【ニューヨーク=田中光】米テキサス州の陸軍基地で起きた乱射事件で、陸軍少佐で精神科医のニダル・マリク・ハサン容疑者(39)が昨年から今年にかけて、国際テロ組織アルカイダとの関係が指摘されているイスラム教の宗教指導者とメールで接触していたことを、米連邦捜査局(FBI)などが把握していたことが分かった。10日付のニューヨーク・タイムズ紙など複数の米メディアが報じた。 同紙によると、別件の捜査の過程で、米の情報機関がハサン容疑者からこの宗教指導者に送信された10〜20のメールを傍受。FBIなどが分析したが、事件に発展する可能性は否定され、さらなる捜査は行われなかったという。 この宗教指導者は米国生まれで現在、イエメンで活動。米国内のイスラム教徒にテロ行為を呼びかけていると指摘され、今回の事件を評価する趣旨のメッセージを自らのサイトに掲載している。