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読書中とHONZに関するtakahiro_kiharaのブックマーク (21)

  • 『コネクトーム 脳の配線はどのように「わたし」をつくり出すのか』 - HONZ

    心をつかさどっているのは心臓であると、かつては広く信じられていた。心臓はドクドクと拍動する特別な臓器であるうえに、気持ちが高ぶれば鼓動が速まりもするから、そう考えるのはごく自然なことだったろう。エジプトでミイラを作る際にも、心臓は大切に取り出され、別個にミイラ化されたのに対し、脳は、耳や眼窩、あるいは頭蓋にあけた小さな穴から搔き出され、捨てられていたようだ。人びとは古来、心の働きに多大な関心を寄せてきたが、脳がいったい何のためにあるのかはわからないままだった。 脳の研究と言えるようなものがはじまったのは、長い歴史をもつ人類の知の営みの中では、ごく最近のことでしかない。ようやく18世紀になって、人の性格や能力を脳に結びつける「骨相学」の考えが生まれた。19世紀になると、細胞に色をつける染色技術が発明されたおかげで、脳もまた多くの細胞からできていることが明らかになった。それは脳研究にとって画期

    『コネクトーム 脳の配線はどのように「わたし」をつくり出すのか』 - HONZ
  • 『闇の脳科学「完全な人間」をつくる』 その先駆者の栄光と悲劇、そして「脳操作」の現在と未来 - HONZ

    同性愛の「治療」を受ける男。娼婦を相手に性的興奮を得ることができれば成功だ。男の頭には電極が差し込まれており、後頭部から4のコードが隣の部屋まで延びている。その部屋では、研究者たちが電極から送られてくる計測値を見ながら、男の快楽中枢に適切な電気刺激を与える。 まるでSFだ。しかし、未来の話としてはおかしいと思われないだろうか。現在の状況を考えると、LGBTが治療対象となる未来などやってくるはずがなかろう。未来物語でもなければ架空のストーリーでもない。米国で実際におこなわれた人体実験なのである。 書『闇の脳科学 「完全な人間」をつくる』の冒頭シーンがこれだ。いったいどんな内容のなのか。意識せずとも期待感が広がっていく。まるで脳のどこかに電気刺激が与えられたかのように。 この実験をおこなったのは、精神科医ロバート・ガルブレイス・ヒース。統合失調症病などさまざまな精神疾患に対して、患者

    『闇の脳科学「完全な人間」をつくる』 その先駆者の栄光と悲劇、そして「脳操作」の現在と未来 - HONZ
  • いまは過去を振り返っている場合じゃない! 『揺れる大地を賢く生きる』 - HONZ

    の大学では恒例行事として、定年を迎えた教員が「最終講義」を一般公開する習わしがある。書は2021年3月10日に、私が京都大学で行った最終講義をまとめたである。 24年間の教授ラストの授業は、私と学生・院生たち、そしてネット上のClubhouse聴衆という三者の白熱した時間となった。当時はコロナ禍の真っ最中で、最終講義が成立するかどうか危ぶんでいた。そこで「一生に一度なんだから是非おやりなさい!」と背中をドンと押してくださったのがHONZ代表の成毛眞さんだった。 最終講義は多くの方々に協力していただいた。私が所属する人間・環境学研究科棟の地下大講義室には100名以上が集まった。さらに出来たてのメディアClubhouseで同時配信を行い、海外を含めて1500人を超える方が聴いて下さったのである。 私が話した内容は、最終講義のイメージとは違っていた。通例、定年退職する教授が自身の研究人生

    いまは過去を振り返っている場合じゃない! 『揺れる大地を賢く生きる』 - HONZ
  • 読めば気分が…、医学譚全61話 『爆発する歯、鼻から尿―奇妙でぞっとする医療の実話集』 - HONZ

