CINEMORE(シネモア) Director‘s Interview 『パリタクシー』クリスチャン・カリオン監督 感動して初めて問題を理解することが出来る【Director’s Interview Vol.301】
CINEMORE(シネモア) Director‘s Interview 『パリタクシー』クリスチャン・カリオン監督 感動して初めて問題を理解することが出来る【Director’s Interview Vol.301】
いや、これはリアルすぎる……。『グランツーリスモ7』を「PlayStation VR 2」でプレイしたとき、そこにはないはずの「車の匂い」が筆者の鼻孔を突いた。 VRのヘッドマウントディスプレイを使用できるレースゲームは世の中にすでに多数あり、『グランツーリスモ』シリーズでも前作『SPORT』にて初代PS VRに対応している。それでもPSVR2のより真に迫った体験、精細なグラフィックスは、一世代前とは一線を画すバーチャル体験を生み出していた。 PS VR2を使用して『グランツーリスモ7』をプレイすれば、本作に収録されたすべてのレースをすべての車を用いてVRでプレイすることができるという。 ※この映像はPSVR2発表前に公開された『グランツーリスモ7』製品版のトレーラーです。 『グランツーリスモ7』自体がそもそも、450種以上の「これ以上作りこんでも意味がない」「PS5でも表現しきれない」レ
今、日本国内でにわかに注目を浴びつつあるスタートアップがある。プロ棋士の頂点である名人を破った将棋AIの「Ponanza」(ポナンザ)を開発した山本一成代表兼CEO率いる「TURING」だ。同社は2025年をメドに自動運転レベル5を目指しているのだという。 まだ、昨年12月に立ち上がったばかりの同社がターゲットとしているのは、かのイーロン・マスク率いるテスラ。将棋のプログラムで頂点に立った山本氏がクルマの世界に身を投じ、自動運転にチャレンジする理由とは何か? 長年、自動運転の取材を続けている国沢光宏氏が独自の視点で直撃した! インタビュアー/国沢光宏、写真/平野 学 【画像ギャラリー】AIで将棋の名人を破った天才がテスラ超えを目指す! TURING代表、山本一成CEOが語る自動運転の未来とは?(10枚)画像ギャラリー 国沢光宏(以下、国沢)/山本さんがそもそも自動運転のクルマをやってみよう
2021年4~6月に放送されたテレビアニメ「オッドタクシー」の劇場版「映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」。劇場版は、テレビアニメに続き、木下麦さんが監督を務め、キャラクターデザインも担当する。木下監督が、テレビアニメの監督を務めるのは同作が初めてだった。テレビアニメ放送前は、注目されていたわけではないが、放送後に「傑作」「ダークホース」などと大きな反響を呼び、第25回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門の新人賞にも選ばれた。キャラクターは、可愛らしい動物ではあるが、実は本格的なミステリーで、複雑に絡み合った伏線が、緻密な計算によって回収されていくことに驚き、感動した人も多いはずだ。「こんな作品はほかにはないですし、作っている時は未知数でした」と語る木下監督に傑作の誕生の裏側を聞いた。
【インタビュー】映画化決定で2022年も注目のアニメ『オッドタクシー』!現代人の心に刺さる本作の魅力や制作の裏側についてプロデューサーを直撃!! 2021年4月から6月に放送され、衝撃の展開で最終回を迎え爆発的に話題が広がり続けているアニメ『オッドタクシー』。放送終了後に行われた「Blu-ray BOXプロジェクト」は予想以上の受注数となる6038セットを記録。そして、2022年4月1日には『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』が公開されます。そんな人気の裏側に迫るべく、本作に携わるポニーキャニオンのアニメクリエイティブ本部・伊藤裕史と中沢莉奈にインタビューを敢行!ここでしか聞けない裏話や映画版の製作状況など、ファンならずとも必見の内容をお届けします!! 最終回の大反響に驚き!プロデューサーが注目していたのは田中が活躍したあの回!! ——まず、『オッドタクシー』にて、伊藤さんはプロデュ
