2016年3月25日、LAの映画館シネファミリー(Cinefamily)の外に、映画を観れないのに、熱心な映画ファンが長蛇の列をなした。リジー・ボーデン監督による『ボーン・イン・フレイムス』(Born in Flames, 1983)がいち夜限りで再上映されたのだ。ニューヨークに拠点を置くインディペンデント映画の保存、保管、上映を目的としたNPO団体「アンソロジー・フィルム・アーカイヴス(Anthology Film Archives)」が、この作品の再上映を決定した。チケットは、上映前日に完売。上映直前に座席を確保できた幸運な観客も数名いたし、80分の上映時間中ずっと劇場の通路から身を乗り出して鑑賞していた者もいた。この日、劇場を埋め尽くした観客は、この映画のキャスト同様、その大半は女性か同性愛者だった。私は、ある男性に勧められて劇場に足を運んだのだ。この映画の監督、脚本、製作をひとりで