「思っていたよりもずっとまともだな」。日経エレクトロニクス2012年3月5日号で「新興国のスマートフォン、11機種を開けてみた」という解説記事を書きました。冒頭は、この記事で中国製スマートフォンを分解したときの感想です。 私は、日経エレクトロニクス2010年9月6日号の「分解で探る『iPadモドキ』の将来性」という解説記事で、中国製のタブレット端末を分解したことがあります。こうしたタブレット端末の内部は、いかにも安っぽく乱暴な作りでした。それに比べると、今回分解した中国製スマートフォンは、熱対策が十分でないといった課題は一部あるものの、日本製と言われても分からないくらい完成度が上がっていました。「最近の中国では品質改善活動が盛んだ」との報道もあります(関連リンク)。中国製が粗悪品を意味する時代は終わろうとしているでしょう。 何のための品質か 一方、日本メーカーの製品には長らく「不必要な過剰