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ブックマーク / morningrain.hatenablog.com (20)

  • 羅芝賢・前田健太郎『権力を読み解く政治学』 - 西東京日記 IN はてな

    『番号を創る権力』の羅芝賢と『市民を雇わない国家』の前田健太郎による政治学の教科書。普段は教科書的なはあまり読まないのですが、2010年代の社会科学においても屈指の面白さのを書いた2人の共著となれば、これは読みたくなりますね。 morningrain.hatenablog.com morningrain.hatenablog.com で、読んだ感想ですが、かなりユニークなであり教科書としての使い勝手などはわかりませんが、面白い内容であることは確かです。 書の、最近の教科書にしてはユニークな点は、序章の次の部分からも明らかでしょう。 この教科書ではマルクスを正面から取り上げることにしました。それは、マルクスの思想が正しいと考えるからではなく、それを生み出した西洋社会を理解することが、日をよりよく知ることにつながると考えたからです。 20世紀以後の日政治学は、欧米の政治学の影響を

    羅芝賢・前田健太郎『権力を読み解く政治学』 - 西東京日記 IN はてな
  • 2023年の本 - 西東京日記 IN はてな

    今年は読むペースはまあまあだったのですが、ブログが書けなかった…。 基的に新刊で買ったの感想はすべてブログに書くようにしていたのですが、今年は植杉威一郎『中小企業金融の経済学』(日BP)、川島真・小嶋華津子編『習近平の中国』(東京大学出版会)、ウィリアム・ノードハウス『グリーン経済学』(みすず書房)、リチャード・カッツ、ピーター・メア『カルテル化する政党』(勁草書房)、黒田俊雄『王法と仏法』(法蔵館文庫)といったは読んだにもかかわらず、ブログで感想を書くことができませんでした…。 このうち、植杉威一郎『中小企業金融の経済学』はけっこう面白かったので、どこかでメモ的なものでもいいので書いておきたいところですね。 この1つの原因は、秋以降、ピケティ『資とイデオロギー』という巨大なスケールのを読んでいたせいですが、それだけの価値はありました。 というわけで、最初に小説以外のを読んだ

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  • 小宮京『語られざる占領下日本』 - 西東京日記 IN はてな

    去年、NHKスペシャルの「未解決事件」で、松清張の『小説 帝銀事件』と『日の黒い霧』をベースにして帝銀事件がとり上げられたのを見た人も多いかと思います。 松清張の推理は犯人は731部隊の関係者でGHQの圧力によって捜査が中止されたというものでしたが、この帝銀事件以外でも松清張はGHQの陰謀とGHQ内のGHQとGSの対立を通じて、終戦直後のさまざまな事件を読み解こうとしました。 松清張は小説家であり、彼の推理は歴史的な事実から飛躍してしまっている部分もあるのでしょうが、当時の日において圧倒的な力を持っていたGHQが表にならない部分で日にどのような影響を与えていたのかとうのは気になるところです。 書は日の現代政治史を専門とする研究者が、そのGHQの「陰謀」を明らかにし、当時の日政治状況を今一度復元しようとしたものになります。 今までの占領期の研究はGHQ側の史料を使うこと

    小宮京『語られざる占領下日本』 - 西東京日記 IN はてな
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2023/03/27
    三木の話から。
  • 平野克己『人口革命 アフリカ化する人類』 - 西東京日記 IN はてな

    去年の夏に出たときに読もうと思いつつも読み逃していたのですが、これは読み逃したままにしないでおいて正解でした。 著者が2013年に出した『経済大陸アフリカ』(中公新書)は、アフリカの現実から既存の開発理論に再考を迫るめっぽう面白いでしたが、今作も人口について基的な理論を抑えつつ、それに当てはまらないアフリカの動きを分析していくことで、未来の世界が垣間見えるような面白いです。 目次は以下の通り。 第1章 人口革命と人口転換 第2章 グローバル人口転換 第3章 アフリカの人口動向 第4章 人口と糧 第5章 人口と経済 18世紀後半からイギリスで1%を上回る人口増加が持続的につづいたことが人口革命の始まりと言われています。その結果、イギリスの人口は1801年の約1600万人から1920年には約4682万人まで3倍近くになりました。 これがアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド

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  • 玉手慎太郎『公衆衛生の倫理学』 - 西東京日記 IN はてな

