シャープを傘下に迎えた台湾の鴻海精密工業は、従業員が130万人(2015年時点)とも言われる超巨大企業である。しかし、創業者であるカリスマ経営者の郭台銘氏による指揮の下、これほどの規模の企業でありながら、大企業病的な動きの緩慢さは微塵も見えない。 同氏の言葉の中に、「今日の世界は、大が小に勝つのではなく、ただ速いが遅いに打ち勝つ」というものがある。そういった意味では、日本初、世界初にこだわって商品の開発と市場投入してきたシャープと鴻海の価値観は、同じ方向を向いているといえるのかもしれない。ただし、鴻海は常に経営陣と会社組織全体がこの価値観を共有して同じベクトルを持っていたのに対し、一時期のシャープは経営陣と現場の間で価値観が乱れていたのではないか。 シャープの復活劇を勝手に評価し、復活した同社が得た未来について議論している今回のテクノ大喜利。4番目の回答者は、Grossbergの大山 聡氏