前回では改善活動の展開を自身だけでなく、部下や後輩などにも広げる方法を紹介しました。空間軸での効果の拡大を目指したわけです。最終回である今回は時間軸の観点、つまり将来にわたって効果を継続させることを目指していきます。それでは以下のチェックシートをやってみてください(図)。 改善の効果を定着させるためには、属人的な能力に頼り切りにしないための「仕組み」が非常に重要になります。以下では、まず仕組みが担う「役割」を最初に解説し、それから仕組みを作る際のポイントを具体的に伝えていきます。 「人が気をつける」というルールは御法度 「仕組み」の役割の1つ目は、人間の能力を補完し、常に100%の能力を出せる状態に近づけることです。人間は非常に高い能力を持っていますが、それを常に発揮できるわけではありません。その不確実な部分を仕組みで補うことで、より確実に成果を上げられるのです。 例えばトヨタ自動車の安全