トップ > 社会 > 紙面から一覧 > 記事 【社会】 魚介類摂取「心配無用」 生物濃縮、海藻より遅く 2011年3月22日 夕刊 福島第1原発付近の海水からの放射性物質発見は、原乳やホウレンソウといった農畜産物以外に、魚介類が汚染される可能性があることを意味する。 最も警戒されるのは「生物濃縮」。国際原子力機関(IAEA)などによると、魚肉はヨウ素の場合、海水の10倍から20倍、セシウムで30倍から100倍に濃縮される。 だが、甲斐倫明・大分県立看護科学大教授(環境保健学)は「生物濃縮は、海水を取り込んだプランクトンを魚介類が食べることによる。すぐに濃縮されるわけではない」と指摘。「現状で食物について過度に心配することはない」と話す。 海水は拡散するので原発近くで高い放射能値が観測されても、すぐに濃度は薄まる。 一方、小出裕章・京都大原子炉実験所助教は「海にも影響が出るとは思っていたが、