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ブックマーク / sci-tech.jugem.jp (15)

  • もの書きはさほど“創作”をしない | 科学技術のアネクドート

    もの書きが、「創作活動に勤しむ」などと紹介されることがあります。 「創作」ということばには、「それまでになかったものを初めてつくりだす」という意味がふくまれています。また、辞書を引くと、もととなる材料があるうえで文章をつくる翻訳などに対する作業として、「作家の主体的創造力によって作品をつくりだすこと」という意味もあるようです。 「創作活動に勤しむ」とはよく聞きますが、「それまでになかったものを初めてつくりだす」ということは、そうかんたんなことではありません。 たとえば、もの書きが随筆を書かなければならないという場合を考えてみます。 随筆の主題を考えるとき、多くはどこかで耳にしたり目にしたりして得た知識や情報のなかから「あの話おもしろかったよな」と思うものを「主題にしよう」と考えるわけです。つまり、それまでになかった主題を初めてつくりだすのでなく、すでにだれかには知られている題材をとりあげる

    もの書きはさほど“創作”をしない | 科学技術のアネクドート
  • 「ハンパない」のインターネット使用頻度、「半端ではない」を超える | 科学技術のアネクドート

    「ハンパない」は、2006年ごろから若者のあいだで急に使われ出した表現。「半端ではない」の「では」が消えて「ハンパない」になりました。簡略化されたことばなので、意味は「半端ではない」と大きくは変わりません。 しかし、「ハンパない」のほうが「半端ではない」よりも、会話の状況によってよいことにも悪いことにも使われるという振れ幅が大きく、会話のなかに入っている人でないとその意味がとりづらいといわれます。 振れ幅が大きく使われているからこそ、「ハンパない」はたくさん使われているのでしょう。グーグルの検索で「“ハンパない”」と入れて該当した件数は752万件となりました。いっぽう、語源である「“半端ではない”」は、378万件。これに、「“半端じゃない”」の206万件と、「“半端でない”」の30万7000件を足しても、614万件あまり。

    kousyou
    kousyou 2011/08/20
    ぱねえ
  • 書評『温泉と健康』 | 科学技術のアネクドート

    「この仕事が終わったら温泉にでも行こう」などと思って、仕事にとりくんでいる人は多いだろう。日人にとって温泉は“ごほうび”でありつづけた。 広い湯船にどっぷりと浸かって、からだの芯まで温める。そんな「温泉に入る」という行為は、だれもが「健康によい」と考えるもの。だが、脱衣場などに書かれてある効能を見ても、ピンとこない。実際、温泉に入ることは、どのようにからだによいのだろう。 こうした疑問に対して、科学的に答えてくれるのが書『温泉と健康』だ。著者は、温泉気候医学や環境保養地医学を専攻としてきた北海道大学の名誉教授で、日だけでなく、ドイツなど海外温泉保養地にも何度も訪れている。

    kousyou
    kousyou 2011/07/29
    "温度25度以上で地中から湧き出ている水は、すべて温泉となる。また、厳密には、天然ガスを除いた「水蒸気その他のガス」も温泉法という法律では「温泉」に定義されている"
  • 『枕草子』にも『日本書紀』にも「なでしこ」 | 科学技術のアネクドート

    植物の「ナデシコ」は、ナデシコ科に属する草。8月から9月に花を咲かせます。なかでもカワラナデシコという草は、別名ヤマトナデシコといいます。写真のような、先が裂けた可憐な花弁を五つ付けます。花言葉は「純愛」「大胆」「勇敢」。ちなみに、母の日に贈られるカーネーションもナデシコ科の花です。

    kousyou
    kousyou 2011/07/19
    "奇稲田姫が「撫子」とも呼ばれたのは、親の足名椎に「足を撫でる」、手名椎に「手を撫でる」の意味があり、ここから「撫でるように大事に育てられた姫」だったからとする説があります。"
  • 文化はあるが、文明はない。 | 科学技術のアネクドート

    通信販売でおなじみなのは「日文化センター」。これが「日文明センター」となると、どこか高尚そうだけれど安直そうな、違和感を覚えてしまいます。ほかにも包丁の種類としてあるのは「文化包丁」。住宅にあるのは、「文化住宅」。 インターネットの文字検索でも、「“文化”」ということばは12億3000万件も該当しますが、「“文明”」は5億7700万件。明らかに「文化」のほうが社会のなかのことばとしてもよく登場すること示しています。

