地球温暖化などの影響で平均気温が上昇し、暑さ対策が求められる中、東京の上野動物園では、サルが厳しい暑さをしのげるように「サル山」が取り壊され、日陰ができやすい森のようなつくりにリニューアルされることとなりました。 「サル山」老朽化でリニューアルへ 東京 台東区にある上野動物園のニホンザルの展示施設「サル山」は、92年前の昭和7年に造られた動物園に現存する最も古い展示物で、コンクリート製の岩山のつくりはサルが観察しやすくなっています。 この「サル山」について、老朽化を理由にリニューアルされることとなりました。 関係者によりますと、新たな施設は、世界や日本各地の動物園などで広がっている、できるかぎり動物が健康でストレスなく過ごせるようにするなどの「動物の福祉」の考えに基づいて建設されます。 具体的には、地球温暖化などの影響で平均気温が上昇する中、サルが厳しい暑さをしのげるように「サル山」は取り
3月3日に行われた国内最大規模の市民マラソン「東京マラソン」に参加した69歳の男性ランナーがレース中に転倒して、その後、死亡しました。2007年から始まった東京マラソンでランナーが死亡するのは初めてです。 東京マラソンは国内最大規模の市民マラソンで、3月3日に行われたレースには市民ランナーや国内外の招待選手などおよそ3万8000人が参加しました。 大会を主催する東京マラソン財団によりますと、参加者のうち、レース中の69歳の男性ランナーが21キロ付近で転倒し、頭を打ったとみられ、意識不明となり、病院に運ばれましたが、その後、死亡したということです。 2007年から始まった東京マラソンでランナーが死亡するのは初めてだということです。 東京マラソン財団は「このような不幸な事故が発生しないよう、大会運営にあたり、引き続き安全対策に努めてまいります」とコメントしています。
鳥取県が誇る中国地方最高峰、大山。この山の読み方、もちろん「だいせん」ですよね。でも全国的には、同じ漢字でも「おおやま」と読まれる名前が多いそう。 「なぜ鳥取ではだいせんと読むのか」。調べてみると、大山の奥深い歴史が見えてきました。 (鳥取放送局 保田一成アナウンサー、鶴颯人カメラマン) 「なぜだいせん?」 大山町で聞いてみると…… 鳥取県大山町、大山の登山口にやってきました。 「なぜ大山と読むのか」疑問をさっそく登山客たちにリサーチ。 登山客にインタビューする保田アナ(右端) 「昔から”だいせん”と読み続けているので、何の違和感もないです」(岡山県 男性) 「千年万年の千年の”せん”かな」(兵庫県 女性) 「仙人の”せん”とか。このあたりは大山寺もあるし」(広島県 男性) 旅館を経営する男性 地元で旅館を営む男性にも話を聞きました。すると、こんな答えが。
人口減少が進む中、このままでは経済社会システムが維持できなくなるとして、有識者のグループが提言を発表しました。人口を8000万人の規模で安定させて成長力のある社会を構築することを目指し、官民を挙げて対策に取り組むよう求めています。 厚生労働省の「国立社会保障・人口問題研究所」は2020年の国勢調査の結果を基に、日本の人口が2056年には1億人を下回り、2100年にはおよそ6300万人に半減するという推計をまとめています。 こうした中、日本商工会議所の前会頭の三村明夫氏や、日本郵政社長の増田寛也氏ら有識者のグループが記者会見を開いて人口問題に関する提言を発表しました。 提言では、このまま急激な人口減少が続けば市場の縮小によって、あらゆる経済社会システムが現状を維持できなくなり、先行して人口が減少する地方で消滅する自治体が相次ぐと指摘しています。 そのうえで、おととしの時点で1.26となってい
