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『セクシー田中さん』報告書、何というかこうありえない箇所が多すぎるのでいくつか抜き書きしてみた。()内は報告書のページ数を指す。 これは友情と恋のドラマです☆企画書には、企画意図、企画ポイント(①自分を縛る“呪縛”から解放された時のカタルシス、②真反対なふたりの女の友情がスゴい!、③9笑って、1グッとくるドラマ、④あらゆる世代に響く! 60 代専業主婦女性の1歩、⑤田中さんと笙野の恋の行方は!?)、主要想定キャスト等が記載されていた。(9) あっ……(察し)。TVドラマのスタッフには恋愛脳しかおらんのか? 「原作者の不満が高まってるらしいよ」なお、これらの本件原作者の意見については、A 氏 はコアメンバーに対してはそのまま伝えたものの、本件脚本家に対しては ドラマ化について本件原作者の不満が高まっているという 温度感のみ伝えた。一方で本件脚本家は、 8 話のやりとり あたりから本件原作者の
寅子(伊藤沙莉)の近しい人たちが次々と亡くなっていったNHK連続テレビ小説『虎に翼』第9週「男は度胸、女は愛嬌?」。直道(上川周作)の戦死、直言(岡部たかし)の病死、優三(仲野太賀)の戦病死。その間に終戦もあった。それぞれの悲劇をまったく違ったテイストで描き、特急で1週間を駆け抜けたどりついた先は、昭和21年11月3日の日本国憲法公布。 第13条 “すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。 第14条 ”すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。 戦争に起因する悲劇によってすっかり骨抜きにされた寅子はこの憲法によって再び奮い立つ。 ここでいったん、それぞれの死を思い返してみよう。直道
2023年10月期ドラマ「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子さんに、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。 日本テレビは今回の事態を極めて厳粛に受け止め、本年2月、ドラマ制作部門から独立した社内特別調査チームを設置し、原作漫画「セクシー田中さん」の出版社であり、ドラマ化にあたって窓口となっていただいた小学館や、外部有識者の方々にも協力を依頼して2月23日より調査を進めてまいりました。 このたび調査結果がまとまりましたので、ご報告させて頂きます。 ※PDF報告書概要 ※PDF報告書 ※PDF別紙1 ※PDF別紙2 ※PDF別紙3 <日本テレビ 石澤顕 代表取締役社長執行役員のコメント> 日本テレビが放送したドラマ「セクシー田中さん」の原作者である芦原妃名子さんに対し心より哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆様にお悔やみ申し上げます。 日本テレビは、今回の事態を重く受け止め
「自分が弁護士として出世したいばかりに、優三さんの優しさにつけこんで結婚して、でもすぐ辞めて、優三さんに甘えて子供作って。結局優三さんは戦地に行って、大好きな優未とも離れ離れになって。だから、私にできるのは、謝ることぐらいで」 朝ドラ『虎に翼』(NHK総合)第40話において、出征の決まった優三(仲野太賀)と出かけた寅子(伊藤沙莉)は、そう、優三に言った。朝ドラのヒロインの口から零れ出た、あまりにも等身大の、リアルな言葉に驚いた。一方で、それは彼女の弱さだとも思った。この期に及んで、何も優三の出征を前に謝ったところで、優三の心が安らぐわけでなく、ただ自分が楽になりたいだけではないかと。でもそれは「ずっと正しい人のまんまだと疲れちゃうから、せめて僕の前では肩の荷を下ろしてさ」と言ってくれる優三に対する甘えであり、優三の前だからこその「正しくない」寅子の姿だったのだろう。 『虎に翼』のすごいとこ
明治大学法学部教授、大学史資料センター所長/図書館長 村上 一博 昭和19年高等試験受験票、明治大学史資料センター所蔵 第6週は、高等試験司法科の合格と級友たちとの別れがあり、喜びと哀しみが交錯する一週間でしたね。 高等試験司法科に女性が受験できるようになったのは昭和11年度からですから、当時法学部2年在学中の寅子も受験が可能でした。しかし、共亜事件裁判が進行中だったため受験できず、翌年、最終学年3年の昭和12年度に(級友たちと一緒に)、初めて受験しました(結果は女性全員不合格)。三淵さんが、実際に、昭和11・12年度の高等試験を受けたのかどうかは不明ですが、三淵さんの1学年下(女子部第5期生)の西岡光子さん(昭和14年合格、東北初の女性弁護士・秋田弁護士会会長)は、昭和11年度(法学部1年在学中)に最年少で受験していますから、三淵さんも、おそらく在学中に1・2度受験したと考えるのが自然で
