東京都健康長寿医療センターは高齢者の健康の維持・増進と活力の向上を目指す研究を推進しております。
News & Event 新着情報 2024.03.28 『ウェビナー報告日誌 2023「Closing Webinar」編 ― 第7期、修了 ―』 2024.02.29 『ウェビナー報告日誌 2023「Registrar’s Lecture」編 vol.5 ― ウェビナー総復習 ―』 2024.02.28 『ウェビナー報告日誌 2023「Rural Skills」編 vol.4 ― 総合診療科 ―』 2024.01.29 『ウェビナー報告日誌 2023「Rural Skills」編 vol.3 ― 精神科 ―』 2024.01.24 『ウェビナー報告日誌 2023「GP Road Map」編 vol.7 ― ジェネラリストのためのプライマリケア症例 ―』
患者さんに介入(治療的・予防的)、教育・指導、環境調整を行うには、いくつかの選択肢があります。その複数の選択肢の中から、患者さんの状態、評価・介入に関する最新の知見、理学療法士の専門的技能・経験、反応などの情報をもとに、その時点で最も適切な対処方法を選択します。 このような臨床での判断を科学的根拠に基づく医療、いわゆる「EBM(evidenced-based medicine)」と言います。 臨床での判断には、研究論文に基づくエビデンスに加え、患者さんの状態と置かれている環境、患者さんの価値観や意向、医療者の経験や専門的技能の4つの情報を考慮する必要があります。エビデンスとなる研究論文の対象と、目の前の患者さんの背景や状態が類似しているとは限りません。また、患者さんの考えや思い、希望なども判断には重要な情報となります。 これらの複数の情報を考慮し、患者さんと共に考えて意思決定することがEB
[令和5年4月1日現在法令等] 対象税目 所得税 概要 その年の1月1日から12月31日までの間に自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合において、その支払った医療費が一定額を超えるときは、その医療費の額を基に計算される金額(下記「医療費控除の対象となる金額」参照))の所得控除を受けることができます。これを医療費控除といいます。 医療費控除の対象となる医療費の要件 (1)納税者が、自己または自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること。 (2)その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること(未払いの医療費は、現実に支払った年の医療費控除の対象となります。)。 医療費控除の対象となる金額 医療費控除の金額は、次の式で計算した金額(最高で200万円)です。 (実際に支払った医療費の合計額-(1)の金額)-(2
先週土曜日、自治医大消化器一般移植外科の同門会「一刀会」が宇都宮市で開かれました。幹事会が終わり総会の開会を待っていると、初代教授の森岡恭彦先生(自治医大名誉教授・東大名誉教授・日赤医療センター名誉院長)が私の隣に座られました。幹事会を欠席されて総会に来られたので理由をお聞きすると、「今日50年ぶりに研究発表をして来た」とのこと。来年卒寿(90歳)のはずです。驚きました。 「何の発表だったのですか。」 「11年前の医師国家試験に『治すこと時々、和らげることしばしば、慰めることいつも』と言ったのは誰か、という問題が出たんだ(図1)。厚労省の正解は近代外科学の父アンブロワズ・パレなんだね。近代外科学の父と呼ばれるのはパレで間違いないけど、パレはこの言葉を使っていない。色々調べると、多くの人がパレの言葉だと引用しているんだね。そこで、パレだと言い始めたのは誰かを調べたら、面白いことが分かった。そ
本事業は、医療機関から医療事故情報やヒヤリ・ハット事例を収集し、分析・提供することにより、医療安全対策の一層の推進を図ることを目的としています。
様々な医療行為(手術、検査、注射など)には、低い可能性ではありますが、予測できない結果が起こり、患者さんをはじめご家族のご希望に添えず、身体状態の悪化や治療期間の延長・医療費の増加などの不利益が生じてしまうことがあります。これは、現在の医療技術そのものが不完全であるがゆえの『不確実性』があることに起因します。 当院では、医療行為の結果として起こる可能性のある事柄については、患者さんやご家族にご理解いただけるよう、できる限りわかりやすく詳しく説明し、また、前述の『不確実性』を少しでも減らし、より望ましい結果が得られるよう日々努力を続けております。しかし、前述の不利益が生じた場合は、この結果から回復するための最善の治療を行います。 今後皆様には、診療行為を行うにあたり、同意書などを求めることがあると思います。その場合には、こうした不確実なことが医療には存在することを御承知いただいた上で同意書に
この情報は KEGG データベースにより提供されています。 日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。
