いずれ高根の花に? ショートプレートは、牛バラ肉の部位のひとつで、豚バラの三枚肉のように、厚い脂肪と硬い赤身肉が交互に層をなしている。そのスライス肉は、牛丼や食べ放題の焼き肉などの需要が高く、安価である。主要生産国である米国では、過去にはハンバーガー向けのひき肉材料に用いられたものの、脂肪が多すぎたため厄介者との位置づけであった。1970年代に日本が本格的に牛肉を輸入し始めた時に、米国産牛ショートプレートは低価格の部位だった。 特集:食肉大争奪 米国産の牛肉のほとんどは日本と同様、穀物肥育牛である。牧草肥育が主流で、赤身が多く、風味が異なる豪州、ニュージーランド、欧州産牛肉に比べて、脂肪が多く、穀物風味であることから牛丼用食材にはもってこいであった。 90年代以降は牛肉輸入自由化、円高などの追い風もあり、牛丼チェーンの店舗数増加、コンビニ弁当の普及とともに日本の中食・外食にはなくてはならな