有吉弘行さんが、橋本環奈さん、浜辺美波さん、高瀬耕造アナウンサーとともに、NHK紅白歌合戦の司会を務めます。司会が発表されたとき、有吉さんは、2022年に亡くなった上島竜兵さんのことを思い浮かべていました。 「うれしいことがあったら、必ず上島さんが電話をかけてきてくれたので」 不遇時代の有吉さんの支えだった上島さんの言葉。2022年の紅白にゲスト出演したとき、ステージでこみあげた思いなど、紅白の放送を前に聞きました。 1994年にお笑いコンビ「猿岩石」を結成し、民放の番組「進め!電波少年」のヒッチハイク企画に出演して大ブレイクした有吉さん。 歌手デビューも果たし、「白い雲のように」がミリオンセラーの大ヒット。一躍、時の人となりました。 しかし、人気が続かず仕事は激減。食べることもままならない状況に陥ったといいます。 有吉弘行さん 「全く仕事がなくなったような状態で、何ならもう芸人をやめなき
鈴木邦男(すずき・くにお)さんは福島県出身で、大学在学中から民族主義運動に参加し、昭和47年に「一水会」を立ち上げ、「対米自立」などを主張して「新右翼」と呼ばれました。 また、幅広い人脈を生かしてイデオロギーの枠を越えて多くの討論番組で活躍したほか、作家としても数多くの作品を残して独自の言論活動を続けてきました。 「一水会」によりますと鈴木さんは4年ほど前から体調を崩して療養を続けてきましたが、1月11日、誤えん性肺炎のため東京都内の病院で亡くなりました。79歳でした。 (2023年1月11日死去) 高橋幸宏(たかはし・ゆきひろ)さんは東京出身で、1978年に、ミュージシャンの細野晴臣さんや坂本龍一さんとともに、音楽グループの「イエロー・マジック・オーケストラ」=「YMO」を結成しました。 YMOは、コンピューターやシンセサイザーといった当時最新の電子楽器を使った斬新な音楽性で“テクノポッ
「母に対してはもう諦めの気持ちです」 「妻とはまともな会話ができなくなり、つらいです」 親が陰謀論にのめり込んだという家族を紹介した番組「フェイクバスターズ」の放送後、同じような声がNHKの投稿フォーム「ニュースポスト」に数多く寄せられた。 陰謀論とは、「この世界が闇の組織に牛耳られている」など、一般的に「物事の背後には誰かの陰謀や別の意味がある」などとする考え方で、実証するのも否定するのも難しい。 何を信じるかは個人の自由だが、詳しく話を聞いてみると、身近な家族に大きな負担が生じ、さまざまな悩みを抱えていることがわかってきた。 (科学・文化部記者 絹川千晴) 40代のあきみさん(仮名)は、離れて暮らす60代の母親が陰謀論にのめりこんだという。 きっかけは新型コロナの流行だった。 当初は家族を心配し「アルコール消毒すること!マスクが売ってなかったらこっちから送るよ」とメールしてきていた母の
G7=主要7か国の中で唯一、中国の巨大経済圏構想、一帯一路に参加していたイタリアが、離脱することを中国側に正式に伝えました。中国としては、グローバル・サウスと呼ばれる途上国や新興国との連携をさらに強めていくとみられます。 イタリア政府の関係者は6日、NHKの取材に対し、中国の巨大経済圏構想、一帯一路からの離脱を中国側に正式に伝えたと明らかにしました。 6日付けの地元メディアによりますと、離脱は3日前に伝えられたということです。 一帯一路をめぐっては、2019年3月、当時のイタリアのコンテ首相が中国の習近平国家主席と覚書を交わして、インフラ整備での協力や、投資や貿易の拡大で合意し、イタリアは、G7の中で唯一、一帯一路の参加国となりました。 ただ、イタリア政府によりますと、2022年までの間に、中国との輸入額は81%増えた一方で、輸出額の伸びは27%にとどまるなど、イタリア国内では、経済的な利
「どちらかに立つのは分断ですよ。どちらにも立つ。どちらの人も同じ人間だって発想を持たないと、分断でどんどん対立が膨らんでいく」 激しい戦闘によって人道危機が深まるパレスチナのガザ地区。民間人の犠牲者は日に日に増え続けています。 パレスチナを含む世界の紛争地を取材してきた、北海道釧路市の写真家・長倉洋海さん。現状を憂い「世界には共存しか道がない」と訴えています。 (釧路放送局 記者 中山あすか) ジャーナリストとしての原点にパレスチナの現場扉を開けると、真っ先に目に飛び込んできたのは、壁一面に貼られた写真やポスターの数々。 写真家・長倉洋海さんは、40年以上にわたって世界各地の紛争地や辺境を取材し、現在は生まれ育った釧路市を拠点に活動しています。 長倉さんがフォトジャーナリストとして「撮り、伝えること」の重さを教えられたと話すのが、パレスチナの人たちとの出会いです。 1982年、数千人とも