    新型コロナウイルスの感染拡大の中で、まさに書のタイトルとなっている「公衆衛生の倫理学」が問われました。外出禁止やマスクの着用強制は正当化できるのか? 感染対策のためにどこまでプライバシーを把握・公開していいのか? など、さまざまな問題が浮上しました。 そういった意味で書はまさにホットなトピックを扱っているわけですが、書の特徴は、この問題に対して、思想系のだと必ずとり上げるであろうフーコーの「生権力」の概念を使わずに(最後に使わなかった理由も書いてある)、経済学政治哲学よりの立場からアプローチしている点です。 そのため、何か大きなキーワードを持ち出すのではなく、個別の問題について具体的に検討しながらそこに潜む倫理的な問題を取り出すという形で議論が展開しています。 そして、その議論の過程が明解でわかりやすいのが書の良い点になります。 「これが答えだ!」的な話はありませんが、問題点が

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  • 2022年の本 - 西東京日記 IN はてな

    気がつけば今年もあと僅か。というわけで恒例の今年のです。 今年は小説に関しては、朝早起きしなくちゃならない日が多かったので寝る前に読めず+あんまり当たりを引けずで、ほとんど紹介できないですが、それ以外のに関しては面白いものを読めたと思います。 例年は小説には順位をつけているのですが、今年はつけるほど読まなかったこともあり、小説小説以外も読んだ順で並べています。 ちなみに2022年の新書については別ブログにまとめてあります。 blog.livedoor.jp 小説以外の 筒井淳也『社会学』 「役に立つ/立たない」の次元で考えると、自然科学に比べて社会科学は分が悪いかもしれませんし、社会科学の中でも、さまざまなナッジを駆使する行動経済学や、あるいは政策効果を測ることのできる因果推論に比べると、社会学は「役に立たない」かもしれませんが、「それでも社会学にはどんな意味があるの?」という問題

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  • 砂原庸介『領域を超えない民主主義』 - 西東京日記 IN はてな

    版元の東京大学出版会からお送りいただきました。どうもありがとうございます。 まず書のタイトルですが、これが「領域を超える民主主義」だと、「グローバル化の中での、EUなどの国家を超えた主体や国境を超える多国籍企業やNGOの話なのか?」となりますが、「領域を超えない」というところで多くの人は「?」となると思います。 タイトルに続く副題は「地方政治における競争と民意」で、著者の仕事をそれなりに追っている人からすると書が著者の今までの仕事の集大成的なものであることが見えてきますが、そうでない人にはまだの内容はイメージしづらいと思います。 書が主にとり上げるのは都市の問題とその意思決定です。 都市は経済成長の源泉でもありますが、都市が成長し拡大すると今までの地域的な枠組みに収まりきらなくなることがあります。 例えば、東京はその発展とともに周辺地域に市域を拡大させ、さらには千葉県に「新東京国際

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  • 北村亘編『現代官僚制の解剖』 - 西東京日記 IN はてな

    2019年に出版された青木栄一編著『文部科学省の解剖』は、過去に村松岐夫が中心となって行った官僚サーベイ(村松サーベイ)を参考に、文部科学省の官僚に対して行ったサーベイによって文部科学省の官僚の実態を明らかにしようとしたものでした。 書は、それを受ける形で文部科学省以外の省庁(財務省、経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省)にも対象を広げて行われたサーヴェイ・2019年調査(書はヴェイ表記)をもとにして分析を行っています。 執筆者では、北村亘、青木栄一、曽我謙悟、伊藤正次といったところが『文部科学省の解剖』とかぶっています。 現代において完了に対してサーヴェイを行う難しさというものはあるのですが(松村サーベイは「行政エリート調査」と題されていましたが、現在ではこのタイトルではいろいろ警戒されてしまうでしょう)、やはり実際に調査をして見えてくるものはありますし、現代の日の官僚が

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  • ジェレミー・ブレーデン/ロジャー・グッドマン『日本の私立大学はなぜ生き残るのか』 - 西東京日記 IN はてな

