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批評に関するakihiko810のブックマーク (156)

  • 【批評の座標 第10回】溶解意志と造形意志——種村季弘と「水で書かれた物語」(後藤護)|人文書院

    『ゴシックカルチャー入門』『黒人音楽史――奇想の宇宙』を著し、「暗黒批評」を掲げる批評家・後藤護が取り上げるのは、ホッケ『迷宮としての世界』やマゾッホ『毛皮を着たヴィーナス』の邦訳で名高いドイツ文学者・評論家の種村季弘。ゴシック、バロック、マニエリスムをキーワードに黒人音楽からサブカルチャーまで縦横無尽に論じる後藤が、種村の原初体験からその仕事を貫く質を描き出します。 批評の座標 ーー批評の地勢図を引き直す 溶解意志と造形意志——種村季弘と「水で書かれた物語」 後藤護 水に背いた「火性の人」 「戦後焼け跡派」、「戦後闇市派」を自認する種村季弘(1933-2004)は、東京大空襲で生まれ故郷の池袋を焼き尽くされ、その結果「瓦礫」なり「無」なりが原風景、彼の思想のスタート地点になった。種村の初仕事であり、その後の活動全てに一貫するモチーフを提供することになったG・R・ホッケ『迷宮としての世界

    【批評の座標 第10回】溶解意志と造形意志——種村季弘と「水で書かれた物語」(後藤護)|人文書院
  • バズっても売れない?本は誰に向けて書くべきか - 集英社新書プラス

    かつて、「娯楽の王様」であったハリウッド映画。それが今、観客動員数と製作数の半減により、産業として終わりを迎えつつある。そのことを、16の作品批評を通して詳らかにしたのが、『ハリウッド映画の終焉』(集英社新書)だ。 発売直後から話題を呼んでいる書の刊行を記念し、著者の宇野維正氏と、『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ―コンテンツ消費の現在形』(光文社新書)などで知られるライターの稲田豊史氏が対談。前編では映画についてを書くことの困難と、SNS時代における映画評論の立ち位置について語り合う。 左:宇野維正氏 稲田豊史氏 ◆「映画」で1冊のを出すことの難しさ 宇野 稲田さんの『映画を早送りで観る人たち』は、その元となったネットメディアの記事が話題になった時に目を通していたので、内容をわかったつもりになっていて刊行当初は読んでなかったんですよ。でも、あまりにも売れてるから

    バズっても売れない?本は誰に向けて書くべきか - 集英社新書プラス
    akihiko810
    akihiko810 2023/07/11
    宇野維正×稲田豊史 『ハリウッド映画の終焉』対談 【前編
  • 批評 新海誠と「国民の物語」―『すずめの戸締まり』と七〇年代/渡邉大輔|文學界

    1 「国民の物語」としての「閉じていく物語」 三年ぶりとなる新作アニメーション映画すずめの戸締まり』(二〇二二年)の公開に先立つこと一年前の二〇二一年一二月一五日、監督の新海誠は、最初の製作発表会見の席で、作のコンセプトについて以下のように語っている。 「扉を開いていく物語」ではなく、「扉を閉じていく物語」を作りたいということ。[…]僕たちの、少子高齢化が進んでいくようなこの国にとっては、いろんなできごとが始めることより閉じていくことのほうが難しいのではないかというふうに感じることが多くなってきました。ですので、いま作るべきは、いまもしかしてお客さんが見たいのは、いろんな可能性をどんどん開いていくような物語ではなくて、一つひとつの散らかってしまった可能性を、もう一度きちんと見つめて、あるべき手段できちんと閉じていく。そのことによって、次に進むべき新しい場所を、当の新しい場所を見つける

    批評 新海誠と「国民の物語」―『すずめの戸締まり』と七〇年代/渡邉大輔|文學界
  • 世界の複雑さと向き合うための、シンプルな方法。『小山田圭吾の「いじめ」はいかにつくられたか』著者・片岡大右氏インタビュー |BEST TiMES(ベストタイムズ)