明治大学法学部教授、大学史資料センター所長/図書館長 村上 一博 図書貸出票・閲覧票、明治大学図書館所蔵資料 第3週は、プールで泳いでいた寅子が、濡れた髪のままで、慌てて教室に駆け込むシーンからスタートしましたね。三淵さんが、御茶ノ水のYWCAでときどき泳いでいたことは、級友たちが証言しています。ちなみに、YWCAの屋内プールは、今もありますよ。 ドラマでは、退学者が続出して明律大学女子部が閉校されそうになり、新入生確保のため、法廷劇をすることになりました。前にも少しお話ししたように、昭和4年に明治大学女子部がスタートしたときは、法科の入学生は93名でしたが、三淵さんが入学した昭和7年は52名と次第に少なくなっていきました。退学者も多く、卒業するころには約半数に減ってしまうという状態でしたから、閉校されそうになったのも頷けます。翌昭和8年に弁護士法が改正されると(施行は3年後の昭和11年)
キレることが必要な気がした ──楽曲制作の取っかかりはどんな感じでしたか? 朝に聴くさわやかなバラードが求められてもいるんだろうなと思うと同時に「『虎に翼』ってそういう話だっけ?」という思いも抱いて、ゆったりとしたテンポではないなという感じがしたんですよ。主人公の寅子がエネルギッシュにずんずんずんずん進んでいく感じがあるんで、そこから四つ打ちみたいな小気味いいテンポで作っていかなきゃいけないんじゃないかと思ったのは覚えていますね。 ──朝ドラの曲はしっとりした大らかな曲調や切ないメロディを持つバラードが多いように思います。一方で飛び抜けて明るい曲もありますが、この曲はそのどちらでもない。どういう温度感がドラマにしっくりくる感触があったんでしょうか。 この曲を作るにあたっては“キレ”が必要だと思っていたんです。キレというのは「ブチギレる」とか「怒る」という、強いエネルギーを表す意味でのキレ。
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毎朝見ています 2024年4月に放送開始したNHK朝ドラ、「虎に翼」を見始めました。 www.nhk.jp 「日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ、一人の女性の実話に基づくオリジナルストーリー」とのこと。日本初の女性弁護士で、のちに裁判官となった三淵嘉子(みぶちよしこ)さんがモデルです。 私は女性だし、法学部出身だし、実話に基づくドラマが大好きなので、放送開始を楽しみに待っていました。 放送開始して1週間経ちますが、この連ドラは最後まで見続けようと心に決めました。 頭のいい女が幸せになるためには 私がドラマを視聴しながら思わずTwitterに書き込んでしまったセリフがこちら。 「頭のいい女が確実に幸せになるためには頭の悪い女のふりをするしかないの」 すごい朝ドラだな…#虎に翼 — おたま@男子二児の母 (@otamashiratama) April 4, 2024 この時代の女性たちが味わ
SNSのタイムラインや、テレビニュースで目に飛び込んできた哀しいニュース。どうも『セクシー田中さん』という漫画作品の原作者さんが、テレビドラマ化にあたってテレビ局と上手く連携が取れておらず、結局は自死を選んでしまった、というもの。 現時点で私は、漫画もテレビドラマも観てはいないので、ニュースやSNSで知った情報だけで話を進めるのだが、これは扇情的なタイトルで話題に乗っかるわけでも、アクセス数稼ぎしたいわけでもなく、このニュースに関して思ったこと、そして創作者に向けて建設的な話ができるのではないか、このような事例で同じような哀しいことが、今後起きないよう考えてみることができるんじゃないか、と思った次第である。 まとめニュースを追ってみると、原作者さんは物凄く繊細な感性の方であったようである。人の何倍も繊細だから傑作を産み落とせたのだろう。思うのは 創作者は創作には特化しているが、実生活では一
