筆者が日経情報ストラテジーの編集長だった時代のことだ。1994年の新年号特集で,雑誌として初めて「SFA(セールス・フォース・オートメーション)」の米国動向を取り上げた。その後,1998年ごろからCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)が登場,最近はeCRMというキーワードに代わってきている。 SFA,CRM,eCRM,いずれもIT(情報技術)活用で営業部門の仕事を改革することを目的としている。これらに共通となるコンセプトは,(1)チャネル統合と(2)チーム・セリングである。 (1)チャネル統合とは,インターネット,コールセンター,郵便,ファクス,そしてフェース・ツー・フェースなど様々なチャネルからもたらされる顧客情報を一元化して管理し,ワン・ツー・ワンの対応を可能にするのがねらいである。 (2)チーム・セリングとは,必要とするすべての部門が一元化された顧客情報を共有し,顧客