フジェール城(” Château de Fougères”)はフランス・ブルターニュ地方(現在のブルターニュ地域圏イル=エ=ヴィレーヌ県フジェール)にある城塞。ブルターニュ地方とノルマンディー地方の境界にあり、フランスの歴史上、ブルターニュ地方の要衝として繰り返し戦いの舞台となった。公益財団法人日本城郭協会選「ヨーロッパ100名城」の一つ。 築城最初の城は十一世紀、一帯を支配するようになったフジェール家(注1)が築いた。十二世紀、ブリテン諸島からフランス西半分にいたる広大な領域を支配しアンジュー帝国を樹立したイングランド王ヘンリ2世は、1166年、ブルターニュへ侵攻し、フジェール城を攻略した。このとき破壊された石造のドンジョン(天守塔)の遺構が現在も残っている。 このあとブルターニュ公コナン4世はヘンリ2世の子ジョフロワと娘コンスタンスの結婚並びに譲位を承認し、ブルターニュ公領はアンジュー