タクシードライバーを取り巻く物語 20代の頃は深夜アニメを割と見ていましたが、近頃はめっきり減りました。でも、ここ数年で動画配信サービスも充実し、おかげでいろんなアニメを見る機会がまた増えてきました。 というわけで、今回は最近ようやく見た『オッドタクシー』についてです。名前の通り、タクシー運転手を主人公に据えたアニメです。 実は最初の一話目で「イマイチ好きじゃないかも……」と一度脱落しました。その後ヒマなときに家でお酒飲みながら一人で流し見していたら、あれこれ面白いんじゃないか? ってなって、慌ててもう一回一話目から見直し……そこからは一気見でした。久しぶりだなあ……気づいたら朝5時だったのは。 このアニメでは、主人公の小戸川宏をはじめ、登場人物がみな擬人化された動物の姿をしています。セイウチの小戸川は、個人タクシーで生計を立てているでっぷりとした体型の41歳のおっさんです。 ほかにも、大
『オッドタクシー』とは2021年4月から6月まで放送された、P.I.C.SとOLMの共同制作によるミステリーアニメ。とある女子高生の失踪事件が、変わり者のタクシー運転手・小戸川とクセのある乗客たちをつなぎ合わせていく群像劇である。登場するキャラクターは全員動物で、医者・看護師・清掃員・お笑い芸人・大学生・アイドルなどさまざまである。見た目からは想像もつかないダークな世界観と、それを引き立てる楽曲。声優のみならず芸人やラッパーをキャスティングする斬新さが話題を呼んだ。 『オッドタクシー』の概要 『オッドタクシー』とは2021年4月から6月まで放送された、P.I.C.SとOLMの共同制作によるミステリーアニメ。とある女子高生の失踪事件が、変わり者のタクシー運転手・小戸川とクセのある乗客たちをつなぎ合わせていく群像劇である。キャストには声優だけでなく、ミキ、ダイアン、たかし(トレンディエンジェル
――SNSでの考察が盛り上がった『オッドタクシー』ですが、当初からこうしたミステリー/サスペンスもののイメージはあったのでしょうか? 木下 先に決まっていたのは動物キャラを使うことでした。僕が出した最初の企画は、大学生のほのぼのした日常を描く内容だったんです。そこから平賀さんと話していくなかで、それだとありがちだし、もっとパンチが効いた物語にしたいという意見が出て、生々しい人間模様を描く形に軌道修正していきました。 平賀 なので、最初からミステリーと決まっていたわけではなく、動物のほんわかしたデザインから受ける印象からは意外性やギャップが出るような、リアルでちょっとヒリヒリした作品にしたいと考えていました。 ――そのなかで「現代社会の闇」みたいな物語を描く発想に行き着いたのでしょうか? 木下 発端としては、冴えない主人公を描きたいと考えていました。ジャック・ニコルソンが主演の『恋愛小説家』
1人の青年がクルマと出逢い、その魅力にとりつかれ、バトルを重ねながら、ドライバーとしても人間的にも成長していく姿を綴った『頭文字D』は、日本中のみなならず、アジア各国でも賞賛を浴びた、クルママンガの金字塔である。 当企画では、同作において重要な役割を果たし、主人公・藤原拓海にさまざまな影響を与えたキャラクターにスポットを当てるというもので、ストーリー解説付き、ネタバレありで紹介していく。 今回は、主人公・藤原拓海にとって初期のライバル、中里毅を取り上げる。大人気の名車GT-Rを愛車にしながらも、颯爽と負けキャラを演じつづけた男の真髄はどこにあったのか? 文/安藤修也 マンガ/しげの秀一 【画像ギャラリー】中里毅の愛車・R32型スカイラインGT-Rを見る マンガ『頭文字D』において、藤原拓海の好敵手と言ったら、まず高橋啓介を連想する人が多いことだろう。次に、初めて拓海に土をつけた須藤京一、そ
主人公は山梨に住む女子高生…どこかハードボイルドな雰囲気の原作 物語の主人公は山梨県北杜市に住む女子高生の小熊。原作小説の記述によれば、父親は生後まもないころに他界し、母親は小熊が高校に入学した直後に失踪している。頼れる親戚もなく、現在は奨学金で慎ましやかに暮らしている、天涯孤独の高校生だ。 原作は角川スニーカー文庫から刊行中の小説だ。元はカクヨムというKADOKAWAが運営している小説投稿サイトの投稿作品だったが、2017年に改稿の上、商業出版された。現時点でのシリーズ既刊は8巻。いわゆる「ライトノベル」のカテゴリーで刊行されている作品だが、読者の平均年齢は、レーベルの主要読者層である10代・20代よりもやや高めだといわれている。 原作の『スーパーカブ』(角川スニーカー文庫) 実際、手にとって見ても、いわゆるライトノベルの特徴とされる饒舌な口語体や、超常的な設定、マンガ・アニメ・ゲームの
