新型コロナウイルスの感染拡大の影響で倒産した企業件数が、4月末までに109件に達した。東京商工リサーチが30日発表した。外出自粛で売り上げが減り、中小零細を中心に資金繰りに行き詰まる企業が増えている。上場企業でも業績の下方修正が相次ぎ、3兆円を超す売上高と2兆円超の純利益が失われる見通しだ。 新型コロナ関連の倒産(見込みも含む)は2月2件、3月23件、4月84件。政府が4月に緊急事態宣言を出して外出自粛が広がったため、件数も急増した。地域別では東京都26件が最多で、北海道11件、静岡県・大阪府各7件。業種別では、訪日観光客が急減して大きな打撃を受けた宿泊業24件、飲食業15件だった。 上場企業も大きな影響を受けている。29日までに全上場企業の51%の1929社が新型コロナの影響に関する情報を開示。うち359社は、売上高や利益の減少などで業績を下方修正した。従来予想と比べた減少幅は、売上高3