今年は新著の準備のために資料読みに時間を費やしたので、なかなか新刊を読めなかったけど、その中でも面白い本はたくさんありました。 【1】森合正範『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』(講談社)
今年は新著の準備のために資料読みに時間を費やしたので、なかなか新刊を読めなかったけど、その中でも面白い本はたくさんありました。 【1】森合正範『怪物に出会った日 井上尚弥と闘うということ』(講談社)
「いつか読む」は一生読まない、いつ読むの? 人生は短いのに、読みたい本が多すぎる。残り全部を注いでも、いまのリストは読みきれぬ。己の変化を確かめる、再読リストも増えている。今際に後悔しないため「読んでから死ね」が優先なのに、積まれるスピードさらに上。本を通じて出会った人から教わった本がまたスゴい。オフ会は危険な場、積読山がマシマシだ。それでも読むしかない、それも今しかない。 「この本がスゴい!2015」は、この「今」を積み上げた一年間からピックアップしたもの。ネットや読書会を通じてお薦めされた作品もあれば、書店や図書館で「呼ばれた」本もある。非常に愉しいのは、リアルで話し込んでいると、記憶の底からリレースイッチのようにタイトルが"発火"してゆくところ。完全に忘れてた、思いもよらない作品につながってゆく様は鳥肌もの。 世界は対話で拡張する。わたしが知らないスゴ本を"発火"させる、あなたが凄い
杉浦康平のデザイン (平凡社新書) 臼田捷治は、現在の日本のグラフィック・デザイン、とくにブックデザインは、杉浦康平のデザインとは対照的に、痩せ細って微温的になってしまっていると述べている。 現在の日本のグラフィック・デザイン、とくにブックデザインはまるで「何もつくらない」、もしくは「何もつくっていないように見せる」デザインがよしとされているかのようだ。<ミニマム・デザイン>といえば口当たりはよいが、ダイエットのし過ぎのようなデザインへと、雪崩をうつかのような画一化の道をたどっているように見受けられる。私はそうしたギリギリの、シンプルさの臨界を極めようとするあり方が分からないではない。このミニマリズムもまた私たちの琴線に触れる伝統的な美意識であるから。いうならば<引き算>の美学だが、それはいわば後戻りキップのない終着点に立っているようなもの。その覚悟をもって臨んでいる限りでは問題ないが、そ
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