カシオ計算機の”顔”ともいえる腕時計「G-SHOCK(Gショック)」。今年8月に累計出荷1億本を突破し、今年度は過去最多の900万本にも迫る勢いで販売は絶好調だ。そんなGショックの中でも、最高で30万円程度にもなる「MR-G」や20万円程度でメタル製の「MT-G」など、高級品を造っているのが、カシオの山形工場だ。 1979年に設立された山形工場は、カシオが国内に唯一持つ時計工場だ。10万円以上の高価格帯の時計は、多くが山形で造られている。高級Gショックだけでなく、カシオが注力するメタル製のビジネス時計「オシアナス」、アウトドア用の「プロトレック」の高級ライン「マナスル」も、ここから出荷される。 目指すは脱Gショック依存と高級化 現在カシオが目指すのは、「脱Gショック依存」とブランド価値の向上だ。2016年度のカシオの売上高は3212億円。このうち代表ブランドであるGショックが、約3割を占め