    珍書というべきか奇書というべきか、何しろ驚愕の一冊である。『鼻から尿』??「♫チャラリー鼻から牛乳」の嘉門タツオもびっくりだ。それに『爆発する歯』??そんなことあるはずないやろ!という気がするのだが、いずれもがれっきとした医学雑誌に載っている症例報告なのである。17世紀から19世紀の医学雑誌に紹介されたさまざまな信じがたい論文を集めたのがこのだ。さて、読めばどんな気分になれるだろう。 第一章『馬鹿馬鹿しいほど不幸な状態』に紹介されている『鼻から排尿する女』は、New England Journal of Medicine and Surgery、いまや世界でいちばん影響力が強い医学雑誌 New England Journal of Medicineの前身にあたる雑誌に1825年に掲載された「paruria eratica(尿放浪障害)」についての症例報告である。 尿がでない状態が72時間

    読めば気分が…、医学譚全61話 『爆発する歯、鼻から尿―奇妙でぞっとする医療の実話集』 - HONZ
  • 再生可能エネルギーを前提としたインフラへと大転換するための道筋を示した一冊──『グローバル・グリーン・ニューディール: 2028年までに化石燃料文明は崩壊、大胆な経済プランが地球上の生命を救う』 - HONZ

    再生可能エネルギーを前提としたインフラへと大転換するための道筋を示した一冊──『グローバル・グリーン・ニューディール: 2028年までに化石燃料文明は崩壊、大胆な経済プランが地球上の生命を救う』 『第三次産業革命』、『限界費用ゼロ社会』などの著作でこれから先のエネルギー源、都市インフラについて一貫した提言を行ってきたジェレミー・リフキンによるこの最新作は、副題にも入っている通り、化石燃料文明の崩壊に備えて再生可能エネルギーを主軸にした新しいインフラを、今こそ整備するときであるという現状の紹介とこれからについての提言の書である。 現在、地球上では温室効果ガスの増大によって産業革命以前の水準から1℃上昇しており、今の状態が続けばそれ以上の上昇は避けられない。たった1℃、と思うかもしれないがこの1℃で大気が保持できる水分量は7%ほど増加し、それによって雲の中で激しい水分の運動が発生。それが極端な

    再生可能エネルギーを前提としたインフラへと大転換するための道筋を示した一冊──『グローバル・グリーン・ニューディール: 2028年までに化石燃料文明は崩壊、大胆な経済プランが地球上の生命を救う』 - HONZ
  • 『もっと! 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』身近なわりに知らない、その奥深さ - HONZ

    作者:ダニエル・Z・リーバーマン ,マイケル・E・ロング 出版社:インターシフト (合同出版) 発売日:2020-10-02 は買った時がいちばん楽しい。半分気でそう思っている。「末転倒」「著者に失礼」とお叱りを受けそうだが、そもそも買う楽しさと読む楽しさは別物だったりする。 装丁に目をひかれ、パラパラと目を通して「これは買いだ」と確信。それを何度か繰り返し、店を出て「こんどの休日に読もう」とニヤニヤするところまでがピークだ。慌ただしい日々の中で、「週末のたのしみ」は気づけば「積読」へと姿を変えている。 ネットで気になり速攻で注文したも、いざ届いた日にさっそく読み始めることの方が少ない。ダンボールに入ったまま放置、なんてこともたまにある。 なぜこんな話をしたかというと、これ全部、ドーパミンの仕業なのだ。 やっぱり全部は言い過ぎかもしれない。とはいえ、脳神経細胞のうちごくわずか(

    『もっと! 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学』身近なわりに知らない、その奥深さ - HONZ
  • 色覚サイエンスの最先端を知ると、「日本」まで見えてくる――『「色のふしぎ」と不思議な社会』  - HONZ

    「この赤はリンゴの赤だね」と言うとき、どんな赤色を見ているかは、実は人それぞれだ。そもそもヒトがどんな色を視ているかを科学的に考えたことがあまりない。ところがその色覚について、「正常」と「異常」に線引きする時代もあった――それなら色覚とはいったいどういうものなんだ? 猛然と、最先端のサイエンスの知見に挑む著者による、新たな色覚原論の決定版! 著者の川端裕人さんと言えば、最近では『理論疫学者・西浦博の挑戦 新型コロナからいのちを守れ!』や『科学の最前線を切りひらく!』など、サイエンスの現場の話を平易に伝えてくれるノンフィクション作家だ。と同時に小説も数多く手がけているほどで、読みやすい文章でこちらの守備範囲を広げてくれる。 1964年生まれ、学校健診の色覚検査で「色覚異常」とされた、当事者である川端さんが5年以上地道に調べて書き上げたのが、色覚をめぐる社会情勢と歴史、そして、2021年の科学