日本テレビの定例会見が26日、東京・汐留の同局で行われ、昨年10月期に放送された連続ドラマ「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子さんの急死について述べた。 同作をめぐっては、原作者で漫画家の芦原妃名子さんが1月26日、同作の脚本をめぐって局側と意見がずれ、9・10話の脚本を自ら手がけることになった経緯などをSNSに投稿(のちに削除)。29日に栃木県内で死亡しているのが見つかった。日テレは今月15日に社内特別調査チームを立ち上げることを発表し、23日に調査が開始されていた。 芦原さんは生前、ドラマ化の際「原作に忠実に」という意思を小学館を通じ伝えていたとSNSで述べていた。編成・制作担当の福田博之専務は、原作者との契約書の取り扱いについて「2次利用についての契約はあったが、制作の詳細についての契約書は存在しない」「包括的な、法的な契約書はあるが、細かい約束事を契約文書で取り交わしているわけ
年が明けてスタートした『光る君へ』。大石静さんが大河ドラマの脚本を手がけるのは、『功名が辻』以来、18年ぶりとなる。わかっていることの少ない紫式部と平安時代をテーマに、大石さんの描く1000年前の物語が幕を開けた(構成=山田真理 撮影=大河内禎) 本名も不明の人物を題材に 『光る君へ』の放送はまだ始まったばかりですが、この仕事にとりかかってすでに2年半が過ぎました。大河ドラマであってもほかのドラマであっても仕事の厳しさに変わりはないですが、なにしろおよそ50話となると、普通の連続ドラマの5クール分、ぶっ通しで書かなければいけません。 いまは29話目を書き上げたところですけど、最終話を書き上げるまでホッとするときは訪れないでしょうね。 2021年の春ごろにお話をいただき、「紫式部を描く」というテーマを聞いて少し悩みました。平安時代に関する知識は、歴史の授業で学んだ程度。私でもピンとくるような
同社コーポレートサイトで「ドラマ『セクシー田中さん』について 」とする文章を掲載。まず「芦原妃名子さんに哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます」と触れ、「『セクシー田中さん』の漫画・ドラマを愛していただいている読者・視聴者の皆様、ドラマの出演者、関係者の皆様に、多大なるご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます」と謝罪した。 そして「日本テレビは今回の事態を極めて厳粛に受け止め、これまで独自に社内調査を行っておりましたが、原作漫画『セクシー田中さん』の出版社であり、ドラマ化にあたって窓口となっていただいた小学館にもご協力いただき、新たに外部有識者の方々にも協力を依頼した上、ドラマ制作部門から独立した社内特別調査チームを設置することにいたしました」とし、早急に調査・検証に努めると伝えた。 昨年10月クールに放送されたドラマ『セクシー田中さん』は、ドラ
人気ドラマ「セクシー田中さん」(日本テレビ)の原作者・芦原妃名子さんが急逝した。亡くなる直前、芦原さんは「原作から大きくかけ離れた別人のようなキャラクターに変更される」などと、ドラマの脚本をめぐるトラブルをSNSに投稿していた。なぜテレビ局は原作通りの映像化を進めなかったのか。テレビ東京でドラマ・プロデューサーを長く務めた、桜美林大学教授の田淵俊彦さんは「原作モノのドラマを映像化するためには、4項目を完璧に遂行する必要がある。しかし、今の日本のテレビは、それができる時間も、カネも、余裕もない構造的な欠陥を抱えている」という――。(後編) テレビ局が、原作マンガを原作通りにドラマ化できない理由 前回、私は「今回の“不幸な”事件がなぜ起こってしまったのか」という原因として、①「ドラマ偏重主義」からくる「ドラマ多産化現象」と②コミュニケーションの断絶を挙げた。その後、大きな反響と意見や質問を皆さ
現在問題になっている原作のドラマ化についてのお話ですが あまりにも重い結果を招いてしまったことを本当に残念に思っています。SNS等で事の経緯を知ったような有様ですが、何故ここまで追い込まれなければならなかったのか、芦原さんの置かれた立場を想うと本当に胸が痛みます。 当事者でない私がこの件に言及するのもどうなのかと思い悩んだのですが、私も過去に原作を実写化した経緯があることから、その時に感じたことを私なりに言葉にしてみようと思います。 2016年に今まさに渦中の日本テレビで私の作品「MARS」(講談社別冊フレンドで1996~2000年掲載)をドラマ化したことがあります。 ※注 今回の脚本家、スタッフとは別の方々によって制作されたものです。 この時の実写化については正直あまり乗り気ではありませんでした。 それは多くの原作者が言っているように原作の大幅な改変が常習となっていたからです。 しかも別
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