「ユーザー企業のIT部門の隠蔽体質は今も変わらないよ」。複数の企業でCIO(最高情報責任者)を務めた後にコンサルタントに転じた人が、そんな話をしていた。IT部門の隠蔽体質と言われても、技術者の読者にはピンと来ないかもしれない。だが、経営陣や利用部門がこぼす困惑や陰口を耳にすれば理解できるだろう。例えばこんなふうにだ。「あの連中、何をやっているのかも分からないし、何であんなにお金がかかるのかも分からない」。 ただ、冒頭のコンサルタントの言葉は、私には少し意外だった。確かにIT部門の隠蔽体質はひどいものだったが、それは過去の話。ほとんどのIT部門が今では隠蔽する力もなくなったというのが私の認識だからだ。じゃあ、何を隠蔽してきたのかと言うと、システム開発や保守運用に費やすIT予算の内実や、IT部門がどんな仕事しているかいったことなどもろもろだ。 もう少し具体的に言うと、昔なら経営者らがITを分か
経営の重要なツールである予算につき私見を書いてみる。 世に予算を「正確に策定する」議論は多く見受けられるものの、なぜ予算を建てるかに対してストレートに述べたものはあまり見ない。 「なぜ」がなければ「どのように」は導けない。 予算とは経営からのメッセージ予算は、スタッフの行動を促すための仕様書 CEOは、これを肝に銘ずるべき。 「見通し」で予算数値を作る人は経営していないと宣言しているのと同じ。 一方、単なる気合を書いてしまう人も、メクラ運転になるのでハタ迷惑。 仕様書は以下の二つの機能を持つ。 ① 経営の方向をメッセージとして打ち出す 予算は言語表現であると割り切る。 ・大幅増益としたい場合 会社や置かれているステージによって「大幅」を表現する数値は異なり(30%増、倍増等)、スタッフの感覚と一致しなければ効果は半減する。 ・次年度以降の飛躍のため、あえて踏み固めることを伝える場合 前年度
福島第一原発の事故現場に投入される国産ロボットQuince。右は千葉工大未来ロボット技術研究センターの小柳栄次副所長=千葉工大国産ロボットの作業計画 東京電力福島第一原発の事故現場に、ようやく国産ロボットが投入される。日本のロボットは「実戦経験がない」と信用されず、まず現場に入ったのは米国製だった。「ロボット王国・日本」の威信回復なるか。 投入されるのは、千葉工業大未来ロボット技術研究センターの小柳栄次副所長や東北大の田所諭教授らが開発した災害救助用ロボット「Quince(クインス)」。長さ66センチ、幅48センチの車体に戦車のようなクローラー(無限軌道)が大小五つ。カメラやセンサー、ドアノブを回すアームも備えている。 2009年のロボカップレスキュー世界大会では運動性能部門とアームの性能部門で優勝した。米国の模擬災害現場で実験した際、がれきの走行や階段や坂を上る性能などで米国製を圧
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