    色覚サイエンスの最先端を知ると、「日本」まで見えてくる――『「色のふしぎ」と不思議な社会』  - HONZ
  • 『ファシズムの教室 なぜ集団は暴走するのか』「正しさ」という思考停止、集団暴走の仕組みを学ぶ - HONZ

    白いシャツにジーパン姿の約250人が室内で足を一斉に踏みならす。「ハイル、タノ」の大声とナチス式敬礼で指導者に忠誠を誓う。屋外に出れば、いちゃつくカップルを集団で取り囲み、「リア充、爆発しろ」と糾弾する。カップルを退散させた「田野帝国」の構成員は、拍手とともに目標達成を宣言する。 漫画のような光景だが、これは著者の田野大輔氏の授業の一コマだ。ファシズムを体験し、集団暴走の仕組みを理解する。2010年から19年まで、甲南大学の体験学習授業として毎年実施された。 体験学習には、さまざまな工夫や演出を施している。教室では、まず席替えで仲のよい学生同士を分断し、「総統」である著者の話に意識を集中させる。「帝国」のロゴワッペンや「制服」を身に着け、一体感を醸成する。サクラの学生にあえて私語をさせ、教壇に引きずり出し、「田野総統に反抗しました」と書かれたプラカードを首にかけ、さらし者にする。書は体験

    『ファシズムの教室 なぜ集団は暴走するのか』「正しさ」という思考停止、集団暴走の仕組みを学ぶ - HONZ
  • ご近所助け合いをする『樹木たちの知られざる生活』 - HONZ

    仲間内で互いに助け合うこともあれば、コミュニケーションもとっている――ドイツの森林管理のプロが長年見てきた樹木の驚愕の生態がここに! 最新のサイエンスの知見で、樹木の持つ驚くべきコミュニケーション能力や社会性を解き明かす。知らないことだらけの森の世界へ、ようこそ。 ドイツで2015年に出版されて以来ベストセラーとなっている書の著者、ペーター・ヴォールレーベンは、1964年ドイツのボン生まれ。ボンといえば旧西ドイツの首都だったくらいだから、都会生まれ都会育ちだ。「だからこそ」自然に興味を持つようになり、大学で林業を専攻したそうな。 卒業後は、ドイツ西南部の州、ラインラント=プファルツ州の営林署で20年以上公務員として森林を管理した。だが、生態を考えない一律的な植林や害虫駆除剤の散布など、人間の都合や採算だけで行われる林業に疑問を感じ、行政官としての限界を感じた彼は独立する。ドイツ公務員

    ご近所助け合いをする『樹木たちの知られざる生活』 - HONZ
  • 『すごい人のすごい話』をすごい人が聴く - HONZ

    古書を購入するために1億円以上の借金を背負った。 出版社社屋で寝泊りしながら『世界大博物図鑑』を1人で書き上げた。 の購入資金捻出のために、1日に1回しか事せず、10年間同じスーツを着続けた。 愛書家として上記のような伝説を多く持ち、「中学生のころから、読んで感激したの著者に手紙を書いて、勝手に弟子入りを決め込」んでいたというアラマタさんが、「なんてすごい人なんだ」と感嘆した15人に会いに行き、対談した内容をまとめたである。 もともと2008年から2009年の間にみずほ総合研究所の会報誌『Fole』に連載されていたインタビュー企画であるが、そのすごい話は2013年の現在に読んでも新鮮に感じられるものばかり。当にすごい話というのは、そう簡単には古くならないのだ。単行化にあたって大幅に加筆・修正が施されており、東日大震災について言及している部分もある。 400ページ以上にわたって

