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朝日と書評に関するtakahiro_kiharaのブックマーク (10)

  • 「人類は麺類」が生まれた軌跡 「転んでもただでは起きるな! 定本・安藤百福」|好書好日

    ランドマーク商品という言葉がある。これはヒットし、ロングセラーになるだけでなく、人々の生活様式や価値観を一変させるパワーをもつ商品を指す。 この日発のランドマーク商品の筆頭に挙げられるインストタントラーメンは、今や国民から世界・宇宙となった。その生みの親、安藤百福の伝記や語録などを収めた書は「転んでもただでは起きるな。そこらへんの土でもつかんで来い」という精神で駆け抜けた起業家の生涯とともに日近現代の歩みが二重写しとなってくる。 植民地だった台湾に生まれた百福は、二十二歳でメリヤス販売会社を起こし、戦時中は機械部品・幻灯機・バラック住宅などを扱う。戦後は塩・栄養剤を製造し、信用組合の理事長となって破産。その間には憲兵隊で拷問にあい、脱税容疑で巣鴨プリズンに約二年間収監される。 そして、安く、うまく、衛生的で保存性と簡便性がある商品として、一九五八年にチキンラーメンを発売。この年

    「人類は麺類」が生まれた軌跡 「転んでもただでは起きるな! 定本・安藤百福」|好書好日
  • 「反穀物の人類史」 「定住」は「農耕」に直結しなかった 朝日新聞書評から|好書好日

    ISBN: 9784622088653 発売⽇: 2019/12/21 サイズ: 20cm/232,42p 豊かな採集生活を謳歌した「野蛮人」は、いかにして古代国家に家畜化されたのか? 国家形成における穀物の役割とは? 農業国家による強制の手法とは? 考古学、人類学などの最新成… 反穀物の人類史 国家誕生のディープヒストリー [著]ジェームズ・C・スコット 通常、人類の定住と穀物栽培の開始が、国家の誕生を促したと考えられている。「国家誕生のディープ・ヒストリー」を論じた書は、第一に、そのような定説を否定する。たとえば、最初に発見された作物栽培と定住コミュニティの遺跡はおよそ一万二〇〇〇年前のものであったが、メソポタミアのティグリス川とユーフラテス川の流域に見いだされた最古の国家の遺跡は、紀元前三三〇〇年ごろのものだ。つまり、作物栽培が始まってから、国家ができるまでに四〇〇〇年以上もかかっ

    「反穀物の人類史」 「定住」は「農耕」に直結しなかった 朝日新聞書評から|好書好日
  • 「きしむ政治と科学」書評 耐えた専門家「主語」の粗さも|好書好日

    きしむ政治と科学 コロナ禍、尾身茂氏との対話 著者:尾身 茂 出版社:中央公論新社 ジャンル:社会・時事 「きしむ政治と科学」 [著]牧原出、坂上博 尾身茂氏は、コロナ禍の感染症対策分科会など政府の一連の会議で最も名が知られた専門家であろう。 著者らのインタビューに対し、言葉を選んではいるものの、まず伝わってくるのは、政府の無策に対する氏のもどかしい思いである。今回のような新興感染症による危機は、10年以上前から予想されていた。尾身氏ら専門家は検査・人員体制の強化などの報告書を政府に幾度も提言したが、訴えは十分に生かされず、コロナ禍は始まった。 尾身氏らは、準備がもとより不足であることを知りながら、使命感を支えに踏み込んだ発言を時に続ける。しかしそれが自分たちへの風当たりを強くし、氏には殺害予告も届く。 「我が国の危機管理体制は十分ではなかった」と2020年初夏の見解に記したら厚生労働省か