    世界の複雑さと向き合うための、シンプルな方法。『小山田圭吾の「いじめ」はいかにつくられたか』著者・片岡大右氏インタビュー 2021年夏に起こった、ミュージシャン・小山田圭吾氏の「いじめ」に関する炎上騒動。日中が大騒ぎしたこの事件を、デヴィッド・グレーバーの翻訳でも知られる批評家の片岡大右氏が「インフォデミック」という観点から論じた『小山田圭吾の「いじめ」はいかにつくられたか』が集英社新書から発売され、売り上げランキングでも上位に付けるなど話題になっている。 この度サイトは、著者の片岡氏に単独インタビューを敢行。副題で「現代の病」と銘打れた「インフォデミック」の実態と、SNS時代に自分を見失わないための知恵を伺った。 片岡大右  (かたおか だいすけ):1974年生まれ。批評家。専門は社会思想史・フランス文学。 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。単著に『隠遁者,野生人,蛮人――

  • 読書する時間がない時代をどう生きる?三宅香帆と読む『ファスト教養』 - 集英社新書プラス

    「役に立つ」知識を手っ取り早く身につけ、他者を出し抜き、ビジネスパーソンとしての市場価値を上げたい。そんな欲求を抱えた人たちによって、ビジネス系インフルエンサーによるYouTubeやビジネス書は近年、熱狂的な支持を集めている。 一般企業に勤めながらライターとして活動するレジー氏は、その現象を「ファスト教養」と名づけ、その動向を注視してきた。「ファスト教養」が生まれた背景と日社会の現状を分析し、それらに代表される新自由主義的な言説にどのように向き合うべきかを論じたのが、『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』(集英社新書)だ。 今回は、レジー氏と同じく会社員として長らく兼業で活動していた、書評家の三宅香帆氏をお迎えし、両氏に「ビジネスパーソンが読書をすること」「ポップカルチャーにおける趣味と労働」をテーマに対談いただいた。誰しもが生活と労働に追われ、「読書をする時間がない」と焦りと不安

    読書する時間がない時代をどう生きる?三宅香帆と読む『ファスト教養』 - 集英社新書プラス
  • 教養があるとインフルエンサーにはなれない?宇野維正と読むファスト教養 - 集英社新書プラス

    「役に立つ」知識を手っ取り早く身につけ、他者を出し抜き、ビジネスパーソンとしての市場価値を上げたい。そんな欲求を抱えた人たちによって、ビジネス系インフルエンサーによるYouTubeやビジネス書は近年、熱狂的な支持を集めている。 一般企業に勤めながらライターとして活動するレジー氏は、その現象を「ファスト教養」と名づけ、その動向を注視してきた。「ファスト教養」が生まれた背景と日社会の現状を分析し、それらに代表される新自由主義的な言説にどのように向き合うべきかを論じたのが、『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』(集英社新書)だ。 記事では、映画音楽ジャーナリストの宇野維正氏とレジー氏が対談。両氏は共著『日本代表とMr.Children』(ソルメディア、2018年)で日サッカーとMr.Childrenの関係性を詳らかにしながら平成のポップカルチャーを批評したが、『ファスト教養』と20

    教養があるとインフルエンサーにはなれない?宇野維正と読むファスト教養 - 集英社新書プラス
  • 谷口悟朗監督が藤津亮太に迫る「アニメ評論家」という仕事とその現実 | アニメージュプラス - アニメ・声優・特撮・漫画のニュース発信!

