同性愛と異性愛の個体で脳機能は異なる 性的指向についての議論がしばしば盛り上がる。これはくり返し起こっているように見える。性的指向、性自認は、「嗜好」ではなく「指向」であり、生理学的、生物学的な要素が無視できない。 少なくとも脳科学領域では、同性愛の個体と異性愛の個体で異なる脳機能部位があることはかなり以前から知られている。本人の意志で簡単に変更がきくようなものではない。これは、もっと多くの人が当然のこととして知っているはずの知識だと私は思い込んでいたのだが、社会全体、なかんずく政治に携わる人々の多くにこの知見が広まっておらず、政権中枢にほど近い方から、科学的に当然の知見とはあまりにもかけ離れた発言が見られてしまったことは、ひとえに私も含めた科学者の怠慢であり、大変申し訳なく、斬鬼の念に堪えない。 私ごときがひとりでやっても限界がある。その活動は本人が目立とうとするだとか金銭的な報酬を目的