    なんとも興味を引くタイトルのですが、実際に非常に面白いです。 2010年前後、日では大学の「2018年問題」が新聞や雑誌を賑わせていました。これは2018年頃から日の18歳人口が大きく減少し始め、それに伴って多くの私立大学が潰れるだろうという予想です。 ところが、2022年になっても意外に私立大学は潰れていません。もちろん、経営的に厳しいところは多いでしょうが、なんとか生き残っているのです。 この謎にオーストラリア・モナッシュ大のブレーデンと、イギリス・オックスフォード大のグッドマンが迫ったのが書です。 ふたりは社会人類学者であり、「異文化」として日の中小私立大学を観察し、その特徴を明らかにするとともに、「同族経営」という日では見過ごされることが多い部分にレジリエンス(強靭さ)を見ています。 特にグッドマンが2003年度に大阪のメイケイ学院大学(大阪学院大学と思われる)で研究し

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  • 小林悠太『分散化時代の政策調整』 - 西東京日記 IN はてな

    著者の博論をもとにしたで副題は「内閣府構想の展開と転回」。興味深い現象を分析しているのですが、なかなか紹介するのは難しいですね。 タイトルの「分散化時代」と言っても「そんな言葉は聞いたことがないし、何が分散したんだ?」となりますし、「政策調整」と言ってもピンとこない人が多いでしょう。 そこでまずは第2次以降の安倍政権時に言われた「官邸一強」の話から入りたいと思います。 90年代後半の橋行革によって1府12省庁制となり、首相と内閣府の権限が大きく強化されました。それまで日では各省庁からボトムアップの形で政策形成がなされており、首相のリーダーシップは弱いままにとどまっていましたが、この改革によって「政治主導」の実現が目指されたのです。 このしくみをうまく利用したのが小泉政権や第2次安倍政権でした。特に安倍政権では内閣人事局の発足も相まって、省庁の官僚を首相や官房長官、あるいは官邸官僚と

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  • 2021年の本 - 西東京日記 IN はてな

    なんだかあっという間にクリスマスも終わってしまったわけですが、ここで例年のように2021年に読んで面白かった小説以外と小説でそれぞれあげてみたいと思います。 小説以外のは、社会科学系のがほとんどになりますが、新刊から7冊と文庫化されたものから1冊紹介します。 小説は、振り返ると中国韓国台湾といった東アジアのものとSFばかり読んでいた気もしますが、そうした中から5冊あげたいと思います。 なお、新書に関しては別ブログで今年のベストを紹介しています。 blog.livedoor.jp 小説以外の(読んだ順) 蒲島郁夫/境家史郎『政治参加論』 政治学者で現在は熊県知事となっている蒲島郁夫の1988年の著作『政治参加』を、蒲島の講座の後任でもある境家史郎が改定したもの。基的には有権者がどのように政治に参加し、そこにどのような問題があるのかを明らかにした教科書になります。 教科書とい

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  • アダム・プシェヴォスキ『それでも選挙に行く理由』 - 西東京日記 IN はてな

    でも先日、衆議院議員の総選挙が行われ、その結果に満足した人も不満を覚えた人もいるでしょうが、冒頭の「日語版によせて」の中で、著者は「選挙の最大の価値は、社会のあらゆる対立を暴力に頼ることなく、自由と平和のうちに処理する点にあるというものだ」(7p)と述べています。 日に住んでいると、この言葉にピンとこないかもしれませんが、著者は選挙の歴史や国際比較を通じて、この言葉に説得力を与えていきます。書の帯にある「選挙とは「紙でできた石つぶて」である」との言葉も書を最後まで読むと納得できるでしょう。 著者は1940年にポーランドで生まれた比較政治学者で、1960年代にアメリカに留学して以来、主にアメリカの大学で教鞭をとっています。 このポーランド生まれというところが、ありきたりな民主主義論とは違う、一風変わった民主主義と選挙についての考えのバックボーンにあるのかもしれません。 目次は以下

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    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2021/11/19
    "投票用紙は「紙でできた石つぶて」"/"選挙は次善の策である"/"79%の確率で現職が勝っています"/"選挙によって合理的な政策が実現されるのかどうは不明"/機会があれば。
  • よりよい床屋政談のために〜2021年衆院選のためのブックガイド〜 - 西東京日記 IN はてな