    アニメ評論家・藤津亮太氏の初書籍がちくま文庫より『増補改訂版 「アニメ評論家」宣言』として復刊された。数々のアニメの名作・話題作はなぜ人の心を掴むのか、様々な角度からその理由を読み解く内容には、アニメファンならずとも魅了されるはずだ。 藤津氏の目指す「アニメ評論」とはどんなものなのか、またいかなる姿勢でそれに取り組んでいるのか。そして、アニメ評論を取り巻く様々な問題とは……? 編集部は大ヒット上映中である『ONE PIECE FILM RED』を手がけた谷口悟朗監督を聞き手に招き、藤津氏の立脚点に迫った。 谷口 私は以前、藤津さんにお会いした時に「何でアニメ評論なんてやるんですか?」と訊いたことがあるんですけれど、覚えていらっしゃいますか? 藤津 そういうこと、ありましたね(笑)。 谷口 その時、私の中で「そもそもアニメに評論なんて根付くんだろうか?」という疑問があったわけです。というのも

    谷口悟朗監督が藤津亮太に迫る「アニメ評論家」という仕事とその現実 | アニメージュプラス - アニメ・声優・特撮・漫画のニュース発信!
  • 渡辺祐真/スケザネ『物語のカギ』は、「いかに楽しく読むか」の参考書 - 大槻慎二|論座アーカイブ

    渡辺祐真/スケザネ『物語のカギ』は、「いかに楽しく読むか」の参考書 新たな“書評家”によるリベラルアーツとしての物語論 大槻慎二 編集者、田畑書店社主 書評系YouTuberとして登場し、あれよあれよという間に文芸批評の表舞台に躍り出た書評家、「スケザネ」という通称をもつ渡辺祐真の初めての著書が出た。 『物語のカギ』というタイトルだが、〈「読む」が10倍楽しくなる38のヒント〉という副題が付され、同じく数少ない若手書評家、三宅香帆の『女の子の謎を解く』と似たテイストを持った造りで、国文系の老舗出版社である笠間書院としてはこのところニューウェーブともいえる若者向け「売れ線」企画の気概が随所に感じられるだ。 このを繙くにあたって、まずは序章の冒頭にさりげなく置かれた一文を引用してみる。 〈書では物語の楽しみ方について、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。/基的には「小説」などの文

    渡辺祐真/スケザネ『物語のカギ』は、「いかに楽しく読むか」の参考書 - 大槻慎二|論座アーカイブ
  • 週末批評 | ごくごくインディーな批評サイト

    私たちは狩人、漁師、牧人、あるいは批評家になることなく 朝には狩りをし、昼には釣りをし、夕方には家畜を追い そして後には批評をすることができる ──カール・マルクス

    週末批評 | ごくごくインディーな批評サイト
  • 気鋭のマイナー音楽系出版社・カンパニー社とは? 音楽批評の現在地を探る特別対談・前編

    カンパニー社という音楽系出版社をご存知だろうか。2019年に1冊目の書籍としてジョン・コルベット著『フリー・インプロヴィゼーション聴取の手引き』を世に送り出すと、リスナーのための即興音楽の入門書という国内では類例のない内容が一部界隈で大きな話題を呼んだ。 その後もアメリカの奇才芸術家ハリー・スミスのインタビュー集『ハリー・スミスは語る 音楽映画/人類学/魔術』、フリー・ジャズのディスクガイドの体裁をとった自由爵士音盤取調掛編纂『日フリージャズ・レコード図説』など、知る人ぞ知る話題作を次々に刊行している。 筆者は縁あって2021年1月に刊行されたカンパニー社5冊目の書籍『AA 五十年後のアルバート・アイラー』で編者として関わらせていただいた。またカンパニー社は出版事業のほかに音楽レーベルも運営しており、これまで大里俊晴『間章に捧げる即興演奏』とhikaru yamada hayato k

    気鋭のマイナー音楽系出版社・カンパニー社とは? 音楽批評の現在地を探る特別対談・前編
  • なぜ今「批評の仕方」なの? 本や映画に触れるときに意識したいこと【北村紗衣】|ウートピ

    シェイクスピア研究やフェミニスト批評などを専門とする研究者の北村紗衣(きたむら・さえ)さんによる新書『批評の教室 ─チョウのように読み、ハチのように書く』(筑摩書房)。 「批評」を学ぶ大学生のために書かれたですが、映画、演劇などの作品をより深く理解するためのポイントから実践的な批評の仕方まで、批評の初心者にも分かりやすい語り口で丁寧に解説されており、私たちが映画を楽しむためのヒントも満載です。 を書いたきっかけや「批評」の必要性、作品を味わうときに意識したいことなど、北村さんにお話を伺いました。 なぜ「批評の仕方」なのか? ——『批評の教室』を書いたきっかけを教えてください。 北村紗衣さん(以下、北村):『批評の教室』は、私が2018年に武蔵大学のゼミで行った内容がもとになっています。ゼミではひたすら映画批評だけをしていて、学生の満足度も高かったのですが、カリキュラムの関係で1