    『すごい人のすごい話』をすごい人が聴く - HONZ
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2019/02/28
    イーストプレスって、「すごい」がスゴイ好きなんだね。
  • 『知ってるつもり 無知の科学』 - HONZ

    世界レベルで近年の流行語大賞を選ぶとすれば、「フェイクニュース」が有力候補に入るのはまちがいない。アメリカのドナルド・トランプ大統領は自らに不都合なニュースをことごとくフェイクニュースと称しているが、来は虚偽の情報に基づいて作られたニュースを意味する。2016年のアメリカ大統領選挙の前には、「ローマ法王がトランプ候補への支持を表明した」「民主党のヒラリー ・クリントン候補は、テロ組織IS(自称イスラム国)に武器を売却した」といったフェイクニュースがソーシャルメディアなどを通じて拡散し、大統領選の帰趨に影響を与えたとされる。 「ポピュリズム」も候補入りしそうだ。「国民が苦しむのは移民のせい」「異教徒のせい」「自由貿易のせい」とわかりやすい敵をつくり、支持を獲得していく政治家や政党が、世界各地で台頭している。 なぜ人は薄っぺらな主張に流され、浅はかな判断をするのか。このきわめて今日的な問いに

    『知ってるつもり 無知の科学』 - HONZ
  • 『反共感論──社会はいかに判断を誤るか』 スポットライトに照らされる人たちとそうでない人たち - HONZ

    1987年、アメリカのテキサス州でわずか1歳半の女の子が井戸に落ちてしまった。女の子の名前はジェシカ・マクローア。ジェシカの体は井戸の枠に引っかかってしまい、大規模な救出活動が繰り広げられるものの、なかなか抜けない。ああ、可哀想なジェシカ。救出活動はテレビなどでも盛んに報道され、アメリカの多くの人たちがその動向に釘付けとなった。そして58時間後、ようやくジェシカは救出される。よかった、よかった。 ところで、ジェシカはなぜそれほど注目を集めたのだろうか。それはおそらく、窮地にあるジェシカに多くの人が同情し、共感を覚えたからだろう。「もし自分が(あるいは自分の子どもが)ジェシカのようであったら」と考えて、恐怖や辛さを自ら感じた人も少なくなかったはずだ。当時の米大統領ロナルド・レーガンもこう語っている。「このできごとのあいだ、全米の誰もが、ジェシカの代母や代父になった」。 そのように「共感(em

    『反共感論──社会はいかに判断を誤るか』 スポットライトに照らされる人たちとそうでない人たち - HONZ
  • 『テトリス・エフェクト 世界を惑わせたゲーム』 - HONZ

    書は2016年9月に発表された、ジャーナリストのダン・アッカーマンによるノンフィクションThe Tetris Effect: The Game that Hypnotized the World(テトリス効果――世界を惑わせたゲーム)の邦訳である。「Hypnotize」は「魅了する」という意味もあるが、「催眠術をかける、洗脳する」という意味の言葉であり、世界的に大ヒットしたゲームを形容する表現としては、少々違和感を覚えるかもしれない。たとえばパックマンやドンキーコングを「世界を惑わせたゲーム」と表現したら、ファンからの納得は得られないだろう。これらのゲームが流行した当時、子供たちが勉強しなくて困った、という親世代の人々ならば話は別だが。 しかし書を読んだ後であれば、テトリスはまぎれもなく「世界を惑わせたゲーム」であると首肯してもらえるのではないだろうか。4つの正方形で構成されたピースが

