ウド鈴木 × 伊東友香が語る、詩/短歌の優しい力 「終わりがあるから頑張れるし、周りの人たちへの感謝が生まれる」 伊東友香『神さまのいない場所で』(中央公論新社) 何気ない日々の裏にある死という孤独は、生きている以上、誰からも切り離すことはできない。孤独があるからイライラもするし、不確かなものに縋(すが)りたい気持ちにもなる。あえて言葉にはしない人間の醜さや心もとなさを、伊東友香氏の最新詩集『神さまのいない場所で』(中央公論新社)は、日常的な情景とともにニュートラルに表現している。決して他人事とは思えない56篇の詩に、靄がかかっていた自分自身の心のうちが全て明かされたような気になってしまう。 誰もがインスタントに言葉を共有できる現代に、こうも「詩」が響いてくるのはなぜなのか。今回は伊東氏の希望により、昨年刊行された短歌集『ウドの31音』(飯塚書店)が話題となったお笑い芸人・きゃい~んのウド