    なぜ今「批評の仕方」なの? 本や映画に触れるときに意識したいこと【北村紗衣】|ウートピ
  • 批評って何をするの?|ちくま新書|北村 紗衣|webちくま

    を読んだり映画を観たりしたとき、自分の考えたことを人に伝えたくなりませんか? そんなときに役に立つのが「批評」です。自分の分析を明晰にし、的確に伝える方法とは――。 9月刊行のちくま新書『批評の教室』より、プロローグを公開します。 俺はチョウのように舞い、ハチのように刺す。 (I’m gonna float like a butterfly, and sting like a bee.) これはボクシングチャンピオンだったモハメド・アリの有名な決まり文句です。モハメド・アリは強いボクサーである一方、アフリカアメリカ人として人種差別反対運動にも取り組み、気の利いた鋭い台詞でファンを喜ばせる機知に富んだ人物でした。この文句はアリのトレーナーだったドルー・バンディーニ・ブラウンが考案したもので、一九六四年にまだカシアス・クレイという名前で知られていたアリがソニー・リストンと対戦した時に初めて

    批評って何をするの?|ちくま新書|北村 紗衣|webちくま
  • 『エヴァ』『もののけ姫』…日本のアニメは「男性の成熟・ケア」をどう描いてきたか(現代ビジネス編集部) @gendai_biz

    批評家の杉田俊介氏が新著『ジャパニメーションの成熟と喪失』(大月書店)の刊行を記念し、英文学が専門で『戦う姫、働く少女』(堀之内出版)などの著書がある専修大学教授の河野真太郎氏と8月30日に対談をおこなった。日のサブカルチャーにおける「男性の成熟」や「男性のケア」を中心に展開した刺激的な対談の一部をお送りする。 河野 今日は杉田さんの新著『ジャパニメーションの成熟と喪失』の刊行を記念して対談を企画いただきました。実は杉田さんとは初対面なのですが、著作やSNSでのやりとりを通じて、共通する問題意識やリスペクトを感じてきました。とりわけ杉田批評の書き方、批評対象との距離の詰め方には真似できないものを感じています。 私が書く批評というのは、現代がどういう時代かという枠組みがまずあって、そこにさまざまな作品を投げ込んでいくような書き方です。それに対して杉田さんの作家論は、最終的なところで作品への

    『エヴァ』『もののけ姫』…日本のアニメは「男性の成熟・ケア」をどう描いてきたか(現代ビジネス編集部) @gendai_biz
    akihiko810
    akihiko810 2021/10/05
    杉田俊介氏が新著『ジャパニメーションの成熟と喪失』(大月書店)の刊行を記念し、英文学が専門で『戦う姫、働く少女』(堀之内出版)などの著書がある専修大学教授の河野真太郎氏と対談
  • 恐る恐る、噂のフェミニスト批評家を訪ねてみたら | 著名人 | LEON レオン オフィシャルWebサイト

    【第9回前編】北村紗衣(イギリス文学者、批評家) 恐る恐る、噂のフェミニスト批評家を訪ねてみたら世のオヤジを代表して作家の樋口毅宏さんが今どきの才能溢れる女性に接近遭遇! その素顔に舌鋒鋭く迫る連載。第9回目のゲストは、イギリス文学者、批評家の北村紗衣さん。深い学識に裏付けされた鋭い分析をもとに、フェミニスト批評、映画評論、ウィキペディアの執筆・編集……とさまざまな活動を行う注目の研究家です。 CREDIT :写真/内田裕介 文/井上真規子 PEOPLE樋口毅宏の「手玉にとられたい!」 『さらば雑司が谷』『タモリ論』などの著書で知られる作家の樋口毅宏さんが、各界で活躍する才能ある女性の魅力に迫る連載対談企画「樋口毅宏の手玉にとられたい!」。 第9回のゲストは、イギリス文学者、批評家の北村紗衣さん。東京大学を卒業後、イギリスのキングス・カレッジ・ロンドンで「ジェンダーとシェイクスピアの受容」

