巨額の経済支援で影響力 21世紀初頭のアフリカで起きた最大の「事件」は、アフリカ諸国に対する中国の影響力の劇的な増大である。 2001~15年の15年間で、サブサハラ・アフリカ(サハラ砂漠以南アフリカ)から中国への輸出(金額ベース)は約11倍に、サブサハラ・アフリカの中国からの輸入(同)は約12倍になった。中国は今やサブサハラ・アフリカにとって最大の貿易相手国である。 アフリカ向け投資の動向を見ると、14年末時点の中国の対アフリカ投資残高は約325億ドルと推定される。アフリカと歴史的に関係の深い英仏の500億ドル超には及ばないものの、日本の約100億ドルを遥かに凌ぐ。 政治的関係に目を転じれば、中国は00年から3年に一度のペースで中国・アフリカ協力フォーラム(FOCAC)と称する首脳会議を開催し、アフリカ各国の首脳たちとの関係構築に努めている。中国は巨額の経済支援をすることで、各国の政権に