    「きしむ政治と科学」書評 耐えた専門家「主語」の粗さも|好書好日
  • 「ナチスのキッチン」書評 台所に介入する独裁者の恐怖|好書好日

    【河合隼雄学芸賞(第1回)】ナチスによる空前の支配体制下で、人間とをめぐる関係には何が生じたのか? 家事労働から材、エネルギーにいたるまで、台所という「戦場」の超克を… ナチスのキッチン―「べること」の環境史  [著]藤原辰史 「飽」時代の人間は、自分の眼(め)や鼻を信じない。賞味期限の数字を信用する。腐ってもいないのに捨てる。五官が衰えると、人は単純なものしか好まぬ。過激な言辞を喜ぶ。独裁者歓迎の素地は、着々とできあがりつつある。 ヒトラーを信奉するドイツのナチ婦人団は、は自分だけのものではない、と言った。身体は総統と国家のものだ。健康は義務で、健全な心身を養成する台所は、主婦の「戦場」であり、調理道具は「武器」に他ならない。主婦は台所の兵士である。国家が管理するのは当然、というのが独裁者の言い分であった。 残飯は豚のエサのため回収車に出すよう命じられた。後日、細かい分別リスト

    「ナチスのキッチン」書評 台所に介入する独裁者の恐怖|好書好日
  • 悪魔、巨人、仮面、魔法の馬、そしてなまはげ 『世界一おもしろいお祭りの本』|じんぶん堂

    赤ちゃんまたぎ祭り(スペイン)/ディアボリートの祭り(コスタリカ) 最初に紹介するのは、エル・コラチョというスペインのお祭りです(イラスト上左)。 これは通称「赤ちゃんまたぎ祭り」とも呼ばれ、フードと仮面をかぶったエル・コラチョという悪魔が、生後12カ月未満の赤ちゃんの上を飛び越え、原罪を清めるという奇妙なお祭りです。 エル・コラチョが去った後は、赤ちゃんはバラの花びらをまかれ、両親の元に戻されます。 このお祭りは1620年からありますが、実際はもっと古く、キリスト教伝来以前の子孫繁栄を願う異教の風習が起源のようです。 マキシ(ザンビア北部) ザンビアのルヴァレの人びとは約5年に1度、少年が大人になるための儀礼をおこないます。 この儀礼はムカンダと呼ばれ、少年たちは人の近づかない森のなかで1~3カ月間のキャンプ生活を送ります。 ムカンダが完了すると、マキシと呼ばれる仮面の踊り手たちが登場す

    悪魔、巨人、仮面、魔法の馬、そしてなまはげ 『世界一おもしろいお祭りの本』|じんぶん堂
  • あの本をなぜ紹介できなかったのか 朝日新聞文芸担当記者が語り尽くす第2回「とっておきすぎ読書会」前編|好書好日

    半年以上、「放置」してしまったたち 山崎 いずれ紹介したいと思っていたけれど、紹介できないまま刊行から半年以上が経ってしまったを総まくりする「とっておきすぎ読書会」、半年ぶりの第2弾です。 中村 この企画を「とっておきすぎ」てますね(笑) 山崎 読書会の流れとしては、どうやってそのを知ったのか、なぜ紹介しそびれたのかをおさえたうえで、それぞれグッときたポイントを話して、わちゃわちゃしたいと思います。ということで、まずは私から。『植物園の世紀 イギリス帝国の植物政策』です。 川島昭夫『植物園の世紀 イギリス帝国の植物政策』(共和国) 野波 タイトルからしておもしろそうだよね。 山崎 これは書店を巡回中に見つけました。 中村 どういう棚で? 山崎 人文書の棚です。すてきな装丁に目を引かれて手に取った。読んでおもしろかったんですけど、どうにもできなかったのは、著者が刊行に間に合わず、ご病気

    あの本をなぜ紹介できなかったのか 朝日新聞文芸担当記者が語り尽くす第2回「とっておきすぎ読書会」前編|好書好日
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2021/10/02
    後篇ももうあるんか。
  • 温暖化危機、高校生に「考え、行動を」 「オリジン・ストーリー」の歴史家・デイヴィッド・クリスチャンさん |好書好日

    HOME イベント 温暖化危機、高校生に「考え、行動を」 「オリジン・ストーリー」の歴史家・デイヴィッド・クリスチャンさん 宇宙や地球の成り立ちから人類の歴史まで約138億年の出来事を扱う「ビッグヒストリー」を唱える歴史家、デイヴィッド・クリスチャンさん(73)が来日した。高校で特別授業を開き、地球温暖化の危機が何をもたらし、どう行動すべきか、次世代を担う若者たちに熱く語りかけた。 クリスチャンさんは米国生まれ。現在は豪マッコーリー大卓越教授。宇宙創成や生命誕生から現代文明のゆくえまで、自然科学と人文科学の様々な研究手法を用いて総合的に解明する「ビッグヒストリー」を提唱。日語版『オリジン・ストーリー』(筑摩書房)が刊行された。 特別授業は、神奈川県のアレセイア湘南高校で1年生の生徒約30人に行った。宇宙が生まれ、太陽系に生命が誕生する過程をたどり、地球上が「なぜ生命にとってちょうどいい温