    恐る恐る、噂のフェミニスト批評家を訪ねてみたら | 著名人 | LEON レオン オフィシャルWebサイト
    akihiko810
    akihiko810 2021/05/29
    イギリス文学者、批評家の北村紗衣さん。
  • 勝手に削除から考える文芸時評の論理

    『文學界』2021年3月号の新人小説月評に関して、評者の荒木優太氏が「末尾が勝手に削除された」とTwitterに訂正願いを投稿、ほどなくして『文學界』公式アカウントも反論のツイートをした。 【訂正のお願い】今日発売の『文學界』3月号に寄稿した新人小説月評の末尾が編集部によって勝手に削除されました(左:誌、右:最終ゲラ)。消された「岸政彦『大阪の西は全部海』(新潮)に関しては、そういうのは川上未映子に任せておけばいいでしょ、と思った。」の一文を追記してください。 pic.twitter.com/EeFtgele6Z— 荒木優太 (@arishima_takeo) February 5, 2021 文學界3月号「新人小説月評」の筆者・荒木優太氏が、編集部に月評の内容を編集段階で勝手に削除されたとしてTwitterで抗議していますが、編集部の認識はまったく異なります。ここに経緯を記し、荒木氏の

    勝手に削除から考える文芸時評の論理
  • 「平岡正明論」の再設定――大谷能生×後藤護×吉田雅史 鼎談

    大谷能生による『平岡正明論』が、ele-king booksより5月30日に刊行された。大谷能生にとっては『ジャズと自由は手をとって(地獄に)行く』以来の、5年ぶりの単著になる。同書は、ジャズのみならず政治思想、第三世界革命、歌謡曲、極真空手、河内音頭、浪曲などを対象に縦横無尽の思考をハイペースで書き残し続けてきた「戦後最大スケール」の批評家・平岡正明の生涯と著作を丹念に辿っている。2009年に逝去した平岡正明だが、その再評価の機運は高まりつつある。昨年11月に刊行された『ヱクリヲ7』「音楽批評のオルタナティヴ」では、平岡をジャズからHIPHOPへの再接続を企図した後藤護「レアグルーヴ、平岡正明」が掲載され、同特集に参加した吉田雅史もまた当初は平岡正明論を準備していた。 残した著作は120冊を超える、大思想家でもあった平岡正明の可能性はどこにあるのか。大谷能生・後藤護・吉田雅史の3名による

    「平岡正明論」の再設定――大谷能生×後藤護×吉田雅史 鼎談
  • 大塚英志という病い - king-biscuit WORKS

    ● 今はもうなくなっちまったけれども、かつてそれなりにカッコいい場所とされてもいた池袋のスタジオ200で、何やら連続講座をやっていた時のやつの身振りを思い出す。 借りてきたようなスーツ着込んでさ、片手に役人みてえなブリーフケース抱えてさ、教室の後ろからいかにももっともらしい風でしゃなりしゃなりとやってきやがった。で、たどりついた教卓の上に、そのケースからメモや書類をうっとりと取り出すその手つきのいやらしさ! ほらほら、こうやってセンセイやってみせてるボクってなんてステキ、てな恍惚丸見え、ああ、こいつ、こういう身振りでこういう「センセイ」ぶり、「文化人」ぶりをやらかしたかったんだろうなあ、というのが、あまりに露骨にバレてしまうみっともなさだった。 いや、そりゃね、田舎モンったらそれまでなんだけど、でもって、そういう客気や若気の至りもある時期肥やしになったりするってのもわかるんだけど、でも、こ

