祝・オスカーノミネート!映画『ドライブ・マイ・カー』に想う、愛する人との適切な距離感とコミュニケーション 3月27日に開催される第94回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞の4部門にノミネートされるという快挙を遂げた、映画『ドライブ・マイ・カー』。そんな話題作を観に行ってきました。 映画業界に長く身を置いていた知人が「我が生涯におけるベスト作品」と賞したこの作品。3時間という大作ですが、個人的にとても刺さり、観終わって2週間が過ぎた今もずっと余韻を引きずっています。なので今回はかなり個人的な感想になりますが、よろしければお付き合いくださいませ。 映画は西島秀俊さん演じる舞台俳優兼演出家の家福と、その妻・音の関係を描くところから始まるのですが、全編を通して私が考えさせられたのは、愛する人との適切な距離感とコミュニケーション。 村上春樹の作品って常に「喪失感」がモチーフになっ