  • 「地球は青かった」浸透は書名の効果という説 | 科学技術のアネクドート

    有名人の言葉とは、後の時代になってから改められる場合もあります。ウィリアム・クラークの「少年よ、大志を抱け」は「少年よ、この老人のように、大志を抱け」だったといいます。 宇宙開発史における有名人による言葉といえば、アポロ11号で月に初めて降り立ったニール・アームストロングの「これは一人の人間には小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」。それに、初の女性宇宙飛行士となったワレンチナ・テレシコワの「私はかもめ」もよく知られています。 しかし、日人に最も知られているのは、ユーリ・ガガーリンの「地球は青かった」でしょう。 ガガーリンは、ソ連の軍人として1961年4月12日、人類初となる宇宙飛行を行いました。1時間50分ほどで地球を1回して、無事に帰還しました。 アームストロングの「これは一人の人間には小さな一歩だが…」は、長文であることから、あらかじめ練られていたことが伺えます。また、テレシ

  • 書評『桜が創った「日本」』 | 科学技術のアネクドート

    「一気に書いてみた」ため編集者は「原稿を催促する手間はかからなかったのでは」と、著者は書いています。しかし、矢継ぎ早に書き上げた感じのない、読みごたえのあるです。 『桜が創った「日」―ソメイヨシノ 起源への旅―』佐藤俊樹著 岩波新書 2005年 230ページ 「桜」は日の代表する花だ。その桜と日人の関係性を考えた。著者は比較社会学や日社会論を専門とする学者。エッセイスト赤坂真理さんの桜についての記事に触発され、自分も桜について書こうと思ったという。 研究者らしく(?)きっちりとした3章構成で、日人と桜の関係論を展開している。 第1章「ソメイヨシノ革命」では、日で見られる桜の木々の大多数派となったソメイヨシノについての生物学的特徴や、起源を語っている。 「染井吉野」(ソメイヨシノ)は、江戸時代の終わりごろ、大島桜と江戸彼岸という二つの桜を掛け合わせてつくられたものだ。ソメイヨ

  • NHKのニュース原稿の癖 | 科学技術のアネクドート

    英国の国営放送局BBCのニュースで使われる英語は、イギリス英語の標準的なものとされています。広く放送で見聞きできる発音や言葉づかいが言語習得の指標になるというのは便利なことかもしれません。 NHKのニュースは日語の標準的といえるでしょうか。ラジオのニュースはともかく、テレビのニュース番組を使っての言語習得はおすすめできそうにありません。 「述語を述べない文」があまりに多すぎるからです。たとえば、名詞などで終える体言止め。また、助詞で終えるといった使い方も、この述語を述べない文に含まれます。 「述語を述べない文」の模範例は、平日21:00からの「ニュースウォッチ9」の原稿です。例えば、きのう(2008年12月3日)のトップニュースを文字にしてみましょう。太字の部分が「述語を述べない文」。 4万5千通の「年金とくべつ便」を含む12万通もの郵便物。なぜ2か月間も放置されていたのか。その原因が明

  • 「生産性の向上」がもたらすものは仕事 | 科学技術のアネクドート

    ここ何年か「仕事と生活の調和」をもっと考えましょうという提案が、政府や経済界などから起きています。「ライフワークバランス」ともいいます。 つまりは「仕事も充実感をもって行い、また、家庭や地域の生活でも多様な生活を選べるよう、両方のバランスをとりましょう」ということです。 このような提案がされるのは、多くの人にとって仕事と家庭生活のバランスがとれていないという現状があるからです。 内閣府は「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する意識調査」を今年(2008年)8月に、20歳から80歳までの2500人を対象に行いました。仕事と家庭生活のバランスがとれていないことを示す典型例がつぎの結果です。 「仕事」優先を理想とする人は、2.0%にすぎないが、現実には約半数が(「家庭」よりも)「仕事」優先となっている。 また、いろいろなことをするための「時間は十分とれているか」という質問もあります

  • グロは地面の下から | 科学技術のアネクドート

    ロマネスクというと、半円アーチを駆使した中世西ヨーロッパの建築様式です。 アラベスクというと、幾何学模様に花や草や蔓などをあしらった、アラビア人のつくった模様です。 では「グロい」でおなじみの「グロテスク」はどうでしょう。 ロマネスク、アラベスク、グロテスク。すべて「-スク(-esque)」という語尾がついています。これは「何々風の」という意味の接尾辞。「ロマネスク」であれば「ローマ風の」、「アラベスク」であれば「アラブ風の」となるわけです。 この語法からいうと「グロテスク」は「グロット風の」となります。 ローマやアラブに比べてグロットは、あまり聞きなれない言葉。「グロット」とはフランス語などで「洞窟」や「古代遺跡」を表わすことば。グロテスクのもとのグロットには“地方のグロット”と“都会のグロット”の二つの由来の説がある模様。 地方のグロットのほうは、イタリア北部にあるベッラ島の洞窟のこと

