日からは、海外からの受付もはじまった。これが広がれば、海外の日研究にとっては大きな福音になるはずだ。 ところが、である。北米の蒼々たる有名大学の図書館が、いまだ一館もこれに申請すらできないでいる。(欧州では一館が申請しており、北米では二館がようやく申請できそうなところまできているとのこと。) その最大の理由は、国会図書館側が求める条件が、海外図書館にとって厳しすぎることにあるようだ。 国会図書館は、それぞれの大学のUniversity

    国会図書館の海外デジタル送信が絵に描いた餅になってしまう | YamadaShoji.net
    egamiday2009
    egamiday2009 2019/11/01
    この件に関して海外司書の「日本の図書館はこんなのほんとにやったのか」との疑問を受け、NDL送信申請を国内海外で比較してみましたhttp://egamiday.sakura.ne.jp/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
  • 違法ダウンロード拡大:いまが正念場 | YamadaShoji.net

    今日の午後に出回った信頼できそうな筋の情報では、ダウンロード違法化範囲の拡大を含む著作権法改正案(おそらく≒文化庁案)を、自民党の総務会が文部科学部会に差し戻したらしい。もしそうならば、時計の針が一週間戻ったことになる。 これから自民が直々に漫画家などからヒアリングをするらしいが、今国会の法案提出期限が今月半ばらしいので、たぶん今日から10日間ほどが正念場になる。 現在の案をおさらいしておく。 違法にアップロードされたものと確定的に知ってダウンロード(スクショを含む)する行為を違法にする。 有償著作物を継続・反復してDLする行為に刑事罰を科す。ただし二次的著作物は除く。 このままでは危険なので、地元の自民党代議士につぎのようなことを、有権者の意見として伝えてほしい。そんな大それたことできない、というひとはSNSでつぶやくのでもいい。 現在の案では、国民生活への影響が大きすぎる。 スクショが

    egamiday2009
    egamiday2009 2019/03/03
    “現在の案では、国民生活への影響が大きすぎる」「海賊版だけが対象になるよう、「原作のまま一定のまとまりで」「権利者の利益を不当に害する場合」を違法にする要件に加えるべきだ」
  • 違法ダウンロード拡大:文化庁(著作権課)が心配だ | YamadaShoji.net

    文化研究者・山田奨治の仕事Blogは熟考中のことを書いているので、後で考えを変えることがあります。内容は個人的なもので、所属組織の立場、考え、意見等を表すものではありません。) 2月16日掲載の弁護士ドットコムNEWSのインタビューで、わたしは「文化庁は失格」だと強いことをいった。一方で、小委員会委員の生貝先生は、著作権課の過労を心配する記事を掲げられた。そういう観点からみれば、たしかに著作権課のみなさんは、そうとう疲れていらっしゃるのではないかという気持ちも芽生えてくる。 先週2月22日に自民党の文部科学部会で違法ダウンロード拡大を含む著作権法改正の方向性が、概ね了承されたとの報道がある。そのさいにどういう説明があったかについて、あちらこちらから情報が入ってきている。 一番「おや?」と思ったのは、原作者が問題視していなければ、二次創作のアップロードもダウンロードも「違法ではない」と、文

    egamiday2009
    egamiday2009 2019/03/01
    「研究目的は私的使用と関係ないとする文化庁の姿勢は、あまりにも文化研究に無知だというしかない」
  • 「違法ダウンロード範囲拡大を考える院内集会」へのメッセージ | YamadaShoji.net

    昨日、参議院議員会館で掲題の集会があり、主催者の求めに応じてメッセージを寄せましたので、以下に掲載します。 2012年に録音・録画の違法ダウンロードが議員修正で刑事罰化されたときに、日の著作権法の底が抜けたと、わたしはみています。底が抜けたとは、審議を尽くさないまま、政治主導で法改正をするようになったということです。保護期間延長がその悪い例です。 先の法制・基問題小委員会で、とても残念だったことがふたつあります。ひとつは、少なくない委員が審議の継続を求めるなか、事務局が強引に議論を打ち切ったことです。ダウンロード違法化拡大のための法改正を、とにかく今国会で行うというスケジュール以外に、審議を打ち切る理由はなかったようです。 もうひとつは、パブリックコメントで出された国民の懸念に対して、「価値ある創作活動が行われ得るといった理由により、違法にアップロードされた著作物の利用を正当化すること

    egamiday2009
    egamiday2009 2019/02/09
    “少なくない委員が審議の継続を求めるなか、事務局が強引に議論を打ち切ったことです。ダウンロード違法化拡大のための法改正を、とにかく今国会で行うというスケジュール以外に、審議を打ち切る理由はなかった”
  • 違法ダウンロード拡大:パブコメの慎重論に文化庁が反論してきた件 | YamadaShoji.net

    文化研究者・山田奨治の仕事Blogは熟考中のことを書いているので、後で考えを変えることがあります。内容は個人的なもので、所属組織の立場、考え、意見等を表すものではありません。) 今日の委員会の結論は、違法化拡大に慎重で審議の継続を求める複数委員の意見が出たものの、スケジュール最優先の事務局が押し切り、報告書案を承認せず文言修正が主査預かりになったことはツイッターで述べたとおり。(ちなみに、違法ダウンロード拡大以外の部分は、パブコメ案に一部修正が入ったものの、異議なく承認された。) 方向性としては、ダウンロード違法化の拡大は行うものの、その条件については限定し(たとえば原作のまま、商業的規模など)、民事よりも刑事でさらに限定するといったことになりそうだ。 したがって、案の実態から「包括的ダウンロード刑事罰化」とわたしが勝手に呼んできたことを改めることにして、これからは「違法ダウンロード拡大

    違法ダウンロード拡大:パブコメの慎重論に文化庁が反論してきた件 | YamadaShoji.net
    egamiday2009
    egamiday2009 2019/01/26
    “国民からの声を論難するような文化庁の姿勢には驚き”
  • マンガ・アニメで論文・レポートを書く:「好き」を学問にする方法 | YamadaShoji.net

    文化研究者・山田奨治の仕事Blogは熟考中のことを書いているので、後で考えを変えることがあります。内容は個人的なもので、所属組織の立場、考え、意見等を表すものではありません。) 国際日文化研究センターで行った共同研究会の成果出版です。マンガやアニメを題材に卒論・修論あるいはレポートなどを書きたい学生さん、そうした学生を指導する教員のみなさまに参考にしていただけるような「サンプル論文集」の形で編集しました。 amazon ミネルヴァ書房 目次 はじめに 序 章 マンガ・アニメで研究するということ(山田奨治) 第I部 文化・社会からマンガ・アニメへ 第1章 語り──マンガ・アニメの伝統的コンテンツからの継承性(谷川建司) 1 何を明らかにするのか 2 『魔法少女まどか☆マギカ』 3 『JIN─仁─』 4 日人の好むナラティヴの完成形としての「忠臣蔵」 5 結 論 コラム1 戦う文豪、闘う

    マンガ・アニメで論文・レポートを書く:「好き」を学問にする方法 | YamadaShoji.net
    egamiday2009
    egamiday2009 2017/04/08
    「国際日本文化研究センターで行った共同研究会の成果出版です。マンガやアニメを題材に卒論・修論あるいはレポートなどを書きたい学生さん、そうした学生を指導する教員のみなさまに」
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