【北京=矢板明夫】中国の子供の間で高い人気を誇る2本の中国国産アニメが、暴力シーンが多すぎることを理由に、10月中旬から相次いで放送中止となった。中国当局は2006年から自国の文化産業を守るため、日本など海外のアニメ番組をゴールデンタイムに放送することを禁止した。期待された多くの国産アニメが盗作疑惑などで振るわなかった中、この2本の人気アニメが放送中止となったことで、中国の子供が楽しみにしていたアニメ番組がなくなった状況だ。 北京テレビ、浙江テレビなど複数の大手国内テレビ局で放送中止となったのは、ヒツジとオオカミを主人公とする物語「喜羊羊と灰太狼」と、森林伐採する人間と家を守ろうとするクマの攻防を描いた「熊出没」の2本。いずれも番組制作会社が作り、数年前から放送されていた。 「喜羊羊と灰太狼」では、日本風の名前を持つ悪役のオオカミ、灰太狼がヒツジの喜羊羊を捕まえようとして、さまざまな手を使