    岸田内閣が成立し、衆議院の総選挙が10月31日に決まりました。政治好きとしては「総選挙」と聞くだけでなんとなく盛り上がってしまうのですが、ここ数回の国政選挙に関してはその結果に不満を持っている野党支持者、あるいは無党派の人も少なくないと思います。 「なぜ自民が勝ってしまうのか?」、「毎回野党に勝ち目がなさそうなのはなぜなのか?」と思う人もいるでしょうが、その理由を何冊かのと考えてみたいというのがこのエントリーの狙いです。 まず、出発点となるのは谷口将紀『現代日の代表制民主政治』(東京大学出版会)の2pに載っているこのグラフです。 グラフのちょうど真ん中の山が有権者の左右イデオロギーの分布、少し右にある山が衆議院議員の分布、そしてその頂点より右に引かれた縦の点線が安倍首相のイデオロギー的な位置です。 有権者のイデオロギーよりも、衆議院議員のイデオロギーが右側にずれており、さらに安倍元首相

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  • ジェフリー・ヘニグ『アメリカ教育例外主義の終焉』 - 西東京日記 IN はてな

    タイトルからはなかなか内容が見えてこないで、かなりマニアック内容ではないかと想像させますが、意外に日教育をめぐる政治を考える時に役に立つです。 アメリカでは、教育は伝統的に学区によって運営されてきました。学区は公選の教育委員会などによって運営されますが、基的には教育行政の専門家や教員組合などの影響力が強いです。 このためアメリカ教育は通常の政治とはかなりちがった形で運営されてきました。教育は学区という単一目的政府のもとにあり、連邦政府、州、市といった一般目的政府の影響力は限られてきたのです。 これがタイトルにある「アメリカ教育例外主義」というものです。 しかし、近年になってそれは変わりつつあります。市長、州知事、そして大統領までが熱心に教育改革を口にするようになり、実際に教育の姿を変えています。 なぜ、どのように教育例外主義に変化し、終わりを告げたのかというのが書のテーマにな

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  • アン・ケース/アンガス・ディートン『絶望死のアメリカ』 - 西東京日記 IN はてな

    『大脱出』の著者でもあり、2015年にノーベル経済学賞を受賞したアンガス・ディートンとそので医療経済学を専攻するアン・ケースが、アメリカの大卒未満の中年白人男性を襲う「絶望死」の現状を告発し、その問題の原因を探った。 この絶望しに関しては、アビジット・V・バナジー& エステル・デュフロ『絶望を希望に変える経済学』でもとり上げられていますし、大卒未満の中年白人男性の苦境に関しては、例えば、ジャスティン・ゲスト『新たなマイノリティの誕生』でもとり上げられています。学歴によるアメリカ社会の分断に関しては、ピーター・テミン『なぜ中間層は没落したのか』も警鐘を鳴らしています。 そうした中で、書の特徴は、絶望死についてより詳細に分析しつつ、対処すべき問題としてアメリカの医療制度の問題を指摘している点です。 例えば、ピーター・テミンはアメリカ社会の分断に対する処方箋として、公教育の充実、大量投獄か

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  • エリック・ウィリアムズ『資本主義と奴隷制』 - 西東京日記 IN はてな

    なぜイギリスは世界ではじめての工業化を成し遂げ、ヴィクトリア時代の繁栄を謳歌しえたのか。この歴史学の大問題について、20世紀半ばまでは、イギリス人、特にピューリタンの勤勉と禁欲と合理主義の精神がそれを可能にしたのだとする見方が支配的だった。これに敢然と異を唱えたのが、書『資主義と奴隷制』である。今まで誰も注目しなかったカリブ海域史研究に取り組んだウィリアムズは、奴隷貿易と奴隷制プランテーションによって蓄積された資こそが、産業革命をもたらしたことを突き止める。歴史学の常識をくつがえした金字塔的名著を、ついに文庫化。 これが書のカバー裏に載っている紹介文で、もともとは1968年に中山毅訳で理論社から出版されたの文庫化になります(書に関しては山伸監訳で明石書店からも新訳が出版されていますが、書は中山訳の用語などを一部手直ししたものになります)。 著者は、トリニダード・トバゴの郵便

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  • スーパークレイジー君の当選によせて - 西東京日記 IN はてな

