旧小柴貯油施設(横浜市金沢区)の南側に、施設のゲートと住宅街をつなぐ1本のトンネルがある。70年以上前に旧日本軍が造ったものだが、戦後の手続きから漏れたため、国にも市にも台帳に記載されておらず、「所有者不明」の状態という。しかし、トンネル崩落事故などを受け、ようやく国と市が本格的な協議に乗り出した。市基地対策課は「解決に向け、国と話し合っている。早めに管理主体をはっきりさせたい」と話している。 市基地対策課によると、トンネルは旧日本軍が土地を強制収用して掘削し、1939年に完成。第2次大戦後、貯油施設は米軍に接収されたがトンネル部分は権利設定がなされず、宙に浮いたまま約70年が経過した。 トンネルは高さ約5メートル、幅約7メートル、長さ約180メートル。住宅街とゲートをつないでいる。現在はゲートが閉じられているため行き止まりとなっており、もっぱら施設横の3軒の民家の生活道路や路線バスの