生きていれば11月29日が58歳の誕生日だった。 「15の夜」「卒業」「I LOVE YOU」 “10代のカリスマ”は1992年、26歳という若さで突然、この世を去った。 その尾崎豊さんには5歳年上の兄がいる。 ともに育ち同じときを過ごしてきた兄は司法の道を志し、いま地元の弁護士会の会長を務めている。 尾崎豊さんとはなにものだったのか。それが知りたくて兄のもとを訪ねた。 (さいたま放送局記者 江田剛章) 尾崎豊さんが亡くなってから30年余りがたつ。 18歳でデビュー。若者の心の叫びを表現して、あまたのヒット曲を世に送り出した。 彼を愛する人たちにとって、残してきた歌の数々はいまも色あせることはない。 豊さんの5歳年上の兄、康さんは、ことし4月から埼玉弁護士会の会長を務めている。 少年少女が関わる事件や虐待問題などを中心に担当し、これまでに恵まれない環境で育ち、非行に走ったり虐待の被害を受け
オーロラといえば、北極や南極などの高緯度地域だけで見られる絶景と思っていませんか?実は、北海道でも、これまで何度もその姿が目撃されてきています。その名も“低緯度オーロラ”。通常のオーロラとは異なり、夜空を“真っ赤”に染めるというその光景は、目にした人が「生涯忘れることのできない夜空」と語るほど。 およそ三十年に一度目撃記録があるこの低緯度オーロラ。実は今、再び出現する可能性が高まっているんです。 奇跡の絶景 ~生涯忘れることのできない夜空~1958年の冬。 中川一江さんは、生まれ育った平取町の空が、一面真っ赤に染まるのを目にしました。 「一般的にいうオーロラのカーテンのような光景ではなくて、赤にオレンジ色が混ざったような、そういう燃えるような赤がずっと見えました。そのときに怖いとか、そういう風に思った記憶はなくて、神秘的というか」農家を営む大家族、六人兄弟の末っ子として育った中川さん。赤い
東京都内の新型コロナの感染者数は、前の週の1.33倍と2週連続で増え、専門家は「10歳未満や60歳以上の増加が目立っており、重症化リスクの高い高齢者などの感染拡大に警戒が必要だ」と呼びかけています。 都は31日、都内の新型コロナの感染状況についてモニタリング項目を発表しました。 それによりますと、定点把握の対象になっている都内419の医療機関のうち410か所から報告があり、8月27日までの1週間の感染者数は合わせて5956人で、1医療機関当たり14.53人でした。 これは前の週の10.96人の1.33倍で、増加したのは2週連続です。 8月28日時点での入院患者数は、前の週とほぼ変わらず2684人でした。 専門家は「感染者を年代別に見ると、10歳未満や60歳以上の増加が目立っており、特に重症化リスクが高い高齢者などの感染拡大を警戒する必要がある」として、場面に応じたマスク着用や換気などととも
日本赤十字社東京都支部は関東大震災から100年になるのにあわせて当時を描いたとされる絵画を題材に生成AIを使って新たな「証言」を作り、展示する催しを25日から開く予定でしたが、中止すると発表しました。 AIが作り出した文章を「証言」と表現することに懸念する声が上がっていて、支部は「より慎重な検討が必要だったと深く反省している」としています。 日本赤十字社東京都支部では、100年前の関東大震災について関心をもってもらおうと当時の救護活動を描いたとされる大正時代の絵画を元に生成AIを使ったプロジェクトを始めました。 まず、絵に描かれた20人の被災者を写真のような肖像画にしました。 そして、被災者の体験談などの文献からあわせておよそ60万字をデータベースにしたうえで、肖像画の人物が語ったような「新証言」を作り、あすから支部などで展示を行う予定でした。 ところが、支部によりますと、AIが作り出した
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