どういう存在かは知らないが、「東洋の魔女」という言葉は、いまの若い世代であっても、どこかで一度は耳にしているのではないだろうか? 過去のオリンピックを振り返るような番組では必ずといっていいほど触れられ、大河ドラマ「いだてん」でもクローズアップされたので、覚えがある人も多いことだろう。 「東洋の魔女」とは、賛否ある中で今夏決行された2度目の東京オリンピックからさかのぼること57年前、1964年の東京オリンピックで見事に金メダルを獲得した女子バレーボール日本代表のこと。 「鬼の大松」と呼ばれた大松博文監督によるスパルタ指導によって鍛え抜かれた彼女たちは、当時、圧倒的な実力を誇り、世界から「東洋の魔女」と恐れられた。 1964年の東京オリンピックでも圧倒的な強さで勝ち進み、決勝にコマを進めると、最後は最大のライバル・ソ連代表を撃破。 その活躍は空前のバレーボールブームを巻き起こし、『アタック N