  • 子どもの夏、長いようで、短いようで、長かった。 | 科学技術のアネクドート

    「子どものときのほうが夏の時間を長く感じる」とは、よくいわれること。この感覚は「ジャネの法則」とともに説明されることが多いです。 フランスの心理学者ピエール・ジャネは、叔父の哲学者ポール・ジャネの発案から「年月の長さは、年齢が低いほど長く、年齢が高いほど短く記憶される」と唱えました。これがジャネの法則です。 たとえば、10歳の小学生が8月を過ごすとします。彼にとって、その年8月の31日間は、約3650日分の人生における31日。いっぽう100歳のおとしよりも同じく8月を過ごしますが、その方にとっての31日間は、約36500日分の人生における31日間。 これまでの人生に比べると、同じ31日間でも10歳の子どものほうが相対的に長くなります。これが、子どもが時間を長く感じることの理由とされています。 日でポール・ジャネは、このジャネの法則の親として知られることが多いですが、世界的にはトラウマとよ

  • 360年後の世界遺産に落書きした日本人 | 科学技術のアネクドート

    フィレンツェの世界遺産地区にあるサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂に日人が落書きをしたできごとは、イタリア市民から「わざわざ謝罪しに来なくても」とか、フィレンツェ市から「謝罪しにきた女子学生たちをぜひ平和大使に」とか、波紋をよんでいます。 日人が世界遺産(といっても制定される前ですが)に落書きをしたできごとは、なにも今回がはじめてではありません。こんな話が知られています。 森一房という平戸藩(いまの長崎県)の侍が、1632(寛永9)年、360年後に世界遺産となるカンボジアのアンコール寺院を訪れました。死んだ父・儀太夫の冥福を願い、老母の来世の幸福を祈るためです。 この時代、アンコール寺院を訪れた日人は森だけではありません。みな、アンコール寺院を、釈迦の説法が行われたインドの祇園精舎と勘ちがいして朱印船などで乗り込んでいったようです。森もどうやら祇園精舎に来たと思い込んだ一人

  • 夏時間の省エネ効果0.1パーセント未満 | 科学技術のアネクドート

    「夏時間」という制度の導入が、議論されています。これは、夏のあいだ時計の針を1時間早めること。夏時間を導入すると、夜明けは1時間遅くなり、日没も1時間遅くなります。 夏時間を取り入れている国は、米国、欧州各国、豪州、ブラジルなど。日でも米国の占領下だった1948年から1951年まで、夏時間が実施されていた過去があります。 夏時間の制度があり、実施されているのはもちろん目的があるから。いちばんよくいわれているのは、省エネルギーです。「地球環境と夏時間を考える国民会議」という団体が試算した省エネ効果は、原油換算で年間50万キロリットルといいます。温暖化につながるといわれる二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を減らすことが期待されます。 しかし、夏時間をめぐっては反対派も多く、反対する理由もさまざまです。 たとえば、日公開天文学会は(2008年)6月20日、「我々から星空を奪う危惧」「我々から

  • “街中仕事”の電源確保 | 科学技術のアネクドート

    仕事のうちあわせの合間など、すこし空いた時間に喫茶店などで仕事をする方も多いことでしょう。鞄からパソコンを取りだして、1、2時間ばかり書類づくり…。 そこで気になるのが電池の残り容量です。使っているとあっという間に「50%」「25%」と減っていき、電池の印が赤くなるあたりで書きかけのまま作業終了…。 街で電子機器を使う人にとっては、電源確保は大きな関心事。それに目を付けたのでしょう、電源供給サービスをする飲店が増えています。 大規模に普及を進めている店はマクドナルド。店内の改装で、一人席の机正面にコンセントを取りつける店舗が増えています。いまのところ東京都内では100店弱、大阪府内で20店以上。全国に拡大中です。 コンビニエンスストアで洗面所を使うのとちがって、とくに「借ります」と断ることなく使えます。ただし長居すると退店時に「ありがとうございました」といってもらえない傾向がある感も…。

  • 朝おきたら2倍 | 科学技術のアネクドート

    「ポアンカレ予想」で有名な数学者アンリ・ポアンカレは、“思考実験”もよくしていたそうです。 「あなたが寝ているあいだに、宇宙のすべてのものの大きさが2倍になったとしたら、朝おきたときあなたはそれに気づくだろうか」 この問題も、ポアンカレの思考実験のひとつ。 「ものが2倍の大きさになったことぐらい、寝床のまわりのテレビや家具を見ればかんたんに気づくのでは」と思う方もいるでしょうか。でも、なにもかもが2倍。あなたも、あなたの細胞も、原子もなにもかもです。そうかんたんには、「大きさが2倍になった」と気づかない気がしてきますね。 でも、物理学にすこし詳しい方はこう答えるかもしれません。 「2倍になった世界では、いろいろなものや秩序が崩れているだろうから気づくはずだ」 ものの大きさが2倍になったとしても、ものの重さがそのままなら、すべての重力は4分の1になるはず。ポアンカレはものの“重さ”も2倍にな

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