    大塚英志という病い - king-biscuit WORKS
    akihiko810
    akihiko810 2020/06/23
    19年前の大月隆寛氏による大塚英志評
  • 第3回 映画には適切な長さがある | 映画の「現在」という名の最先端 ――蓮實重彦ロングインタビュー | 蓮實重彦 | 対談・インタビュー | 考える人 | 新潮社

    韓国のインディペンデント映画誌「FILO」。世界各国のシネフィル(映画通)に直接原稿を依頼するという意欲的な編集方針で知られる同誌には、過去に日を代表する映画監督である黒沢清氏・諏訪敦彦氏、俳優の加瀬亮氏らも寄稿しています。そして、最新の第13号には、長年国内外の映画批評をリードし続けてきた蓮實重彦氏のメールインタビューが掲載。今回、蓮實氏と「FILO」編集部のご厚意により、「考える人」で特別にその日語版を公開することになりました。 今年84歳を迎えた「映画狂人」は、自らが体験した映画史、さらに最前線を見据えて何を語るのか? 映画時評から離れて久しい蓮實氏が現代の映画監督についても率直な評価を明かしたこのロングインタビュー、聞き手を務めたホ・ムニョン氏による充実した後記とあわせて、ぜひお楽しみください。 (第2回はこちら) ――先生はマーティン・スコセッシよりスティーブン・スピルバーグ

    第3回 映画には適切な長さがある | 映画の「現在」という名の最先端 ――蓮實重彦ロングインタビュー | 蓮實重彦 | 対談・インタビュー | 考える人 | 新潮社
  • アニメに評論は必要か? 藤津亮太さんとの対談を通じて考える(まつもとあつし) - エキスパート - Yahoo!ニュース

    のアニメーションは多様化と細分化が進み、国内のファンでも全体像や作品の構造が見渡しにくくなっている。海外でも来の価値が十分伝わっているとは言えない状況だ。そうした現状において、アニメの表現や文化を豊かにするための「共通の理解」の場を作るーー。それが「評論」の役割の一つと言えるだろう。 商業・個人を問わず、多くの書き手による多種多様な評論が共有され、豊かな作品が生まれるための空間を成立させるにはどうすれば良いのか? この答えを探るべく、『ぼくらがアニメを見る理由』などの著作があり、アニメ評論の第一線で活躍する藤津亮太氏との対談を行った。 アニメ評論は「無い」のではなく、そう見えるだけ藤津(以下、藤):まず「アニメの評論が少ない」と言われるわけですが、何と比べているのか、ということが気になります。恐らくなんですが、映画とか小説となんですよね。 まつもと(以下、松):わたしの認識もそれに近

    アニメに評論は必要か? 藤津亮太さんとの対談を通じて考える(まつもとあつし) - エキスパート - Yahoo!ニュース
  • アニメ評論はなぜ「無いように見える」のか? アニメ雑誌と評論の歩み――アニメ評論家・藤津亮太インタビュー

    アニメ関連の記事を眺めていると、新作情報やクリエイターインタビュー、メイキングなどはちまたにあふれているのに、「評論やレビューはあまり見かけない気がする」――そう疑問に思ったことはないだろうか。 SNSでは感想ツイートが日々飛び交い、配信全盛となった現在でも放送時刻の前後にはTwitterトレンドがアニメ関連ワードに染まるのも珍しくない。作品を自分とは違う(あるいは同じ)角度で論じた情報へのニーズは確かに存在するのに、なぜ評論記事は「少ない」のだろうか? そんな疑問を解消すべく、ねとらぼでは3月21日に「なぜ商業媒体で“アニメ批評”は難しいのか?」をテーマにした特集記事を掲載。メディア各社へのアンケートを実施し、回答のあった5媒体の意見を紹介した。ところが意外にも、各編集部からはいずれも(温度感の違いはあるものの)「作りにくい実感はない」との回答が届いた。 また、Webメディアからは回答が

    アニメ評論はなぜ「無いように見える」のか? アニメ雑誌と評論の歩み――アニメ評論家・藤津亮太インタビュー