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書評とbookと個人blog記事に関するakihiko810のブックマーク (3)

  • 「告白」/町田康 - 空中キャンプ

    谷崎潤一郎賞を受賞した、2005年の作品。最近になって文庫化されたので読みました。とても長い小説ですが、やっぱり文体がすばらしい*1ので一気に読める。こうして長編を読んでみると、町田の文体ここまできたか、というおどろきがある。おもしろかったです。 あっ、シャツにケチャップが。気に入っているシャツにケチャップのしみがついてしまった。あー。あーもう、ってとりあえずはナプキンで拭くのだが、見るとうっすらと赤いしみが残ってしまっているのががまんならない。よりにもよって、いちばん気に入っているこのシャツが。くやしさにまみれながら、どうにかこのうっすらと赤いしみを除去できないだろうかと考え、とりあえず洗面所にいき、水をつけてから拭いてみるのだが、赤いしみはなくならず、むしろ拭けば拭くほどに、赤いしみはその範囲を拡大しているようである。さっきより悪化してるじゃんかー。つい数分前までは真っ白だったシャツが

    akihiko810
    akihiko810 2008/10/19
    >ひとつひとつのエピソードはたいてい無意味で、どうしようもなくくだらないのだが、エピソードの積み重ねが、物語ぜんたいのうねりにつながっている。
  • 夕方の光と蛍光灯の光が交差する湯気のなかで顔以外の全部を鏡に映してみること/形而上の誘惑と形而中の反映/川上未映子『乳と卵』 - 感情レヴュー

    今回『乳と卵』で芥川賞を受賞した川上未映子の文章には、叙述のあいまあいまに、「あいだ」や「狭間」や「隙間」といった言葉が間隙を縫うようにしばしば現れてきて、そこに立ち止まって注入される言葉の数々は渦を巻きながら叙述を滞留させつつ、途切れる間際に叙述をつなげていく。 こんなことを書くと、川上氏のことを凡庸な構造主義や関係主義者のように言っているようだけれど、それは誤解だ。彼女は、あるものとあるものの間に注意を向けるのではなく、あるものに「あいだ」や「隙間」や「狭間」を見出すことに長けているのである。どういうことか? たとえば、川上未映子はとりわけ「私」について考察する文章で知られているが、彼女にとっては、この「私」は社会的関係の中に生きており、その一項にすぎない、とか、この「私」と「あなた」は相対的な関係にある、というのでは足りない。この「私」を(社会的な関係の中において)「あなた」と相対的

    夕方の光と蛍光灯の光が交差する湯気のなかで顔以外の全部を鏡に映してみること/形而上の誘惑と形而中の反映/川上未映子『乳と卵』 - 感情レヴュー
    akihiko810
    akihiko810 2008/10/15
    >彼女は、あるものとあるものの間に注意を向けるのではなく、あるものに「あいだ」や「隙間」や「狭間」を見出すことに長けているのである。
  • 川上未映子著 『乳と卵』 - 犯罪被害者の法哲学

    犯罪被害・刑罰・裁判員制度・いじめ・過労死などの問題について、法哲学(主に哲学)の視点から、考えたことを書いて参ります。 「あたしは勝手にお腹がへったり、勝手に生理になったりするようなこんな体があって、その中に閉じ込められているって感じる。んで生まれてきたら最後、生きてご飯をべ続けて、お金をかせいで生きていかなあかんことだけでもしんどいことです。・・・それは妊娠ということで、それはこんなふうに、べたり考えたりする人間がふえるってことで、そのことを思うとなんで、と絶望的な、おおげさな気分になってしまう。ぜったいに子どもなんか生まないとあたしは思う」(p.32) 「受精して、それが女であるよって決まったときには、すでにその女の生まれてもない赤ちゃんの卵巣の中には(そのときにもう卵巣があるのがこわいし)、卵子のもと、みたいのが七百万個、もあって、このときが一番多いらしい、・・・生まれるまえの

    川上未映子著 『乳と卵』 - 犯罪被害者の法哲学
    akihiko810
    akihiko810 2008/10/14
    >・・・生まれるまえの生まれるもんが、生まれるまえのなかにあって、かきむしりたい、むさくさにぶち破りたい気分になる、なんやねんなこれは。(p.71~72)
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