蜂窩織炎について 蜂窩織炎とは、皮膚の真皮から皮下脂肪組織にかけて、細菌が感染して炎症を起こしている病気です。主として黄色ブドウ球菌が、毛穴や小さな傷から、皮下脂肪組織に感染して発症します。傷がなくても原因がはっきりしないこともあります。下肢、特に足の指の間に水虫による傷口から細菌が侵入してできたものが多いです。抗生物質の内服で治療を行います。赤く熱感のあるところは安静にして冷やします。症状が強ければ、抗生物質の点滴が必要となることもあります。 丹毒とは、皮膚の浅い真皮の連な球菌の感染によって起こる病気です。菌は虫刺されや外傷などで傷ついた皮膚の表面から真皮内に入って、炎症反応を引き起こします。特に外傷がなくても、起こることがあります。高熱、悪寒、全身のだるさをともなって、皮膚に赤い腫れがあらわれて、急速に周囲に広がることもあります。表面は皮膚が張って固く光沢があり、その部分は熱感があって
手術はその人にとって人生の一大事だ。だが、手術の中には、プラセボ(偽の手術)と効果が変わらないものがいくつか含まれている可能性があるという。薬であれば、プラセボ(偽薬)を与えた群と比較して、効果の有無を検証できるが、手術となると、倫理上の問題から偽の手術と比較することが難しいため、どこまでが手術の効果でどこまでがプラセボ効果かははっきり分かっていないものが多い。プラセボ効果研究の第一人者、カリン・イエンセンの最新刊『 予測脳 Placebo Effect 最新科学が教える期待効果の力 』(中村冬美・翻訳)から一部抜粋して、手術における期待効果について解説する。 (第1回から読む) (第2回から読む) 手術部位を間違えたのに症状が改善 ミネソタ州にある米国トップクラスの医療機関、メイヨー・クリニックの脊椎外科医が、一部の患者に対し誤った手術つまり、損傷部位とは別の部位を手術していたことが発覚
日本形成外科学会が設立されて60年が経ちます。しかしながら世間では未だに、形成外科?整形外科?美容整形?何が違うの?と混乱されている方が多いように思います。当院形成外科外来にも、整形外科と間違えて来られる方が少なくありません。形成外科で受診待ちされて間違いとわかり、改めて整形外科受診を手続され、大変な時間のロスとなってしまいます。未だ世間でよく理解されていない原因には我々形成外科医の周知不足もあるのかなと反省しております。今回はその違いについてご説明したいと思います。 整形外科との違い 形成外科は、身体に生じた組織の異常や変形、欠損などに対して、機能的および形態的に改善を目指す外科領域です。これに対し整形外科は身体の芯になる骨・関節などの骨格系とそれを取り囲む筋肉やそれらを支配する神経系からなる「運動器」の機能的改善を目指す外科領域です。もう少し具体的には整形外科は、背骨や骨盤、四肢を主な
腰痛で病院に行くと、レントゲン(X線撮影)だけでなく、MRIも撮る場合があります。 レントゲンよりMRIの方が詳しく腰のことが分かるのではないかと期待するわけですが、レントゲン1000円前後に対して、MRIは5000円~と費用が大きくなります。 では、MRIにそれに見合うだけのメリットはあるのでしょうか? MRIとレントゲンに差はない これを調べた研究があります。 アメリカのワシントン州で380人の腰痛患者を集め、レントゲンで評価するグループと、MRIで評価するグループに分け、12ヶ月後に腰痛の状態を比べました。 その結果は、身体障害、疼痛、全般的な健康状態において、レントゲンとMRIに差はありませんでした。 医師や患者はMRIを好むが、レントゲンをMRIに変えても患者の利益が増えることはほとんどないかもしれず、手術が増えるために治療コストが増加する。 Rapid Magnetic Res
今日は牽引についてです。 ある治療法が有効かどうかを考えるとき、一定の効果があることはもちろん大切ですが、同時にプラシーボより高い治療効果があることが重要になります。プラシーボ効果とは、本来なら治療効果のない飴玉のようなものでも、腰痛に効く薬だと聞かされて飲めば、ある程度効果が出てしまうというものです。 このプラシーボ効果、あなどってはいけないのはその有効性で、腰痛・坐骨神経痛に70%程度の有効率があります。しかし、あなどれないとはいっても、それよりも有効な治療が存在しますので、プラシーボ効果のみの治療は実質的には効果なしと扱われ、選択すべきではないと判断されます。 牽引に治療効果はない ここから本題です。病院で行われる腰痛・坐骨神経痛の治療にはさまざまありますが、中でも微妙なのが牽引療法です。体をベルトで固定して腰を引っ張る治療ですが、牽引の有効率はおよそ70%であることが判明しています
腰痛や頚部痛で通院したことのある方であれば腰椎牽引、頚椎牽引を経験されたことのある方は少ないないと思います。2001年の日本整形外科学会の調査では神経症状のある腰痛に対する保存的治療は牽引療法は1位であり、神経症状がない場合でも温熱療法に次いで2位でした。腰痛治療において牽引療法は有効か?ということに関しては2012年日本腰痛ガイドラインでは有効であるエビデンスが不足しているということでグレードIでした。最近の前向き研究で腰椎椎間板ヘルニアで明確な受傷機転があり、症状の持続期間が短く、腰痛の既往が10回未満の場合は短期的に日常生活の質が改善するものが多いという報告もあります。また米国では急性腰痛(1ヶ月以内)の5%、亜急性腰痛(1-3ヶ月)の31%、坐骨神経痛を伴う急性腰痛には30%に牽引が実施されている報告があり、頚部痛では77%、神経根症状のある患者には93%牽引が実施されている報告が
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く