あなたは日々の仕事に取り組むなかで、「もっとスピーディーに仕事ができていたら」と思ったことはないだろうか。筆者の主な取材先であるシステム開発の現場も、そんな思いを抱くITエンジニアが多い。「チームが一丸となって開発しているのに、約束した納期にいつも間に合わない」「チームの開発スピードが向上すれば、使い勝手や品質を高められ、利用者にもっと喜んでもらえるものに仕上げられるのに」といった具合である。 では、仕事のスピードを今以上に高めるにはどうすればいいのだろうか。筆者は、異業種の知恵をITの現場に応用することを提案したい。具体的には、トヨタ自動車の現場が確立した技「トヨタ流」を取り入れることだ。 トヨタ流というと、最近は「トヨタの片づけ」という書籍が話題を集めている(同書の書評)。しかし仕事のスピードを上げるという観点でも、大いに活用しがいがある。事実、トヨタの抜群の生産性の高さに注目し、世界