変わらない日常の中で、ほんの少し頑張って手に入れた家具や家電、あるいは乗り物によって生活が変化する。そんな瞬間は誰にでもあるのではないだろうか。最初は劇的な変化に喜び、気がつけばそれが日常となり、当たり前の存在に。だけれど、それを手に入れる前と後では人生そのものが変わっている。そんな瞬間を丁寧に描いたのが、テレビアニメ『スーパーカブ』だ。 TVアニメ『スーパーカブ』公式サイトより 『スーパーカブ』は2016年より小説投稿サイトにて連載されたトネ・コーケン原作の小説を原作とし、書籍・漫画化を経て、2021年4月よりテレビアニメで放送が開始されている。両親も友人もお金も趣味も将来の目標もない、1人で静かに孤独に暮らす主人公・小熊が、スーパーカブと出会うことで生活を一変させていく姿を描いていく。 一般的にアニメの魅力としてよく挙がるのは、やはり派手なアクション・バトルの作画や演出ではないだろうか
変わりない日々を送るタクシー運転手・小戸川。偏屈で無口な彼が乗せる乗客は、どこかクセのある人々ばかり。なんでもなかったはずの彼らの会話はやがて失踪したある少女へとつながっていき……。 動物として描かれたキャラクターが繰り広げる、不思議なアニメ『オッドタクシー』。その前日譚となるシナリオを『クイック・ジャパン』本誌に独占で書き下ろし。マンガ『セトウツミ』などでも知られる此元和津也による『オッドタクシー』の世界をお楽しみください。 ※『クイック・ジャパン』vol.154に掲載された記事を転載したものです。 小戸川(おどかわ) 41歳。タクシー運転手。他人にあまり心を開かない、偏屈で無口な変わり者。まじめで情に厚い一面もある。趣味は寝る前に聞く落語と仕事中に聞くラジオ。 ○タクシー車内 夏。夕方。 ハンドルに顎を乗せ、信号待ちをしている小戸川。 フロントガラスの前を通り過ぎる歩行者を眺めている。
両親も友達も趣味もない、「ないないの女の子」小熊。 そんな彼女の単調な生活は、ふと見かけた中古のカブを買ったことで、少しずつ変わり始める――。 4月7日より放送が開始される、角川スニーカー文庫にて刊行中のライトノベル作品『スーパーカブ』。 本作のTVアニメ化の監督を務める藤井俊郎に、作品の魅力や特徴について聞いた。前後編でお届けする。 2021年4月2日(金) ●その他の『スーパーカブ』インタビューはこちら https://st-kai.jp/works/supercub/ ●公式サイト https://supercub-anime.com/ 距離感のある作品性 ――原作小説を読まれた印象からおうかがいできますか。 藤井 作家の熱意や意図を読者に押しつけ過ぎない、そんな空気感に惹かれました。職業柄、さまざまなライトノベルや漫画原作を読ませていただくのですが、異彩を放っていた印象です。 ――
ネット小説が商業出版され、コミカライズを経てアニメ化される。現在のテレビアニメの幾つかは、このような経緯をたどって生まれた作品である。そのひとつが、4月7日から放送が始まったテレビアニメの原作となった、トネ・コーケンの『スーパーカブ』シリーズだ。 トネ・コーケン『スーパーカブ』1巻(スニーカー文庫) 物語の舞台は、山梨県北杜市。主人公は高校2年生の小熊という少女だ。父親は小熊が生まれて間もなく事故で死亡。母親は小熊が高校に進学すると、お役御免とばかり失踪した。親族との縁は薄く、奨学金の給付を受け、ひとり暮らしをしながら高校に通っている。友人もなく、趣味もない。毎日を無味乾燥に生きている。 だが、そんな自分に気づいた小熊は、中古のホンダ・スーパーカブを手に入れる。1958年に発売されて以来、その頑丈さと使い勝手のよさで、世界中を走っている小型オートバイだ。総生産台数は一億を突破し、熱烈な愛好
ルパン三世のアニメ化50周年の今年、3月15日にアニメーターの大塚康生さんが亡くなった。ルパンをチンクエチェントに乗せたのは大塚さんだった。 『ルパン三世』の1stシリーズで作画監督をつとめた日本を代表するアニメーターの大塚康生さんを偲んで ルパン三世のアニメ化50周年を記念したTVアニメ「ルパン三世PART6」が10月から放送されているが、『ルパン三世』の1stシリーズや『ルパン三世 カリオストロの城』で作画監督をつとめた日本を代表するアニメーターの大塚康生さんが今年3月15日、89歳で亡くなった。無類のクルマ好きとして知られる大塚さんは、自身の代表作のひとつである『ルパン三世』になぜフィアット500を登場させたのか? かつて大塚さんを取材したモーター・ジャーナリストの藤原よしお氏が、ご本人の貴重な言葉を振り返る。 海沿いのワインディングロードを白いトライアンフTR4が疾走する。ボンネッ
