軽自動車4車種などの燃費データ不正問題に揺れる三菱自動車。2000年、2004年に大規模なリコール隠しが相次いで発覚したにもかかわらずの不祥事であり、周囲を欺く隠蔽体質がまるで変わっていないことを露呈した。 筆者はある自動車部品メーカーの営業社員として、1990年代後半から約10年間にわたって三菱自動車との取引の担当窓口を務めていたことがある。今回の燃費データ不正問題の原因はさまざまあるだろうが、以前から三菱自動車が日本の自動車メーカーの中において異質な存在だったことは、筆者のような下請け部品メーカー社員の立場からも見て取れた。 あれはダイムラークライスラー(当時)から経営支援の打ち切りを通告され、三菱グループ主導の再建に移るとともに、2000年に続く大規模なリコール隠しや「ヤミ改修」の発覚などを受けて、三菱自動車の新車販売が激減していた2005~2006年ごろだと記憶している。 「これ以