美空ひばりさんは1989年に亡くなった、昭和を代表する歌手の一人だ。ヤマハは機械学習の一種であるDNN(ディープニューラルネットワーク)を使い、美空ひばりさんの歌い方や話し方の癖を再現できる音声合成システムを作った。番組では作詞家の秋元康さんがプロデュースした新曲「あれから」を披露。まるで本人が歌っているかのような音声を再現した。 番組を見た人からは、「まるで本物のようだ」と再現度に驚く声もある一方で、「子音が弱い」「声質が機械っぽい」など厳しい評価も上がっていた。 これまで、歌声合成ソフトウェア「VOCALOID」を開発してきたヤマハだが、今は亡き美空ひばりさんの新曲を作るため、いったいどのような工夫を重ねたのか。今回はヤマハのAI研究者としてプロジェクトに参加した、大道竜之介さんと才野慶二郎さんに故人の歌声を再現する技術について詳しく話を聞いた。 美空ひばりさんの声をAIで直接創り出す