    2021年1月31日の埼玉県戸田市の市議会議員選挙(定数26)において、2020年の都知事選でもそのパフォーマンスが話題なったスーパークレイジー君こと西誠氏が25番目の912票の得票で初当選しました(政治家としてもスーパークレイジー君として活動するとのことなので、以下もスーパークレイジー君で)。 都知事選では「百合子か、俺か」のキャッチフレーズやそのパフォーマンスからイロモノ候補かと思っていたのですが、政見放送を見たら非常に真面目な主張をしていて驚いた記憶があります。 今回の当選を受けて、マスコミでも話題を集めていますが、今回のスーパークレイジー君の当選には「驚いた」「ウケる」といった要素だけではなく、日の選挙や民主主義を考える上での重要な問題が含まれていると考えるので、以下、2つの面から考えてみたいと思います。 1. 日の地方議会の選挙制度の問題 今回の戸田市議会議員選挙の結果は以

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    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2021/02/05
    面白そうな本がいろいろ。
  • コロナと読書 - 西東京日記 IN はてな

    タイトルからするとコロナ禍の中での読書生活の記録みたいに思えますが、そうではなくて、1学期も終わって少し落ち着いたところで、新型コロナウイルス問題を考える上で参考になったをいくつかあげておこうというエントリーです。 とは言っても、医学的な問題には疎いですし、ウイルスや感染症についてのを読み込んでいるわけもないです。正直、新型コロナウイルスがどうなるかどうかはわからないですし、「コロナ後」の世界についても何か見通しを持っているわけでもありません(ニュースになり始めた段階では2009年の新型インフルエンザのことを思い出して、「これはどこかで2週間位の休校があるか?」と思っていた程度でしたが、2週間じゃすみませんでしたね)。 ここで紹介するのは新型コロナウイルスが引き起こしたさまざまな問題の文脈を考えるためのが中心になります。新型コロナウイルスに関する知識は今まさに生まれつつあるところです

  •  ジュディス・L・ハーマン『心的外傷と回復』読了 - 西東京日記 IN はてな

    前々から読まねばと思いつつも、いまいち手が出なかったこのをブックオフで1050円で見つけたのを機に読んでみました。 さすがに、この問題の<バイブル>というだけ記述は力強く、レイプ被害者、児童虐待の経験者、そして戦場からの帰還兵らの苦悩を、「心的外傷(トラウマ)」という名前で連帯させ、そおう行った被害に苦しむ人びとに大きな力を与えるになっています。 冒頭に「書はその生命を女性解放運動に負うものである。」と宣言がなされているように、背景には明らかにフェミニズム運動があるのですが、上記のように戦場でトラウマを負った帰還兵、そして男性の児童虐待被害者にも目配りをきちんとすることで、フェミニズムを超えた運動の書となっています。 ただ、「運動の書」と書いたように、このは明らかにある目的(心的外傷を認知させ、それを精神医学の中心的存在に位置づけること)のために書かれたであり、ややいきすぎの面が

     ジュディス・L・ハーマン『心的外傷と回復』読了 - 西東京日記 IN はてな
  •  ブルーノ・ブエノ・デ・メスキータ&アラスター・スミス『独裁者のためのハンドブック』 - 西東京日記 IN はてな

    帯には「独裁と民主主義に境界はない!カエサル、ルイ14世、ヒトラー、スターリン、毛沢東、カダフィ、金正日、プーチン、さらにはIOCやマフィア、実業家まで。古今東西の100を超える独裁者と組織をケーススタディとして取り上げ、カネとヒトを支配する権力構造を解き明かした、新視点の政治論。世界独裁者マップ付き!全世界の独裁者、および独裁志望者、必携!」などと書かれていますし、出版社も亜紀書房なので、「おもしろ独裁者列伝」のようなものを想像するかもしれませんが、実はきちんとした政治学者が、かなりしっかりとした政治理論のもとに「独裁」を分析した。 独裁者のカリスマ性などに注目するのではなく、その権力基盤のあり方に共通性を見出す理論は面白いですし、その理論の射程はかなり広いです。 「独裁と民主主義に境界はない!」というように、独裁だけでなく民主主義を考える上でも重要な知見を数多く含んだだと思います。

     ブルーノ・ブエノ・デ・メスキータ&アラスター・スミス『独裁者のためのハンドブック』 - 西東京日記 IN はてな
    takahiro_kihara
    takahiro_kihara 2014/07/17
    昔読んだ。http://d.hatena.ne.jp/takahiro_kihara/20140312 機会があれば読み直す?
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