ミャンマーの「図書館ヒーロー」、ゾーゾーさん。狭い図書館で本に囲まれるのが「幸せ」という=10月、ミャンマー・ヤンゴン 出典: 染田屋竜太撮影 「返さなくたっていい」 本の配達も 文房具も制服も買えず……「もう無理だ」と退学 「私には図書館を続ける責任がある」 ミャンマー最大都市ヤンゴンの下町に、4畳半ほどの小さな図書館があります。本棚には小説から専門書まで約3千冊の本がびっしり。「館長」のゾーゾーさん(28)は、国内で七つの図書館を切り盛りし、「図書館ヒーロー」と呼ばれています。実は、貧しさから小学校を4年で退学。コツコツためた本とお金で小さな部屋で図書館を始めました。今でも露店での魚売りだけで切り詰めた生活をしています。なぜ彼は、図書館をつくろうと思ったのでしょうか。 「返さなくたっていい」 本の配達も 狭い通りに果物や野菜からTシャツまで様々な露店が肩を寄せ合うヤンゴンのインセイン地