森且行がオートレーサーを目指し、SMAPを脱退したのは1996年5月のことだった。グループの冠番組『SMAP×SMAP』放送開始の翌月である。 今では珍しくなくなってしまった、現役のジャニーズアイドルのグループ及び事務所からの脱退だが、当時は異例中の異例のことだった。特に森は、その歌唱力の高さから初期のSMAPを引っ張っていたメンバーでもあり、6人の中で最も早く連続ドラマで主演を務めたのも彼だった。 しかも、抜けたのは“1996年のSMAP”。 1991年に発売されたデビュー曲で、ジャニーズとしては珍しく1位を取れなかった当時を本人たちが「僕ら、落ちこぼれだったからね」と振り返った話は有名だが、この年はそれまで溜まったパワーをいよいよ爆発させんとしているとき。 前年にはジャニーズとして初めて日本テレビ系列24時間テレビのパーソナリティーに抜擢。前月から香取慎吾の初主演ドラマ『透明人間』と、
映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』で、実在のF1レーサーたちの戦いを描いた『ラッシュ/プライドと友情』について紹介していました。 (町山智浩)今回は、真面目な映画です。今回は、先にちょっとこの曲を聞いていただきたいんですけど。寺尾聰さんの『シャドー・シティ』を聞いていただいけますか? (赤江珠緒)渋めですね。 (町山智浩)ね?渋いでしょ?あの、かにゴールキーパーとぜんぜん違うでしょ? (赤江珠緒)世界観が違いますね。 (町山智浩)世界観が違うでしょ?この歌はね、コマーシャルソングだったんですよ。たぶんご存じないと思うんですけど、タイヤのコマーシャルでして。これに合わせて車がサーキットを走っている映像が入るんですけども。これは、ニキ・ラウダというですね、本当にF1のカリスマレーサーが出演していたコマーシャルなんですね。 (赤江珠緒)ご本人が。 (町山智浩)ご本人が。で、もう
荻上チキさんがTBSラジオ『荻上チキ Session-22』の中で韓国映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』について話していました。 #好きな映画を雑に説明する タクシー運転手???? pic.twitter.com/9vx6yzwvtK — 映画『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』 (@taxidriver0421) 2017年11月27日 (荻上チキ)今日は昨日の話の続きなんですけども。昨日、「このゴールデンウィークで映画に行ってますよ」っていう話をしようと思ったら、そこに行く前の道端で話が終わってしまったので(笑)。 (南部広美)歩行者天国での記憶の話になりましたね。 (荻上チキ)なりましたので。その続きなんですけども。『タクシー運転手』という映画を見に行ったんですよ。 (南部広美)ああ、そこが目的でした。 (荻上チキ)そうそう。昨日のイントロダクションにしようと思っていたんで
一昨年の夏、ベトナムを旅した評者は、空港から車に乗った途端、おびただしい数のオートバイに圧倒された。 まるで魚の大群のようにオートバイの集団が交差点を横切っていく。気がつけば、こちらの車も前後左右を密集するオートバイに囲まれていた。あの迫力は忘れられない。 ベトナムは2輪車大国だ。年間販売台数およそ330万台(2017年)、このうち75%ほどのシェアを占めるのがホンダである。なにしろベトナムではすべての2輪車を「ホンダ」と呼ぶくらい人気が高い。中でも不動の人気を誇るのが「スーパーカブ」だ。 スーパーカブは1958年に日本で発売され、爆発的なヒット商品となった。いまもスーパーカブを見ない日はない。新聞や郵便の配達、飲食店の出前など、もはや当たり前のように私たちの日常の風景に溶け込んでいる。 驚くことにスーパーカブは発売から今日まで、商品コンセプトと、基本のメカニズム・レイアウト、造形のシルエ
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