2006年施行の改正保険業法で少額短期保険業が誕生して丸5年が経過した。その間、60社余りの企業が参入して、さまざま保険商品を開発・販売しているが、業界の全体像やビジネスモデルなどについて、いまだはっきりとしないという声も聞かれる。そうした中、4月20日に『3,000万円でつくるミニ保険会社』という本が出版された。同業界のビジネスを包括的に分かりやすく説明した同書の著者、中川尚氏に執筆の動機や少額短期保険業界の今後の展望などを聞いた。同氏は、(株)インズ・ビジョン(東京都中央区)の代表者として、生損保、少額短期保険会社、共済などの立ち上げや運営全般の支援を行っている。 ―執筆のきっかけは。 中川 今まで少額短期保険業について書かれた本には、根拠法のない共済が規制された経緯や法令の解説書、Q&A集、設立・運営マニュアル、そして商品解説書などがある。少額短期保険業が一定期間を経過した今日におい