    温暖化危機、高校生に「考え、行動を」 「オリジン・ストーリー」の歴史家・デイヴィッド・クリスチャンさん |好書好日
  • 因果律超えた先に現代がある - 橘玲|論座アーカイブ

    ここでは「知のパラダイム転換」を概観するために、入手しやすく、かつ面白く読める10冊を選んでみた。 最初に断っておくと、「知のパラダイム転換」は「人文・社会科学が自然科学に侵され、存在理由を失っていく過程」のことだが、私の造語で、日のアカデミズムではまったく流通していない。 ダーウィンから「現代の進化論」へ チャールズ・ダーウィンが『種の起源』で進化論を唱えたのは1859年だが、「現代の進化論」はその1世紀後、1953年にジェームズ・ワトソンとフランシス・クリックが二重らせんを発見し、遺伝の仕組みが解明されたときに始まった。生命が単純なアルゴリズムでつくられているという驚くべき知見は、生き物をプログラムとして解明する社会生物学を生み出した。ミツバチのような社会性昆虫の生態は、(子孫ではなく)後世に残す遺伝子を最大化するよう「設計」されていると考えると見事に説明できるのだ。 リチャード・

    因果律超えた先に現代がある - 橘玲|論座アーカイブ
  • [書評]『身体はトラウマを記録する』 - 西 浩孝|論座アーカイブ

    トラウマは人間がいかなる存在であるかを教える ある女性が水の入ったコップをひっくり返した。それを見て近くにいた男性が立ち上がり、ティッシュの箱をもって「拭いてあげよう」と声をかけた。すると彼女は、またたく間に強烈なパニックに陥った。なぜか。それは幼少期に、女性の父親が彼女をレイプしたあとによく言った言葉だったからだ。これがトラウマ体験の「フラッシュバック」と呼ばれるものである。 『身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法』(べッセル・ヴァン・デア・コーク 著 柴田裕之 訳 紀伊國屋書店) 『身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法』(べッセル・ヴァン・デア・コーク 著 柴田裕之 訳 紀伊國屋書店) 定価:体3800円+税 トラウマをもつ人にとって、世の中はトリガー(トラウマを思い出させるもの)に満ちている。当たり障りのない状況でさえ、大

    [書評]『身体はトラウマを記録する』 - 西 浩孝|論座アーカイブ
  • ジャレド・ダイアモンド「昨日までの世界」書評 風土と環境因重視、叡智をたどり直す|好書好日

    昨日までの世界 文明の源流と人類の未来 上 (日経ビジネス人文庫) 著者:ジャレド・ダイアモンド 出版社:日経済新聞出版社 ジャンル:一般 長大な人類史を紐解き、文明前夜から現代社会に引き継がれた人類の特質と病巣を解明する。上では、領土問題、戦争、子育て、高齢者介護などを取りあげ、数万年にわたり人類が実践して… 昨日までの世界(上・下)―文明の源流と人類の未来 [著]ジャレド・ダイアモンド [訳]倉骨彰 朝日新聞が、識者アンケートによるゼロ年代の書物50冊を選んだ際、1位に輝いたのが著者の『銃・病原菌・鉄』だった。その彼が満を持して書いた新刊が書である。テーマは「昨日までの世界」の叡智(えいち)をいま一度たどり直し、現代の工業化社会に生かすことができないかを模索すること。 「今日の世界」とは、ヨーロッパ化された世界のことである。『銃・病原菌・鉄』ではその理由が問われた。アフリカに起源を

    ジャレド・ダイアモンド「昨日までの世界」書評 風土と環境因重視、叡智をたどり直す|好書好日
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2016/03/22
    文庫になったら買おうと思うんだけど、家の近くの本屋が消えた今、古本屋を待つのコースか?
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