    『テトリス・エフェクト 世界を惑わせたゲーム』 - HONZ
  • 『偉大なる宇宙の物語 なぜ私たちはここにいるのか?』 - HONZ

    書は、素粒子物理学の「標準模型」——その名のとおり、現時点でのスタンダードなモデル——がどのようにしてできあがったかを詳細に綴った物語である。さまざまな物理理論の学術的な解説はもちろん、どこの誰がどんな理論を提出して総体的なモデルの完成にいたったかという歴史的な経緯もたっぷりと描かれている。 著者のローレンス・クラウスは、1954年生まれのアメリカの理論物理学者で、その研究分野は素粒子物理学から宇宙論まで多岐にわたる。初期宇宙、ダークマター、一般相対性理論、ニュートリノ天体物理学など、さまざまなテーマの研究によって300以上の学術論文を発表しており、アメリカの代表的な三つの物理学団体——米国物理学協会、米国物理学会、米国物理学教員協会——の主要な賞をすべて獲得している、ただひとりの物理学者でもある。また、ニューヨーク・タイムズやニューヨーカーなどの新聞雑誌に定期的に寄稿する科学記事(の

    『偉大なる宇宙の物語 なぜ私たちはここにいるのか?』 - HONZ
  • 『科学捜査ケースファイル 難事件はいかにして解決されたか』凶悪犯罪と法科学の歴史200年 - HONZ

    科学捜査は、多くのミステリードラマや推理小説の題材として扱われてきた。代表的なのは、アメリカ発のテレビドラマ『CSI:科学捜査班』や『BONES─骨は語る─』シリーズだ。日でも『科捜研の女』が安定した人気を誇っている。推理小説は枚挙に暇がないが、アーサー・コナン・ドイルが1887年に発表した探偵シャーロック・ホームズ初登場作『緋色の研究』で、ホームズが行う綿密な現場検証や、「葉巻の灰による銘柄の同定」「血痕の試験」の話は、現在の科学捜査の原点といっても過言ではない。 このように馴染み深い捜査手法であるが、現実とフィクションが違うのもまた事実である。実際のところ、科学捜査官たちはあの非常線の向こう側で何をしているのか? そんな素朴な興味から、英国を代表する犯罪小説家である一方で、真実への欲求も強い著者は、一流の法科学者たちに話を聞く旅に出た。浮かび上がってきたのは、身の毛もよだつ凶悪犯罪に

    『科学捜査ケースファイル 難事件はいかにして解決されたか』凶悪犯罪と法科学の歴史200年 - HONZ
  • 『超監視社会 私たちのデータはどこまで見られているのか?』 - HONZ

    私たちがSFの世界に生きていると言われてもピンと来ない人は、手元の携帯電話を見てほしい。オシャレで、カッコよくて、想像を絶するくらい高性能な携帯電話――それは生活に欠かせない道具、そこにあるのが当然の存在になっている。地球上のどこにいても、それをポケットから取り出せば、地球上のどこにいる人とも話せる。 これは、ごく自然な日常の光景に思えるかもしれない。 しかし、毎朝、携帯電話をもって家を出るとき、あなたは暗黙のうちに携帯電話会社との取引に応じている。いつでもどこでも携帯電話をかけたり、受けたりできる代わりに、携帯電話会社に居場所をつねに把握されることを受け入れているのだ。契約書にそのように明記されているわけではないが、サービスの仕組みを考えると必然的にそうなる。 あなたのポケットの携帯電話が、すべて勝手にやってくれる いままで、そんなことは考えたことがなかった人も多いだろう。でも、まんざら

    『超監視社会 私たちのデータはどこまで見られているのか?』 - HONZ
  • 『生命、エネルギー、進化』この生物学の本にはぶっとんだ! 客員レビュー by ビル・ゲイツ - HONZ

    昨年、私たちの財団でグローバル・ヘルス関連の仕事を手掛けているトレヴァー・マンデルが私に、このを読むよう勧めてくれた。私はそれまで書のことも、著者であるユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのニック・レーンという生物学者についてもまったく知らなかった。数か月後には、私はたんにこのを読み終えていただけでなく、ニックのほかの著書3冊を取り寄せ、うち2冊を読み終わり、ニューヨークで彼と会う手筈を整えていた。 ニックはジャレド・ダイアモンドのような書き手を思い起こさせる。世界について多くを説明する壮大な理論を考え出す人々だ。彼はそんな独創的な思索家のひとりで、あなたにこう言わせる。「この男の仕事についてもっと多くの人が知るべきだ」 ニックの著作は質的には、すべての生きとし生けるものにとってのエネルギーの役割を読者に深く認識させ、科学におけるボタンの掛け違いを正そうとする試みである。『生命、エ

