8月31日、西武池袋本店で行われたストライキの様子はメディアによって大きく報じられました。「本当にやったことに驚いた」「当たり前の権利行使」「全く生産性がない」――など、反響はさまざまです。 大手百貨店でストライキが行われたのは61年ぶり。労働政策研究・研修機構の調査によると、ストライキを含めた争議行為を伴う争議件数は9581件に及んだ1974年から激減し、2021年には55件と、ピーク時の174分の1になっています。 立場の弱い労働者にとって、ストライキは今も重要な主張手段ではあるものの、労働者が集団になって職場と闘う場面を見る機会はほとんど見られなくなっていたのが実情です。だからといって、決して労働者に不満がなくなったわけではありません。 それどころか、働き手の志向が多様化するにつれて、職場に対する不満の声が個別細分化し、複雑化してきています。そのため、同じ職場の労働者だからといって必