力関係だけで決まる「ヤクザのシノギ」 【鈴木】現在のヤクザたちは、表面上、平和共存路線を掲げています。好き勝手に振る舞い、抗争なんてしていたら警察に潰されるだけだ。侵さず侵されずを徹底し、トラブルがあっても暴力を使わずに解決しようというわけです。 稲川会や住吉会が加入している関東暴力団の親睦団体だった関東二十日会の規約では、トラブルで拳銃を使用することを禁じていた。ヤクザなのに相手を銃撃すると処分されるわけです。 でも、それがいくら社会的に許されない行動であるにせよ、抗争しなければヤクザに存在意義などない。喧嘩をしないヤクザなど全く怖くない。腰を低くしていたって、誰も言うことを聞きません。 【溝口】ヤクザのシノギというのは、もともと誰の許可も得ていない商売です。では、誰がどこでどんなシノギをするのか、どうやって決まるかというと、それは力関係によるしかない。 自分の縄張りだろうと、みかじめ料