    『生命、エネルギー、進化』この生物学の本にはぶっとんだ! 客員レビュー by ビル・ゲイツ - HONZ
  • 『ホワット・イフ? 野球のボールを光速で投げたらどうなるか』 - HONZ

    「すべての人間が一カ所に集まってジャンプしたらどうなるか?」など、ふと気になっても、「いや、そんなことはありえない」と、うっちゃってしまうような疑問や、「周期表を現物の元素で作ったらどうなるか?」など、突拍子もない疑問に、科学と数学と、シンプルな線画のマンガを使って答えるアメリカでは、サイエンス系のとしては破格の大ヒットで、ニューヨークタイムズのベストセラー・リストに34週連続で載った。 著者のランドール・マンローは、大学で物理学を学んだあとNASAでロボット工学者 として働いた人物。現在はフルタイムのウェブ漫画家で、「恋愛と皮肉、数学と言語の ウェブコミック」、xkcdというサイトを運営している。そこから派生した読者投稿サイト、xkcd What If が書のベースだ。マンローは投稿される疑問に、数学と科学、そして「ユーモア力」を駆使して、あっと驚くような答えを出す。その過程で、

    『ホワット・イフ? 野球のボールを光速で投げたらどうなるか』 - HONZ
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2015/06/24
    "結論からすると、「いろいろなこと」が起こるというのが答だ。"思わず、「なんじゃ、そりゃ。」と叫んでしまったorz
  • スポーツの秋はこれを読め!氏と育ちのどっちが大事?『スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?』 - HONZ

    『氏か育ちか』というのは、生物を語る上で永遠の課題だ。もうすこし学問的な言い方をすると、遺伝素因と環境要因、どちらが重要か、ということになる。べ物、生活場所、育てられ方、教育、人間関係、などなど、多彩な環境要因をすべて知るということは不可能だ。 一方で、分子生物学の進歩は、遺伝情報というものを、遺伝素因といったあいまいな言い方ではなく、ゲノムという形で提示することが可能になった。DNAはA(アデニン)、C(シトシン)、G(グアニン)、T(チミン)という4つの塩基がつらなったものである。この4つの塩基が60億個ならんだものがゲノム、すなわち全遺伝情報だ。個人間における遺伝情報の違いは、わずか0.1%ほどにしかすぎない。しかし、その違いが、背の高さ、眼の色、顔立ち、知能、ある病気への罹りやすさ、そして運動能力など、さまざまな形質に影響をあたえるのだ。 もちろん、それぞれの形質によって遺伝素因

    スポーツの秋はこれを読め!氏と育ちのどっちが大事?『スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?』 - HONZ
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2014/12/09
    "どないやっちゅうねん!"
  • ミート・パラドックス――肉食の心理学 - HONZ

    信頼できる筋によれば、現在HONZ内部で、なんと、昆虫プロジェクトが進行中とのことです! このところ何かと話題の昆虫に、新機軸を打ち出そうという意欲的なプロジェクトだとか。 昆虫は、深い問題にわたしたちをいざないます。わたしたちは何をべ、何をべないのか--。 をめぐる状況には、実にたくさんの要素が複雑に絡み合っていて、考えれば考えるほど、問題は果てしなく広がっていくような気がします。が、今回の「サイエンス通信」では、『ニューヨーカー』誌の11月4日号(物特集号)に掲載されたダナ・グッドイヤーさんの BEASTLY APPETITES(獣欲:抑え切れない欲望) The animals we love too much to eat (可愛すぎてべられない動物たち)という記事から、行動心理学の分野で最近生まれた「ミート・パラドックス(肉の逆理)」という言葉にフォーカスして、動物

    ミート・パラドックス――肉食の心理学 - HONZ
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2013/12/03
    67年くらいで驚いてちゃダメだね。http://ichiranya.com/society_culture/031-long_penal_servitude.phpによると、最高14万1078年だそうだ。