無罪判決に落胆した表情を浮かべる遺族の大森重美さん、上田弘志さん、奥村恒夫さん(左から)=11日午後0時52分、神戸市中央区(竹川禎一郎撮影)(写真:産経新聞) 潔白を主張し続けた安全対策のエキスパートに11日、言い渡された判決は、無罪だった。JR福知山線脱線事故で、業務上過失致死傷罪に問われたJR西日本の山崎正夫前社長(68)の判決公判。山崎前社長が有罪になることが事故の再発防止につながると信じて傍聴した遺族らは怒りの表情を浮かべ、やり切れない感情をあらわにした。一方、山崎前社長は主文が読み上げられた瞬間、あふれ出る思いをこらえるように黙って目を閉じた。 これまでの27回の公判すべてで、検察官席の後ろの被害者参加人席から山崎前社長の横顔を注視してきた。次男の昌毅さん=当時(18)=を亡くした上田弘志さん(57)=神戸市北区=は無罪判決に目をむき、悔しそうに顔をゆがめた。判決内容をノート